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ぴーかんテレビ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ぴーかんテレビ
ジャンル 情報番組
放送国 ファイル:Flag of Japan.svg 日本
制作局 東海テレビ
プロデューサー 横田誠[1]
高村幹(総合P)[1]
田中聡(P兼D)
出演者 小田島卓生
稲葉寿美
庄野俊哉
武藤祐子
福島智之
ほか
音声 モノラル放送
オープニング 当該節参照
ぴーかんテレビ 元気がいいね!
放送時間 平日 9:55 - 10:55(60分)
放送期間 1998年3月30日 - 2005年12月23日
ぴーかんテレビ
放送時間 平日 9:55 - 11:30(95分)
放送期間 2006年1月4日 - 2011年8月4日
テンプレートを表示

ぴーかんテレビ』は、1998年3月30日から2011年8月4日まで東海テレビで放送されていたローカルワイド番組。東海テレビ本社Aスタジオからの生放送を行っていた。

目次

概要

主婦をターゲットにした番組で、東海3県での情報をバラエティ形式で提供していた。月曜から金曜までの週5日の帯で放送を行っていた。デジタル放送でのハイビジョンに加え、ローカルワイドとしては珍しくレターボックス形式でのアナログ放送を早い段階から実施していた番組である。

この番組は、2005年12月23日放送分までは「ぴーかんテレビ 元気がいいね!」(ぴーかんテレビ げんきがいいね)と題して放送されていたが、2006年1月4日放送分から採用したタイトルロゴでは「ぴーかんテレビ」あるいは「P-can」(ピーカン)とだけ表記されており、以来「元気がいいね!」が使われることはなかった。同日より番組はハイビジョン制作へと移行し、また、安斎肇デザインのキャラクターをマスコットキャラクターに用いるようになった。その後、タイトルロゴを「P▶CAN」(ピーカン)に改めた際に前述のマスコットキャラクターを廃止し、若干ながら報道番組色を強めた。安定した視聴率を記録したが、後述の「セシウムさん事件」により番組終了に追い込まれた。

放送回数は、『ぴーかんテレビ 元気がいいね!』から放送終了時点で通算3620回に上った。また、2002年度、2010年度の平均視聴率は歴代最高の5.5%だった(「『ぴーかんテレビ』検証報告書」より)。

放送時間

時刻はいずれもJST、2011年時点の放送時間。

ぴーかんテレビ

2000年3月31日までは全日9時55分から10時55分までの60分番組だった。同年4月7日からは金曜版のみを11時10分にまで延長したが、2009年4月3日からは当初の放送時間とほぼ同じ長さにまで戻すなど、放送終了時刻の変更がたびたび行われていた。また、2003年3月29日までは土曜の同じ時間帯にも放送されていたが、同枠はその日をもって廃止された。この土曜版には、磯野貴理子DonDokoDonなどが出演していた。

  • 毎週月曜 9:55 - 11:30 (2009年10月-番組終了)
  • 毎週火曜 9:55 - 11:30 (2010年4月-番組終了)
  • 毎週水曜 9:55 - 11:30 (2011年1月-番組終了)
  • 毎週木曜 9:55 - 11:00 (2010年4月-番組終了) - 11:00からは下記『別冊!ぴーかんテレビ』(べっさつぴーかんテレビ)を放送。
  • 毎週金曜 9:55 - 11:30 (2009年10月-番組終了)

別冊!ぴーかんテレビ

2009年10月1日から放送されている関連番組。同年12月までは11時15分までの15分番組で、その当時は番組本編で特に人気が高かった特集を再放送していたが、その後、一時放送休止状態に入った『しあわせ家族図鑑』の枠を取り込んで30分に拡大し、替わってその日の特集とインフォマーシャルを放送するようになった。2011年8月4日放送分では後述の「セシウムさん事件」を起こし、ぴーかんテレビの終了を招くこととなった。

  • 毎週木曜 11:00 - 11:30 (2010年1月-番組終了)

