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サイパン島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

(サイパン から転送)
サイパン島
ファイル:Mariany Saipan2.jpg
座標 北緯15度10分51秒 東経145度45分21秒 / 北緯15.18083度 東経145.75583度 / 15.18083; 145.75583
面積 115.39 km²
最高標高 473 m
所在海域 ミクロネシア
所属国・地域 ファイル:Flag of the Northern Mariana Islands.svg 北マリアナ諸島
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世界 > オセアニア > ミクロネシア > アメリカ合衆国 > 北マリアナ諸島 > サイパン島

サイパン島(サイパンとう、Saipan, 漢字表記:彩帆)は、アメリカ合衆国自治領である北マリアナ諸島の中心的なであり、首都ススペ (Susupe) も同島にある。

目次

地理

北緯15°15'東経145°45'で、面積は122km²、人口58,000人。付属島としてマニャガハ島がある。サイパン島の北にはファラリョン・デ・メディニラ島、南にはサイパン海峡を挟んでテニアン島 (Tinian) 、ロタ島(Rota)がある。島の最高所はタポーチョ山の473m。

地名

  • アチュガオ(Achugau)
  • アフテナ(Afetna)
  • アスリート(As Lito)
  • アスマチュイス(As Matuis)
  • アスペルディード(As Perdido)
  • (As Terlaje)
  • キャピトルヒル(Capitol Hill)
  • チャランカノア(Chalan Kanoa)
  • チャランラウラウ(Chalan Laulau)
  • チャランピアオ(Chalan Piao)
  • ダンダン(Dandan)
  • フィナシス(Fina Sisu)
  • ガラパン(Garapan)
  • カグマン(Kagman)
  • コブラーヴィル(Koblerville)
  • ラウラウ(Laulau)
  • マッピ(Marpi)
  • ネイビーヒル(Navy Hill)
  • パパゴ(Papago)
  • サンアントニオ(San Antonio)
  • サンロケ(San Roque)
  • サンヴィセンテ(San Vicente)
  • ススペ(Susupe)
  • タナパグ(Tanapag)
  • タポチョ(Tapochau)
  • グアロライ(Gualo Rai)

気候

年間を通して高温多湿で、気温変化が少ない海洋性亜熱帯気候である。平均気温は27℃と常夏の島であり1年中泳ぐことができる。

季節の変わり目が明瞭でないが、乾季(11月 - 3月位)と雨季(4月 - 10月位)の2季に分けられる。雨はスコール驟雨)が多い。湿度が高く近隣の海洋上では熱帯性低気圧が発生する地域でもある。

歴史

スペイン統治時代

1521年3月6日マゼランがヨーロッパ人として初めてマリアナ諸島を発見し、1565年にはマリアナ諸島の領有を西欧諸国に布告した。それ以降3世紀に渡りスペインの統治下にあった。

1668年イエズス会のサンヴィトレス神父を長とする伝道使節団がマリアナ諸島のグアム島に来訪して以来、マリアナ諸島全域で住民のキリスト教化が始まった。当初の布教は順調であったが、先住民の習慣に干渉する神父たちに島民は反感を抱くようになり、1670年1月にサイパン島で先住民による伝道師殺害事件が起きた。この事件がその後十数年に及ぶスペイン=チャモロ戦争の発端となり、スペインは軍隊を派遣して先住民を虐殺した。

その後、1695年にスペインはサイパン以北のマリアナ諸島の先住民をサイパン島に強制移住させたが、それらの島民も1698年にサイパン島に元からいた先住民と共にグアム島へ強制移住させられ、サイパン島は一時無人島となった。

1815年にはカロリン諸島サタワル島から酋長アグルブに率いられた一団が移住し、更にスペインはチャモロ人の帰島を認めたため再び同島は有人島となった。

ドイツ統治時代

ファイル:Saipan.jpg
空から見たサイパン島

1898年米西戦争でスペインの支配は終わりドイツに売却される。ドイツは開拓および先住民への教育政策を放棄し、同島を流刑地に選んだ。

日本統治時代

1914年7月第一次世界大戦が勃発し、10月14日には連合国側であった日本赤道以北の南洋諸島全体を占領した。この事に伴い、日本国内では彩帆島と呼称される事となる。1920年には国際連盟委任統治領となり、同島には南洋庁サイパン支庁が置かれ、サイパン島は内地から南洋への玄関口として栄えた。

1943年8月の時点での人口は日本人(台湾人、朝鮮人含む)29,348人、チャモロ人カナカ人3,926人、外国人11人となっていた。

第二次世界大戦

第二次世界大戦中は、日本軍司令部があったこともあり、1944年6月アメリカ軍をはじめとする連合国軍の上陸の際には住民を巻き込んでの激しい戦闘によって多数の犠牲者を出した。現在でもバンザイクリフ (Banzai Cliff) やスーサイドクリフ (Suicide Cliff) など島のあちこちに戦争の名残がある。

戦後

1944年7月以来、サイパン島は連合国の一国であるアメリカ軍の軍政下に置かれたが、1947年国際連合信託統治領太平洋諸島信託統治領(施政権者:アメリカ合衆国)」となった。1981年1月9日、アメリカ合衆国内の自治領である「北マリアナ諸島」としてアメリカ合衆国内に留まったが、北マリアナ諸島以外は次々と分離独立していった。

