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スズキ・ソリオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ソリオSOLIO)は、スズキが製造、販売するトールワゴン乗用車である。

なお、本項目では、ソリオの前身ブランドにあたるワゴンRワイドワゴンR+(プラス)、ワゴンRソリオについても記述する。

目次

概要

初代、2代目はスズキが発売する軽自動車ワゴンRのパーツを共用し、軽自動車の全幅・全長をひと回り拡大した新設計プラットフォームを用いて開発された、登録車(普通自動車登録)のコンパクトカーであった。コンパクトトールワゴンの中では早い時期に登場し、日産・キューブトヨタ・bBなどが登場するきっかけにもなった車ではあるが、販売台数では大きく水をあけられていた。

2代目においては日本国内では派生車種としてシボレー・MWが設定しており、日本国外では「ワゴンRプラス」として販売。また、オペルでもオペル・アギーラ(初代)の名称で製造販売されていた。日本国外では一貫して「ワゴンR+(プラス)」の名称が使用され続けているのに対し、日本国内では2005年8月の一部改良で現在の名称になるまでに3回も変更された。

3代目(ソリオとしては2代目)では国内専売車種となり、使い勝手とコスト削減を考慮してスライドドアを含めたサイドドア4枚をパレットから流用するものの、内外装の殆どが新規開発となり、メカニズムを3代目スイフトと共用したことで、商品性を向上。結果、販売台数も大幅に増えた。三菱自動車工業へは「デリカD:2」としてOEM供給も行われている。

歴史

初代 MA61S/MB61S型(1997年-1999年)

スズキ ワゴンRワイド
MA61S/MB61S型
前期型(1997年2月 - 1998年5月)
後期型(1998年5月 - 1999年5月)
販売期間 1997年2月 - 1999年5月
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドア トールワゴン
エンジン K10A型 1.0L 直4 DOHC
K10A型 1.0L 直4 DOHC ターボ
変速機 5速MT/4速AT
駆動方式 FF/4WD
サスペンション 前:マクファーソンストラット式
後:アイソレーテッド・トレーリング・リンク式
全長 3400-3470mm
全幅 1575mm
全高 1670-1705mm
ホイールベース 2335mm
車両重量 810-880kg
ベース車 スズキ・ワゴンR(初代)
-自動車のスペック表-
  • 1997年2月 - 「ワゴンRワイド」として登場。ベースは初代ワゴンR[1]。エンジンは全て1000ccのK10A型を搭載しており、自然吸気仕様とリッターあたり100psを誇るインタークーラーターボ仕様がある。
  • 1997年6月 - 4WD車にAT車を追加設定。
  • 1998年5月17日 - マイナーチェンジ。フロントグリルとフロントバンパーのデザイン変更、機能面強化の為の装備の充実。また、スポーティーな外装と1.0インタークーラーターボエンジンを搭載する新グレード「XR」を追加。
  • 1998年6月4日 - 「XL」をベースに、液晶テレビやアルミホイールを装備した特別仕様車「XLリミテッド」、「XZ」をベースにオーディオを装備した特別仕様車「XZリミテッド」を発売。


2代目 MA63S/MA64S/MA34S型(1999年-2010年)