出演者

司会

  • 福島智之(東海テレビアナウンサー) - 3代目男性司会者。当初はリポーターを担当していたが、2006年10月に司会に昇格した。

コーナー司会

  • 平野裕加里 - 「新聞チョイス!」担当。
  • 宮本忠博 - 「どーも気になる!」担当。
  • 福田知鶴 - 「きょうの朝漬け」(月曜)・「芸能レビュー!」担当。
  • 勅使河原由佳子(東海テレビアナウンサー) - 企画VTRリポーター・「きょうの朝漬け」担当。『別冊!ぴーかんテレビ』では福島とともに司会を務める。
  • 岡田考平(東海テレビアナウンサー) - 「きょうの朝漬け」・「エンタメレビュー!」担当。かつては土曜版の進行を担当していた。
  • 山浦ひさし - 企画VTRリポーター・「吊りごろ吊られごろ」担当。

レギュラーコメンテーター

芸能コメンテーター

金曜の「芸能レビュー!」に週替わりで出演。

リポーター

  • 山浦ひさし
  • 勅使河原由佳子
  • 水城あやの
  • 川崎郁美
  • 彦摩呂 - 主に祝日特集の「らーめんロード」にVTR出演。以前は料理コーナーのレギュラーだった。
  • ギャル曽根 - 主に祝日特集の「爆食ペロリロード」にVTR出演。

しあわせ通販 by一番本舗

  • 真渓ハナ - 当初はリポーターを務めていた。
  • 泉聡(オレンジ

プレゼント・告知・天気コーナー

ナレーター

  • 日比野正裕

過去の出演者

司会

  • 小田島卓生(東海テレビアナウンサー) - 初代男性司会者。現在は土曜の同じ時間帯で放送中の『ぷれサタ!』で司会を務めている。
  • 稲葉寿美(当時東海テレビアナウンサー) - 初代女性司会者。
  • 庄野俊哉(東海テレビアナウンサー) - 2代目男性司会者。当初は中継リポーターを担当していたが、後に司会に昇格した。
  • 武藤祐子(当時東海テレビアナウンサー) - 2代目女性司会者。2004年4月から2006年9月まで司会を務めた後、同年10月からはリポーターを担当。2008年3月末で東海テレビを退社した。なお、女性出演者の司会起用は福島の司会昇格とともに廃止されており、武藤が最後の女性司会者となった。
  • 磯野貴理子 - 土曜版に出演。
  • DonDokoDon - 土曜版に出演。

アシスタント

レギュラーコメンテーター

料理コーナーレギュラー

リポーター

  • 山川美保
  • 織田淳子 - 「旬のお買いもの」コーナーを担当していた。
  • 高瀬桃子
  • 今井由実子(当時東海テレビアナウンサー) - 2007年3月31日付で東海テレビを退社。
  • 清水美紀(当時東海テレビアナウンサー)
  • 斉藤誠征(東海テレビアナウンサー)
  • 藤田陽子
  • 藪みゆき
  • 大石まゆみ
  • 武井正晴(当時東海テレビアナウンサー) - 人事異動により降板。

番組構成

番組の大まかな流れは以下の通り。

新聞チョイス!(月曜 - 金曜)
その日の朝刊・スポーツ紙から気になる記事を紹介するコーナー。
ど〜も気になる!(月曜 - 金曜)
政治・経済から芸能情報まで、世間の関心事を徹底追跡するコーナー。
吊りごろ吊られごろ(木曜)
複数の週刊誌の中吊り広告の中から、気になる芸能記事について紹介するコーナー。
芸能レビュー!(金曜)
井上公造ら芸能レポーターをゲストに迎え、話題の芸能情報を解説してもらうコーナー。名古屋限定の芸能情報も伝えていた。
特集コーナー
料理の献立・健康・家庭内での節約方法・銀行口座の賢い利用法など、生活に役立つ情報を日替わりで紹介するコーナー。
祝日は番組内容がほぼ全編特集コーナーになり、「らーめんロード」、「爆食ペロリロード」、「城のある街を歩こう」といったシリーズ企画が放送されていた。
旬のお買いもの
火曜のコーナーで、買い物前にチェックしておきたい旬の情報を提供している。デジタル放送ではデータ放送を実施していた。
ランキングパラダイス
木曜のコーナーで、売れ筋アイテムのトップ5をランキング形式で紹介していた。
スラッシュQ
祝日などを中心に不定期で実施している視聴者参加型クイズコーナー。より多くの参加者に賞品が当たることを目的に、「1000万人の常識クイズ」からリニューアルした。視聴者は携帯電話パソコンを通じて、あるいはデータ放送を通じてクイズに答えることができた。2、3回の区切りを設けることで番組の途中からでも参加可能にしていた。スタジオ出演者やリポーターが解答者として参加し、中継先でもその場に集まった者たちにクイズに参加させていた。賞品は、成績が上位10位以内の者などを対象に贈られた。生放送ゆえにハプニングやトラブルも起こっていた(後述)。末期は前述の祝日向け特集コーナーがメインになっている為に行われなかった。
P-1グランプリ(金曜)
嫁姑問題や浮気・不倫などの身近な問題について、視聴者の実体験を元に再現ドラマで紹介するコーナー。

