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イエメン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

イエメン共和国
الجمهورية اليمنية

ファイル:Flag of Yemen.svg ファイル:Yemen Coat.jpg
国旗国章

国の標語: なし
国歌: United Republic
ファイル:LocationYemen.png

公用語 アラビア語
首都 サヌア
最大の都市 サヌア
政府

大統領 アリー・アブドゥッラー・サーレハ
首相 アリー・ムハンマド・ムジャウワル
副大統領アブドゥッラッボ・マンスール・ハーディー英語

面積

総計 527,970km248位
水面積率 極僅か

人口

総計(2008年23,580,000人(51位
人口密度 38人/km2
GDP(自国通貨表示)

合計(2008年5兆4,241億[1]イエメン・リアル
GDPMER

合計(2008年271億[1]ドル(88位
GDPPPP

合計(2008年554億[1]ドル(113位
1人あたり 2,412[1]ドル
統一

南北イエメンより1990年5月22日

通貨 イエメン・リアルYER
時間帯 UTC +3(DST: なし)
ISO 3166-1 YE / YEM
ccTLD .ye
国際電話番号 967

イエメン共和国(イエメンきょうわこく)、通称イエメンは、中東アラビア半島にある国家である。正式名称は、الجمهورية اليمنية(ラテン文字転写は、al-Jumhūrīya al-Yamanīya)。アラビア語略称はاليمن(al-Yaman, アル・ヤマン)。公式の英語表記は、Republic of Yemen通称Yemen

目次

国名

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歴史

政治

イエメンは、アラビア半島諸国において唯一共和制をとる立憲国家である。現行憲法1991年に発布され、1994年および2001年に改正されたものである。民主化に強い意欲があり、言論の自由も認められているとされるが、サーレハ大統領個人に対する批判は認められておらず、厳しい取締りを受ける。近年では、独裁傾向を強めているとされる。

国家元首である大統領は、国民の直接選挙により選出される。任期は7年で、3選禁止。その権限は強大で、形式上も事実上も国家の最高指導者である。副大統領首相は大統領により任命される。

内閣に相当する閣僚評議会のメンバーは、首相の助言に基づき大統領が任命する。

議会二院制で、諮問評議会(111議席)と人民代表院(301議席)から構成される。諮問評議会議員は全員が大統領による任命制。人民代表院議員は国民の直接選挙で選出され、任期は6年。ただし、諮問評議会に立法権は無く、大統領の政策に対する助言機関に過ぎないことから、イエメン議会は実質的に立法権を行使しうる人民代表院のみの一院制であるとする説もある。

主要政党には旧北イエメン与党でアリ・アブドラ・サーレハ大統領率いる国民全体会議、旧南イエメンの政権党であったイエメン社会党、そしてイエメン改革連合の3党がある。

最高司法機関は最高裁判所。女性にも参政権が認められている。

人権

他のアラビア半島の諸国に比して近代化が進んでいるとはいえ、イエメンもまたイスラームの保守的解釈から来る人権侵害と無縁ではない。イエメンは女児の結婚最低年齢に関する法律がない。これはイエメンは女子の結婚最低年齢に関して、イスラーム法上一般的な9歳という解釈を取っていない為である。そのため、イランやサウジアラビアなど、シャリーアを施行する他のイスラーム国家でさえ不可能な9歳未満の女児との結婚・セックスも可能であり、問題視されている[9][10]。イスラム国家としては、極めて強い特色があり、サウジ・イランなどと同様飲酒・レイプなどをした場合、公開鞭打ちを執行された事例もある。

軍事

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地方行政区分

  1. アビヤン県 Abyan
  2. アデン県 'Adan
  3. アッダリ県 Ad Dali'
  4. アルバイダ県 Al Bayda'
  5. アルフダイダ県 Al Hudaydah
  6. アルジャウフ県 Al Jawf
  7. アルマリ県 Al Mahrah
  8. アルマウィト県 Al Mahwit
  9. アムラン県 'Amran
  10. ダマル県 Dhamar
  11. ハドラマウト県 Hadramaout
  12. ハッジャ県 Hajjah
  13. イッブ県 Ibb
  14. ラヒジュ県 Lahj
  15. マアリブ県 Ma'rib
  16. サダ県 Sa'dah
  17. サヌア県 Sanaa
  18. シャブワ県 Shabwah
  19. タイッズ県 Ta'izz
  • サナア (首都) Sana'a (capital) ※2004年1月に設置。地図には未記載。
  • ライマ県 Raymah ※2004年1月に設置。地図には未記載。