第二次世界大戦終戦60年にあたる2005年には、6月27日から翌28日にかけて今上天皇皇后が戦没者を慰霊する為、天皇が史上初めて友好親善ではない慰霊目的だけの海外訪問として当地に行幸した。

現況

以前は、サイパンを訪問する観光客の大多数は日本人であったが、最近は日本人の渡航先が多様化した上、日本航空による直行便運休の影響もあり、日本人観光客は減少傾向にある。それに代わり、韓国中国からの観光客が増加している。また、アメリカ合衆国本土とは違い、両手10本による指紋採取が行われていないなど入国審査が緩やかであったためか、韓国の仁川国際空港などを経由してロシアからの観光客も多く見かけるようになった。

ところが、2009年11月28日から北マリアナ諸島において連邦化が実施され、それまで北マリアナ政府が担当していた入国審査を合衆国政府に移管し、合衆国本土と同じ出入国管理法が適用されるようになった。したがって、現在は指紋採取も合衆国同様実施されており、中国人やロシア人に対しては入国ビザが必要になるなど入国審査が厳しくなった。本来ならば同年6月1日から実施する予定であったが、住民の反対運動や連邦化への準備不足などの影響から180日延期された。

交通

航空

サイパン国際空港には、成田国際空港関西国際空港中部国際空港から毎日直行便を運航している。現在、日本からの定期便運航はアメリカ系のデルタ航空(旧:ノースウエスト航空)とアシアナ航空(関西国際空港発着)が直行便を就航させている。チャーター便では日本航空やコンチネンタル航空が直行便を運航している

乗り継ぎ便としての日本発着のサイパン便は、グアムを経由してサイパンに入るコースが多い。コンチネンタル航空が新千歳空港仙台空港新潟空港岡山空港広島空港福岡空港からグアム経由便を運航している。また、上記のグアムやテニアン国際空港仁川国際空港上海浦東国際空港などへの国際定期線も運航されている。

島内

日本統治時代には主にサトウキビ運搬のための鉄道があったが、現在島内には鉄道が無いために、バスタクシーレンタカースクーターなどでの移動が一般的である。

以前は九州産業交通の現地法人であるサイパン産交が貸切バス事業を行なっていたが、九州産業交通の産業再生機構活用による事業再編の一環として売却された。

観光

マリンスポーツ

日本から3時間程度で行けるため、テニアン島ロタ島などの日本人を対象にしたマリンレジャー(マニャガハ島近傍のビーチ、スクーバダイビングウィンドサーフィンウェイクボードスピアフィッシング釣り潜水艇などによる水中展望など)が人気である。海の透明度は場所と季節によっては60mにもなり、世界有数の美しい海でもある。アウトリーフではサーフィンも可能(上級者向け)。

各種スポーツ

またスカイレジャー(セスナなどの小型機の操縦、スカイダイビングなど)やゴルフなどのスポーツも人気があり、この様なことから、マリアナ政府観光局はスポーツによる観光客招致に力を入れ始めており、マラソントライアスロン、エクステラ(オフロードトライアスロン)の大会が開催されている。いずれのコースも参加者から非常に評価が高く、隠れた魅力となっており、今後の盛り上がりが期待される。なお、かつては近鉄バファローズのキャンプ地でもあり、現在でも日本プロ野球選手が冬季の自主トレ地として利用している。

買い物

サイパンは、関税消費税などの間接税がかからないため、免税店DFS)以外でも全島で免税で買い物ができる利点がある。ただし、空港へ近づくにつれて物品の価格が上がる傾向があり、土産物の買物は繁華街のガラパン周辺のほうが安いといわれる。

飲食

日本人観光客が多いことから、ホテルや免税店、土産物屋など殆どの場所で日本語が通じる。市中の商店や居酒屋食堂などの多くは中国人や韓国人が経営しているが、片言の日本語が通じる店も多い。

ビールは、米国のバドワイザーやミラー以外に、日本・中国・韓国・フィリピンのビールが置かれている。

サイパン島で売っている緑茶には、砂糖やハチミツが入っていて甘い。

その他の見どころ

サイパン島には屋内射撃場(屋外射撃場は過去に流れ弾で死傷者が出たために禁止)がいくつか存在しており、拳銃は法規制で撃てないが、ライフルショットガンを撃つことは可能となっている。なお、テニアン島のダイナスティホテルにはカジノがある。また、サイパン植物園という植物園があり、コースに組み込まれているツアーもあったが、現在は閉園となっている。

長期滞在

現在55歳以上の日本人に対して、特例でビザなしの長期滞在が認められる制度がある。なお、韓国からは、「英語ができると将来有利である」との理由から、小学校や中学校へ母親連れで留学に来ている家族もある。

名産物

ボージョーボ人形(BO JO BO Wishing Doll)
マリアナ諸島の先住民チャモロ族の間で古くから親しまれていた願掛け人形。「ボージョーボ(Bo jo bo、和名ウジルカンダ)」と現地で呼ばれているツタ性の植物の種を体や頭部に使い作られている。その手足の組み方で様々な願いが叶うとされている。日本テレビの『ザ!世界仰天ニュース』で取り上げられてから人気商品となった。

関連項目

外部リンク