テーマ曲

ファイル:Stubico.svg この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

オープニングテーマ

  • Let Me Be With You(ROUND TABLE featuring Nino、不明 - 2006年10月)
  • happy life generator(capsule、2006年10月 - 2008年3月)
  • ひとりぼっちはやめた(矢野顕子、2008年4月 - 不明)
  • ROSANNA(TOTO、不明 - 2011年8月4日)

エンディングテーマ

  • Lucky Love (capsule、2006年10月 - 2008年3月)

備考

  • 番組の生放送が行われていたAスタジオは、土曜朝の『ぷれサタ!』でも使われている。同番組のセットは、このぴーかんテレビのセットを一部アレンジしたものである。
  • 中京テレビが2005年10月に、読売テレビが製作していた『なるトモ!』(2009年3月末で放送終了)をネットするまで、中京広域圏における朝の10時台の生ワイド番組はこの番組だけであった。
  • この時間帯、東海テレビのキー局であるフジテレビやその他多数の系列局では『知りたがり!』が、準キー局の関西テレビでは『ごきげんライフスタイル よ〜いドン!』が放送されている。東海テレビは『どうーなってるの?!』の途中まではフジテレビ10時台のワイドショーを曜日限定でネットしていたが、同番組の放送末期からはネットを休止し、一部コーナーのテープネットを行っていた。
  • フジテレビが同時間帯にかつて放送していた『スパイスTV どーも☆キニナル!』を意識したのか、東海テレビは同番組をネットせず、このぴーかんテレビの中で同名の「どーも気になる!」というコーナーを設けていた。他にも、テレビ新広島製作の『釣りごろつられごろ』をもじった、「吊りごろ吊られごろ」というコーナーを設けていた。
  • 番組は時々、視聴者から募集したアイデアを元に番組オリジナルの菓子パンを開発する企画を実施していた。共同開発者および製造元はヤマザキパンで、2010年には「抹茶ホイップ&小倉サンドロール」と「ホイップ&カスタードサンドロール」が、2011年には「いちご&ミルクムースチョコスティックサンドロール」と「ふんわりケーキサンドメロンパン」が愛知県・岐阜県・三重県下のヤマザキパン取扱店各店で販売された。

「セシウムさん」事件と突然の番組終了

画面表示のおおむねの文字配列
夏休み プレゼント主義る祭り
岩手県産ひとめぼれ 10kg 当選者
怪しいお米
セシウム さん
怪しいお米
セシウム さん
汚染されたお米
セシウム さん

放送された内容

2011年8月4日(木曜日)放送「別冊!ぴーかんテレビ」内の「しあわせ通販」のコーナーで、秋田県うどんテレビショッピングを放送している途中、画面がコーナーとは無関係の「岩手県産のおひとめぼれ3名プレゼント」の当選者発表画面に切り替わり、その当選者の名前に「怪しいお米 セシウムさん、怪しいお米 セシウムさん、汚染されたお米 セシウムさん」(本来「怪しいお米」「汚染されたお米」の部分には当選者の住所(市町村名)、「セシウムさん」には当選者氏名が入る)を挙げるという不適切な内容の映像(電子フリップ)が23秒間(11:03:35 - 11:03:58、JST)にわたって表示される放送事故が発生した[2][3](切り替わったのは画面だけで、音声・ナレーションはうどんの紹介のままだった)。

セシウムとは原子番号55の元素の一種であり、その放射性同位体である放射性セシウムは2011年3月の東日本大震災により引き起こされた福島第一原子力発電所事故により外部に放出され、一部地域の土壌や農作物・畜産物・魚介類から微量が検出されたことでクローズアップされていた。

