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コトヒラシロテングタケ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

コトヒラシロテングタケ
ファイル:Amanita kotohiraensis コトヒラシロテングタケ(琴平白天狗茸 ) Akiyoshi Matsuoka DSCF3636 .jpg
コトヒラシロテングタケ(日本兵庫県西脇市黒田庄町
分類
: 菌界 Fungus
: 担子菌門 Basidiomycota
: 真正担子菌綱 Hymenomycetes
: ハラタケ目 Agaricales
: テングタケ科 Amanitaceae
: テングタケ属 Amanita
亜属 : マツカサモドキ亜属 subgenus Lepidella
: マツカサモドキ節 Section Lepidella
: コトヒラシロテングタケ
A. kotohiraensis
学名
Amanita kotohiraensis Nagasawa et Mitani
和名
コトヒラシロテングタケ (琴平白天狗茸)

コトヒラシロテングタケ(琴平白天狗茸 Amanita kotohiraensis)は、テングタケ科テングタケ属に属するキノコの一種。

目次

形態

かさは半球形からほぼ平らに開き、径は6-10cm程度、湿った時にはやや粘性を帯びるが乾きやすく、乾くと絹糸のような光沢をあらわし、ほぼ白色の地に同色の外被膜の破片(平たいかさぶた状で比較的薄く、不規則な多角形をなす)が散在し、周縁部には条溝を生じない。肉は薄くて白色を呈し、傷つけても変色することはなく、ほとんど無味であるが、次亜塩素酸カルシウムに似た不快な刺激臭がある。水酸化カリウムを滴下しても、呈色反応は示さない。

ひだはやや密で柄に離生し、比較的幅狭くてクリーム色を呈し、縁はいくぶん粉状をなす。柄は長さ10-14cm、径1-1.8cm、なかほどより上に比較的脱落しやすく白いつば(薄くてもろく、綿くず状膜質で、上面には放射状に配列した微細な条溝をあらわす)を備え、つばより下の表面は消え去りやすい綿くず状の付着物をこうむり、基部は急に膨らんでやや球状となり、膨大部の縁には白色の粒状物(外被膜の破片)を着けることがあり、中空である。

胞子紋は純白色を呈する。胞子は広楕円形~やや長い楕円形で無色・薄壁、内部に一個の油滴を含み、ヨウ素溶液で淡青灰色に染まる(アミロイド性)。ひだの縁およびつばの上面には、嚢状~円筒状でしばしば短く細い脚部を備えた無性細胞が存在する。担子器の基部や菌糸の隔壁部には、通常はかすがい連結を有する。また、外被膜の組織には、通常の菌糸のほかにソーセージ状~球嚢状に膨れた細胞が多数混在している。

生態

夏~秋、おもにブナ科広葉樹コナラスダジイツブラジイマテバシイアラカシシラカシアカガシクリなど)の林、もしくはそれらに針葉樹が混じった林の地上に、孤生~散生する。おそらく、樹木の細根から栄養を得る外生菌根菌のひとつであろうと推定される。

分布

いまのところ日本および中国からしか記録がないが、ブナ科の樹種が分布している地方であれば、日本国外からも将来は見出される可能性がある。日本国内における分布域については、少なくとも本州では各地に普通に産するもののようである。ちなみに、本種のタイプ標本は、香川県琴平町琴平山で採集されたもので、和名および種小名も基準産地の名にちなんで与えられている[1]'。

類似種

タマシロオニタケはひだが白色を呈し、つばが比較的長く残ること・かさの表面に散在する外被膜片が扁平なかさぶた状をなさず、尖った円錐状を呈すること・特有の臭気を持たないことなどで区別されている。また、北米東部のみから記録されているアマニタ・ミクロレピス(和名なし:Amanita microlepis Bas)は、コトヒラシロテングタケよりも胞子が大形で、かさがクリーム色~帯褐淡黄色を呈すること・ひだもより濃色(くすんだクリーム色~ベージュ色)であることや、つばが崩れにくく比較的長く残ることなどの点で異なる[2]

食・毒

本種が原因であると確定された中毒例はまだ知られていないが、食用になるか否かはまだ不明である。しかし、分類学的に近い位置に置かれるタマシロオニタケが有毒成分を含むという報告もあることから、現時点では本種もまた有毒種として扱っておくのが無難であると考えられる。

脚注

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