スズキ・ワゴンR+
スズキ・ワゴンRソリオ
スズキ・ソリオ
MA63S/MA64S/MA34S型
ワゴンRプラス(1999年5月 - 2000年12月)
ワゴンRソリオ(2000年12月 - 2005年8月)
ソリオ(2005年8月 -2010年12月)
販売期間 1999年5月[1] - 2010年12月
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドア トールワゴン
エンジン K10A型 1.0L 直4 DOHC VVT
K10A型 1.0L 直4 DOHC ターボ
M13A型 1.3L 直4 DOHC VVT
変速機 4速AT
駆動方式 FF/4WD
サスペンション 前:マクファーソンストラット式
後:アイソレーテッド・トレーリング・リンク式
全長 3545mm
全幅 1620mm
全高 1665mm
ホイールベース 2360mm
車両重量 970kg
-自動車のスペック表-
  • 1999年5月24日 - 初代の登場からわずか2年でフルモデルチェンジ[2]。日本国外での生産・発売を考慮し、最初から小型車用として完全新設計された新プラットフォームを使っている。当初は1.0L VVTエンジン(K10A型)を搭載する「XV」と1.0L インタークーラーターボエンジン(K10A型)を搭載する「XL」の2タイプ。また、「XV」には標準仕様のほかに、「Lパッケージ」と「Sパッケージ」もラインナップされていた。
  • 1999年10月1日 - 「XV」をベースに、2DINサイズのオーディオ、フルホイールキャップを装備し、ドアハンドルとサイドモールを車体と同じ色に変更しながら、ベース車の1万円高に抑えた特別仕様車「XVエクストラ」を発売。
  • 1999年12月8日 - 「XT」をベースに、オーディオや本革巻ステアリングホイールなどを装備した特別仕様車「XTリミテッド」を発売。
  • 2000年2月1日 - スポーティで個性的な外内装を施した特装車「リミテッド」を発売。
  • 2000年5月25日 - スズキ創立80周年を記念し、MD・CD・カセットオーディオなどの上級仕様を装備しながらお買い得な価格設定とした特別仕様車「80周年記念車 XVエクストラII」を発売。このモデルまではドアのタイヤサイズ欄に「165/60R14」「165/65R13」「155/65R13」と純正サイズ「165/60R14」から1インチダウンが可能なように記載されている。
  • 2000年12月2日 - 一部改良とともに、車名が「ワゴンRソリオ」となる(合わせて、車両型式がMA64S型に変更)。従来の1.0L4気筒DOHC16バルブ(K10A型)エンジン車は燃費性能を向上、グレード体系も見直され、標準仕様の「1.0 X」と、上級仕様を装備しながらお買い得価格とした「1.0 21世紀記念スペシャル」となった。また、1.3L4気筒DOHC16バルブ(M13A型)を装備し、個性的なフロントマスクとした「1.3」を新設定(車両形式MA34S型)。この時点で1.0L4気筒DOHC16バルブインタークーラーターボ(K10A型ターボ)が廃止されている。
  • 2001年9月5日 - スポーティな外装と上質感のある内装に仕上げた「1.0 SWT」と充実の装備ながら車両本体価格を税抜99.8万円に抑えた「1.0 X-II」を追加。
  • 2002年6月14日 - 一部改良。シートやインパネを大幅に見直し、使いやすさを向上。また、新グレードとして99万円からとしたお買い得グレードの「1.0 E」と新デザインのフロントグリルなどを採用した「1.3 WELL」を追加。また、1.0は「X」・「X-II」・「21世紀記念スペシャル」が廃止となり、新たに「S」が設定された。
  • 2002年11月12日 - 1.3に99万円からのお買い得グレード「1.3 E」とスポーティな外装を施した「1.3 WELL S」を追加設定。なお、この変更により、1.0Lを廃止。
  • 2003年12月12日 - 「WELL S」をベースによりスポーティな外装と充実装備を施した特別仕様車「Sリミテッド」を追加。フロントグリルは2000年12月に登場した最初の「1.3」を模したデザインである。
  • 2004年5月12日 - 「WELL S」をベースにした特別仕様車「SリミテッドII」を発売(基本的な仕様は「Sリミテッド」と同一)。
  • 2004年12月14日 - 「E」をベースに、快適性を重視した内装を施した特別仕様車「C-セレクション」を発売。
  • 2005年8月17日 - 一部改良。2003年9月に「ワゴンR」がモデルチェンジしてモデルが別になったことを受け、名称から「ワゴンR」が外れ、車名が現在の「ソリオ」となった。2WD車は排ガス性能・燃費性能を向上、これにより、「平成17年排出ガス基準75%低減レベル(☆☆☆☆)」認定を取得し、「平成22年度燃費基準」を達成した。また、「E」と「WELL」は新デザインのフロントグリルを採用[3]。なお、この改良により「WELL S」は廃止。
  • 2006年12月 - 仕様変更。ボディカラーのクールベージュメタリック、レイクブルーメタリック(「WELL」専用色)を廃止し、マルーンブラウンパール、アズールグレーパールメタリック(「WELL」専用色)を追加。
  • 2007年 - スイフト「SE-Z」に代わるパトカーとして国費による配備を開始。同年7月に仕様変更を行う。
  • 2008年9月 - 仕様変更。ボディカラーにノクターンブルーパールを追加。
  • 2009年9月 - 仕様変更。ボディカラーが一部見直され、「WELL」専用色のアズールグレーパールメタリックを廃止。


3代目 MA15S型(2010年-)