この事態を受けて番組MCの福島智之は、「しあわせ通販」コーナー終了直後に「違う映像が出てしまいました。考えられないような不謹慎な内容でした。本当にすみませんでした」と謝罪した[4]。さらにその後、番組エンディングでも福島は、不適切表現の映像が誤送出された件について謝罪した(本来の岩手県産ひとめぼれ10kg当選者3人は、福島が手書きのフリップで発表した)。

その後の経緯

この事故の原因として、東海テレビは「テロップ制作担当者が、“夏休みプレゼント主義る祭り”の岩手県産ひとめぼれ10kg当選者が決定される前に作成したリハーサル用のダミーのテロップが、操作ミスで送出されたため」と表明した[3]。また不祥事のお詫びについては、東海テレビの公式サイトでも、トップページを差し替えた上で謝罪文が掲載されることになった(2011年9月末まで)。

これを受け、当の岩手県はこの件について「東日本大震災津波からの復興に全力をあげて取り組んでいる本県を誹謗中傷したもの」とし、岩手県知事から東海テレビ宛てに抗議文を発出したと岩手県の広報サイトにて発表した[5]

岩手県の広報サイトでは、現在流通している米は原発事故発生前の2010年秋に収穫されたものであり、岩手県の場合、低温倉庫、準低温倉庫に適切に保管されているものが流通しており、安全な米であるとしており、「岩手県のお米を始め、全国のお米は安全です」と強調している[5]。東海テレビには4日午後6時半までに約300件の苦情電話があり、その後も電話は増え、数え切れないほどになった[6]インターネット上では「リハーサル用だったとしてもテレビ局として悪ふざけが過ぎているのではないか」といった声が上がっており、掲示板などで炎上状態になった[4]

東海テレビ視聴者センターに寄せられた「セシウムさん字幕騒動」関連の抗議電話やメールは6日夜までに1万件を突破。大半は岩手県など東北地方在住者からで、関係者の厳正な処分を求める内容がほとんどであった[7]

東海テレビでは今回の問題を受けて、急遽8月5日に放送する予定だった同番組を中止にし、9:55から3分間、この問題について番組MCの福島智之が謝罪。9:58 - 11:30には『トムとジェリー テイルズ』が穴埋め放送された[8][9]

また、5日の朝には、東海テレビのコンプライアンス担当の常務取締役と営業局次長の2人が岩手県庁などを訪れ、「風評被害を食い止めるべき立場の我々が(被災者や生産農家を愚弄するかのような)軽率な放送をしてしまい誠に申し訳ない」と謝罪。その後農協(JA岩手県中央会)も訪れ生産農家に対しておわびを述べたという[10]。県庁で対応した農林水産部長の東大野潤一も抗議した[11]盛岡市内で会談したJA岩手県中央会会長の田沼征彦も「悪ふざけにも程がある。我々にとっては事故ではなく事件だ」と厳しく批判し、抗議文を手渡した[12]

また同日夕方には『東海テレビスーパーニュース』の放送枠を短縮し18:36:32から18:51:27までの14分55秒間、今回の「セシウムさん字幕問題」の経緯を説明する特番を放送。冒頭で東海テレビ社長の浅野碩也が謝罪し、その後は同局アナウンサーの2人(高井一・福島智之)が今回の問題の経緯を説明した[13]

但し、事故発生の翌日に放送された上記の謝罪特番は愛知・岐阜・三重のみで放送され、岩手めんこいテレビへはネットされなかった。このため東海テレビは公式サイト内で5日に放送された特番の概要と、幹部が岩手県庁などを訪れ関係者に謝罪した旨を報告した[14]

放送中止となった8月5日以降、「ぴーかん」は当面の間放送を休止することを発表した[15]。なお本番組の放送枠では、テレビアニメ番組やテレビドラマ番組で穴埋め放送されている。

電話による抗議は8日夜までに約1900件を超え、メールによる抗議も8日夜までに1万5千件を超えた。さらに(今回の不祥事に抗議する意思を示し、かつ企業イメージ悪化を防ぐため)番組スポンサー降板が相次いだ(下述参照)。

東海テレビでは、社長の浅野碩也を本部長とする「セシウムさん字幕騒動問題」対策本部を設置し[16]、不適切内容のリハーサル用テロップが番組本番で誤送出された原因を調査し検証する番組を後日放送[12]。この「セシウムさん字幕騒動」検証番組を、岩手めんこいテレビでも放送する予定とした[17]。そして原因が明らかになり次第、この「セシウムさん字幕」問題に関与した社員及び外部スタッフを懲戒処分する旨を公式発表した。