地理

アラビア半島の南西、北緯12度から20度に位置する。紅海アデン湾アラビア海に面し、北でサウジアラビア、東でオマーン国境を接し、アデン湾を挟んでソマリアに対面する。本土以外にソマリアの沖にあるインド洋ソコトラ島(3625km²)なども領有している。面積は約52万8000km²。首都はサヌア。地理学的には4つの地域に分けられる。紅海沿岸、西部山地、東部山地、北のルブアルハリ砂漠である。ティハマと呼ばれる紅海沿岸部は非常に乾燥しており、山地から流れる川は見られずワジあるいは地下水になっている。西部山地は降水量が大きいため段々畑で農業が営まれる。ソルガムが主で、綿花とマンゴーなど果実も栽培される。昼夜の気温差が大きい。東部は標高2000mで、さらに気温差が大きく昼間30℃、夜間0℃となる。大麦や小麦が栽培される。ルブアルハリ砂漠ではベドウィンがラクダの遊牧を行っているだけである。

ファイル:Yemen carte.png
イエメン共和国とその主要都市

経済

一人当たりの国内総生産2003年に800米ドル。周辺アラブ国に比べても著しく低い。2007年の失業率は40%。1980年代から石油を産出し、貿易収入は漸増傾向にはあるものの、そのほとんどは食料品機械類などの輸入で帳消しとなる。また2007年に天然ガス田が発見され、2009年10月に生産を開始し、LNGを輸出している。

コーヒー豆の生産は有名で、モカコーヒーのモカとは、この国の南部にある港湾都市の名称である。しかし国が砂漠地帯に位置するため農業は振るわず、昔ながらの遊牧生活を営むものも多い。漁業も比較的盛ん。失業率は35%(2003年推計)と高い。近年は石油開発で発展する隣国のサウジアラビアに出稼ぎに行く労働者も多く、その家族の多くは出稼ぎ者の送金で暮らしている。

南部の都市アデンは古来、交易で賑わったが1967年に英軍が撤退してから衰退し、最近は石油基地として復活している。内戦後にイエメンはIMF世界銀行の支援を受け、経済発展に取り組んでいる。

国民

宗教構成(イエメン)
イスラム教スンニ派
  
55%
イスラム教シーア派
  
42%
その他
  
3%

人口は1994年で1267万人、アラブ人が98%でアラビア語を話す(但し出生届が十分に整備されていないため概算となる)。国民ほぼ全てがイスラム教信者で、スンニ派が5割強、シーア派が4割弱である。シーア派の大半はスンニ派とほぼ同じ教義を持つザイド派であるが、十二イマーム派も少数派ながら一定の勢力を持つ。

文化

国民の殆どがイスラム教徒であるため、生活様式にもイスラムの影響が強い。但し、イスラムの教えよりも部族内のルールを優先することがある。

一般的な成人男性は腰帯にジャンビーアと呼ばれる半月形をした短剣を差している。この短剣は、所有者の家柄や部族、貧富といった属性を表している。実用面よりもシンボルとしての性格が強いため、刃が研がれていないことも多く、日常的に使用することはない。都市部ではスラックスにYシャツ姿の男性も多く見かけるが、その場合でも多くの男性は自宅に自分のジャンビーアを持っている。女性は宗教的な慣習から髪や顔を隠すためのスカーフや体を覆う布を着用しているが、サウジアラビアのように全体を隠すことが義務付けられている訳ではない。また、スカーフの色も比較的自由である。これは個人やその家族の信仰の深さによって判断されるためで、信仰が深くなればそれだけ肌を隠す面積も多くなる。女性のイスラム服の着用の程度はイスラム復興等の社会傾向の影響も受けるが、一般的にイエメンの女性は他イスラム国と比較した場合、着用率が非常に高い。女性の社会進出は、主に都市部で少しずつ進みつつある。

イスラム教で禁じられている酒の代わりに、カートと呼ばれる葉を噛む習慣が広く行われている。カートはイエメン人の社交になくてはならないものであり、街中や個人宅で何人かで寄り集まり、カートを噛みながら談笑にふける姿がよく見られる。

児童の就学率は約50%程度であり、学校に行けない子供のために、テレビ(衛星放送)による教育も試みられている。

現存する最古の都市とされるサナア旧市街は、世界遺産に登録されている。

祝祭日

日付日本語表記現地語表記備考
1月1日元日  
5月22日国家統一記念日 1990年の同日に南北イエメン統一
7月7日Unity Factory Day  
9月26日1962年革命記念日  
10月14日国家の日  
ヒジュラ暦第1月1日イスラム正月Muharram変動あり
ヒジュラ暦第10月1日イード・アル=フィトル(断食月明けの祭)Eid al-Fit変動あり
ヒジュラ暦第12月10日イード・アル=アドハー(犠牲祭)Eid al-Adha変動あり

著名なイエメン人

脚注

関連項目

外部リンク

政府
日本政府
観光
その他