スズキ・ソリオ
MA15S型
販売期間 2011年1月 -
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドア トールワゴン
エンジン K12B型 1.2L 直4 DOHC 吸排気VVT
最高出力 67kw(91PS)/6,000rpm
最大トルク 118N・m(12.0kg・m)/4,800rpm
変速機 CVT
駆動方式 FF/4WD
サスペンション 前:マクファーソンストラット式
後:アイソレーテッド・トレーリング・リンク式
全長 3710mm
全幅 1620mm
全高 1765mm
ホイールベース 2450mm
車両重量 1000 - 1090kg
-自動車のスペック表-
  • 2010年12月24日 - 11年7か月ぶりにフルモデルチェンジ(2011年1月7日販売開始)。3代目では他車ベースのプラットフォームではなく、新規開発したプラットフォームを採用[1]。それにより先代よりも全長を大幅に拡大。併せて、室内長を2,100mm、室内高を1,345mmにそれぞれ拡大し、コンパクトハイトワゴンとしては最大クラスの室内空間を実現。先代では前席のみ可能だったウォークスルーも前後席間の移動ができるセンターウォークスルーとなり、後席のフラットフロア形状も相まって、後席のスライドドアから乗り込んで直接運転席に座ることが可能となった。エンジンは3代目スイフトと同じ吸排気VVTを備えるK12B型エンジン、トランスミッションは副変速機構付CVTをそれぞれ採用したことで走行性能・燃費を向上し、全車「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」と「平成22年度燃費基準+25%」を同時に達成し、環境対応車普及促進税制に適合。初採用となった後席両側スライドドアには挟み込み防止機構付のパワースライドドア(「X」は後席左側(助手席側)のみ、「S」は両側)とスライドドアクローザーを備えているほか、ワンタッチダブルフォールディングリアシート、左右独立リアシートスライド、キーレスプッシュスタートシステム、イモビライザーを標準装備し、4.3インチ液晶バックモニター付きCDプレーヤーをメーカーオプション設定(本装備を装着した場合、iPodUSBメモリなどを接続して音楽を再生できるUSBソケットやステアリングオーディオスイッチも装備される)。エクステリアはフロントにスケルトングリルを配置し、リアは横基調デザインのコンビネーションランプとバックドアガーニッシュを採用。スポーティ感を演出するアンダースポイラーも装備された。ボディカラーは3色の新色(グレースブルーパールメタリック、メロウブロンズパールメタリック、アーバンブラウンパールメタリック)を含む全6色を設定した。グレード体系は販売開始当初、装備を充実した「X」とディスチャージヘッドランプ(オートライト機能付、「X」にもメーカーオプションで装備可能)、フロントマルチリフレクターハロゲンフォグランプ、LEDサイドターンランプ付ドアミラーなどを装備し、SRSカーテンエアバッグとヒルホールドコントロール付ESPのセットオプションも選べる上級グレードの「S」の2グレードが用意される。なお、三菱自動車工業へOEM供給することも合わせて発表された[2]
  • 2011年2月 - 「G」を追加発売。「X」から、フロントシートSRSサイドエアバッグ、外気温計、メッキインサイドドアハンドル、ワンタッチダブルフォールディングリアシート、左右独立リアシートスライド、スポイラー(フロント・サイド・リア・ルーフエンド)、フロントスタビライザーを省き、スピーカーを6スピーカーからフロント2スピーカーに、ホイールをアルミホイールからフルホイールキャップにグレードダウンしたベーシックな廉価グレードで、2WD車のみの設定。また、室内長は他のグレードよりも30mm長い2,130mmとなる。
  • 2011年3月10日 - 三菱自動車工業へ「デリカD:2」としてOEM供給開始[3]
  • 2011年11月25日 - 「S」をベースに、フロントのスケルトングリルをブラックメッキに変更し、アルミホイール(専用デザインに変更し、サイズを15インチにアップ)とバックドアガーニッシュにガンメタリック塗装を、ヘッドランプのポジションレンズ部にスモーク調のアイラインを施し、左右フロントフェンダーに専用エンブレムを、フロントフォグランプベゼル内に白色のLEDイルミネーションを装備するとともに、セーレンの「ラックススエード」を採用したシート表皮(背もたれと座面の中央部分に採用)、フロアマット、インパネトレーマットに黒とグレーのチェック柄を、オーディオスイッチ付本革巻ステアリングホイール・本革巻シフトノブの一部とインパネセンターガーニッシュにピアノブラック調を施し、運転席シートヒーター(2WD車のみ、4WD車はベース車に標準装備)も装備した特別仕様車「BLACK&WHITE」を発売。ボディカラーは名前に合わせて「ブルーイッシュブラックパール3」と「パールホワイト(オプションカラー)」の2色とした。併せて、アイドリングストップシステムを搭載した「G アイドリングストップ」・「X アイドリングストップ」・「S アイドリングストップ」を追加。JC08モードで燃費を1.2km/L向上するとともに、車両の安定走行をサポートするヒルホールドコントロール付ESPも標準装備(なお、「S アイドリングストップ」は「S」ではヒルホールドコントロール付ESPとのセットオプションで装備できるSRSカーテンエアバッグが非装備となる)され、アイドリングストップシステム搭載車の証としてバックドアに「IDLING STOP」エンブレムが装着される。なお、「BLACK&WHITE」にもアイドリングストップシステムとヒルホールドコントロール付ESPを追加装備した「BLACK&WHITE アイドリングストップ」が設定される。

車名の由来

  • Solioはスペイン語で「玉座(王座)、王権」

脚注

  1. ^ 【スズキ ソリオ 新型発表】プラットフォームは新開発レスポンス 2010年12月27日
  2. ^ 小型乗用車のOEM供給について - スズキ ニュースリリース 2010年12月24日
  3. ^ 三菱自動車、『デリカD:2』 を新発売 ~5人乗り2列シートのコンパクトミニバン~ - 三菱自動車 プレスリリース 2011年2月24日

関連項目

外部リンク