8月5日には日本民間放送連盟(以下、民放連)会長の広瀬道貞テレビ朝日顧問)が、「原発事故によって多くの方々が被害にあっておられるなか、放射能の風評被害について、放送事業者はもっとも敏感であるべき」などとするコメントを発表、その後、会長は「問題のテロップはあまりにも常識を欠いた表現」と指摘し、「本件では(1)こうした内容のテロップを作成するという社会意識の欠如に問題の根源があるうえに(2)それをチェックできなかったこと(3)操作ミスで画面に出したものを即座に取り消せなかったことにも重要な問題がある」と述べ、また、民放連の会員各社に対して、倫理観の再確認や防止策への注力を求めたことを明らかにした[18]

愛知県知事の大村秀章8月8日朝、県庁に東海テレビ社長の浅野を呼び、「大変遺憾」と伝えたうえで再発防止の徹底などを求め、知事は8日の定例会見で、面会内容について「特に岩手県関係者の皆さんには経過を十分に説明し、検証したうえでしっかり説明していくことが必要と申し上げた」と説明し、浅野からは「対策本部を設置し、私=社長が自ら陣頭指揮をして謝罪と事故の検証を進めている」との説明があったという[19]

岩手県知事の達増拓也は8日の定例記者会見で、今回の「セシウムさん事件」について「人の心の闇の奥深さを見せつけられた感がある。当事者には猛省を促したい」と批判。関東大震災を例に「大震災や非常事態発生時にはとんでもないデマが飛び交う」と指摘したうえで、「マスメディアはデマを沈静化し、(誤った情報による国民の混乱を)防ぐ使命があるはずだ」と述べた[20]

10日、浅野が岩手県庁を訪れ、達増に謝罪。放送までの経緯と、その後の対応を説明した。それを受けて達増は「正しい情報を伝えるマスメディアが根拠のない情報で風評被害を起こすのはあってはならないこと。猛省を求めます」と述べて、再発防止を要請した。浅野は、『ぴーかんテレビ』の存続については「検討中。休止の期間が長くなると迷惑をかける。できるだけ早く結論を出したい」と話した。また、自身の進退に関しては「今の時点ではない」としたうえで「(退任も)含めて検討しているが、責任を持って再発防止に努力する」と述べた。番組関係者に関しては「重く受け止めており、きちっとした処分を出す」とした。なお、有識者の監修で制作する検証番組を岩手県(岩手めんこいテレビ)でも放送する予定とした[21]。さらに浅野はJA岩手中央会も訪れ関係者に改めて謝罪。JA岩手中央会常務の朝倉栄は「農家への思いを踏みにじった事への謝罪を検証番組内でしっかり行ってほしい」と述べた。

浅野は11日の記者会見にて、問題のテロップが流れた4日は、長野県ゴルフに出かけていて、問題発生後約2時間にわたって連絡が取れない状態だった、と言うことを明らかにした[22]

ぴーかんテレビでは、この不祥事の前より、テロップミスや操作ミスなどが多いと指摘されており、特に報道番組色を強めてからは、ミスがそれまでよりも目立つようになった、と言われていた(「『ぴーかんテレビ』検証報告書」より)。

8月30日、東海テレビは「『ぴーかんテレビ』検証報告書」を作成し、ホームページ上にて公表した。この報告書は、検証委員会が作成。検証委員会の任務は不適切放送の原因究明と再発防止策のとりまとめ、検証番組の制作と検証報告書の作成としている。また、同局は上智大学文学部教授の音好宏を特別委員として招いた[23]

8月31日、東海テレビは再発防止策を立案し、実施状況を確認する「再生委員会」を設置した。再生委設置に伴い、検証委員会は同日付で解散した。委員長には検証委で特別委員を務めた音好宏が就任。東海テレビの祖父江伸二常務が副委員長を務めるほか、同社の局長、部長計8人が委員となった[24][25]

9月7日、民放連の幹事会において、東海テレビに対して「文書による厳重注意」という方針が示された。なお、同社は「正式決定は15日と聞いておりますが、(中略)視聴者の皆様、被災地の皆様、とりわけ岩手県の皆様からの信頼回復に向けて、全社を挙げて取り組んでまいります。」とホームページ上で発表した[26]

9月15日、民放連から正式に「文書による厳重注意」という方針が示された(前述参照)[27][28]

また、民放連制定の番組コンクール「日本民間放送連盟賞」「日本放送文化大賞」について、同社は両賞とも辞退したと発表した[29]。その他にも、「審査員の皆様から頂いた評価をしっかりと胸に刻み、再生への誓いとし、引き続き良質な番組作りをしてまいります。」と発表した[29]

9月22日、毎年秋に社会、文化、学術、産業などの各分野で功績のあった東海地方にゆかりのある個人や団体を顕彰する「東海テレビ文化賞」を取りやめることを発表するとともに10月29日、30日に予定していた「わんだほ祭2011」についても中止したと発表した[30]

番組打ち切り

事件の影響による風当たりは強く、(不祥事に抗議するため)番組スポンサーを降板する動きが続出した。当初はJAグループなど農業関係団体のみだったのが、徐々に(東海3県以外の地区に本社を置き、東海3県に支社を置いている大手を含む)東海3県の民間企業にも(「ぴーかん」スポンサー及び東海テレビ内CM提供降板の動きが)拡大。最終的にはスポンサー20社の内、17社が降板するに至った[31]。また「ぴーかんテレビ」以外の、同局の自社製作番組でもスポンサー降板が相次いだ[31]

事件発生直後において、番組継続についての見解は公式には発表されていなかったが、地元紙中日新聞の8月11日朝刊では「同局が番組の続行は困難と判断」と報道された[32]。そして同日20時から本社で行われた緊急記者会見にて、番組打ち切りが正式に決まったことを浅野社長から発表するとともに、自らの役員報酬を3カ月間50%カットとするなど、役員と社員ら計8人の減給や降格処分も発表された[33][34][35]

また民放連も、今後放送される検証番組など、原因究明と再発防止に向けた同局の取り組みを見た上で、会員活動停止などの処分を検討することを決めた[36]。そして9月7日に開催された民放連の緊急対策委員会の幹事会にて、同局に対して文書による厳重注意を行う方針が決定された後、同月15日の対策委員会において、正式な処分が下された(前述参照)。

BPOの対応

テレビ各局などでつくる放送倫理・番組向上機構(BPO)にも批判などが寄せられており[37]9月9日放送倫理検証委員会にて、問題として取り上げるかどうかを決めるとされた[38]

その後BPOは、9月22日の同委員会において、放送の結果は重大であるものの、意図されて放送されたものではなく、また当該局の自主的・自立的な対応はすでに実施済みであることから、審議の対象にはしないと判断した、と記者会見で発表した。しかしこの事例の背景には、他の放送局にも潜在する根本的な問題があると考え、BPO規約第23条に基づき加盟各社に対し、問題の再発防止策として下記4点の提言を行った。

  1. 放送の使命について話し合う機会を設けること。
  2. 番組制作に必要な人員と時間が確保されているかを再点検すること。
  3. きたんのない意見交換や問題提起が行われる職場環境の整備。
  4. スタッフの研修を再検討し、実りある研修を継続すること。

東海テレビは上記の提言を受けて、「放送界全体の信頼を失墜させたとして、深く反省し、(中略)役員・従業員一同、真摯に受け止め、(中略)信頼回復に向けて全力で取り組んでいく」とともに、「放送活動を通じて(中略)東北地方の農産物に対する風評被害の防止に努めていく」と発表した[39]

検証番組

東海テレビは8月26日に、検証番組として「検証 ぴーかんテレビ不適切放送〜なぜ私たちは間違いを犯したのか〜」を、8月30日の午前9時55分からCMなしで東海地方で放送する事を発表した[40]

また、同社への視聴者からの質問や意見に答える月1回のレギュラー番組「メッセージ1」(午前6時15分~6時30分放送)の8月28日放送分でも、不適切テロップの送出問題と経緯について放送した[40]

なお、当初予定していた岩手県での同検証番組の放送は、調整に時間がかかった為見送りとなった。東海テレビでは、代わりに同検証番組を、放送当日の8月30日から9月12日までの2週間に渡り、同社ホームページ上で動画配信を行った[41]

検証番組の冒頭、浅野は「岩手県をはじめとする全国の農業関係者や、必死に復興に取り組む被災地、視聴者のみなさまに深くおわびを申し上げる。言い訳のしようのない過ちを犯し、深く反省している」と謝罪。テロップを作成した外部スタッフが、所属会社から2011年8月28日(日曜)付で懲戒解雇されたことを明らかにした[42]。また、中傷テロップを作成した50代の男性制作会社員(28日付で懲戒解雇)が顔と名前を伏せて出演し「ふざけた気持ちで」作成したことも明らかにした[43]

その後、担当MCである庄野俊哉アナが今回の問題の経緯を説明。(今回の「セシウムさん事件」に対する)岩手県の米農家の声、視聴者から寄せられた意見、さらに今回の問題に関与した東海テレビ社員及び外部スタッフの証言を取り上げ、不適切テロップが誤送出されるまでの経緯を再現したVTRも流した。

この検証番組の平均視聴率は、6.1%だった(ビデオリサーチ、名古屋地区のもの)[44]。また、検証番組終了後同日午後7時までに、視聴者から562件の苦情電話やメールが同社へ寄せられた[45]

東海テレビでは全社員及び外部スタッフに今回の「セシウムさん事件」についてのアンケート調査を実施し、それに寄せられた意見も一部紹介。特に多かったのは「情けない」、「(制作費削減の流れを受け)スタッフの人数が限られている中、これだけの規模の情報番組を毎日放送し続けるには無理がある」、「現場スタッフの仕事量が年々増えているのに人が足りない」、「制作部門の声が上層部(経営陣)にきちんと上がっていなかったのではないか」などだった。同時に「セシウムさん事件」検証報告書も同社公式サイトに掲載。その中で「"ぴーかん"スタッフは仕事量が急増しているにも拘わらず人数が少なかった事から、一人あたりの仕事量が多く制作現場が疲弊。こうした環境から番組の品質管理にほころびが生じ、かつ("ぴーかん"スタッフの大半を占めていた)外部スタッフとのコミュニケーション不足も重なり今回の放送事故を誘発した」と結論づけた。

番組エンディングでは「今後は秋の岩手県の魅力を取り上げる特番と、米作りに邁進する農家の姿を長期に亘り取材した特番を放送して被災地の人々へ過ちの償いと再発防止を誓う」旨と「今年(2011年に)出荷される岩手県産米に対しては全て放射性物質の検査が行われ、安全と確認されたもののみが市場へ出回る」旨を示した。

浅野は(検証番組放送終了後の)8月30日午後2時過ぎに記者会見を開き、「今後は番組制作費及び経営計画を見直し、制作スタッフの増員を検討する」旨を公式発表した。浅野は「東海テレビを再生するため先頭に立って進んでいくのが責任だ」と述べ、辞任する考えがないことを強調した。また、検証報告書では、スタッフの人手不足や超過勤務、コミュニケーション不足などにより「看板番組を制作する現場は疲弊し、安全に生放送を行う体制になかった」と結論づけた[43]

その他

  • 2007年7月16日放送分で、「スラッシュQ」の出題中に新潟県中越沖地震が発生。即座に地震速報に切り替わり、番組はそのまま放送を終了した。ちなみに、東海テレビ本社のある名古屋市内でも揺れは伝わった。
  • 2007年9月17日放送分では、「スラッシュ1」(第1セット)の出題中に局内のコンピュータが不具合を起こし、参加者の得点集計ができなくなった。このためゲームは中止になり、賞品も一部を除いて次回(同年12月24日放送分)に持ち越すことになった。

スタッフ

  • 総合プロデューサー:高村幹
  • プロデューサー:横田誠
  • プロデューサー・ディレクター:田中聡
  • 制作著作:東海テレビ
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脚注・出典

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  1. ^ a b EPGからの参考。
  2. ^ 「ぴーかんテレビ」における不適切な記述送出の件”. 東海テレビ放送 (2011-08-04). 2011-08-04閲覧。
  3. ^ a b 「ぴーかんテレビ」内で不適切な表現が放送された事故について”. 東海テレビ放送 (2011-08-04). 2011-08-04閲覧。
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関連項目

  • 発掘あるある大事典II(関西テレビ制作、フジテレビ系列で放送された情報番組。制作委託先のスタッフの捏造による不祥事で番組が打ち切られている。)
  • 打ち切り

外部リンク

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