スペイン語
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| スペイン語/カスティーリャ語 | |
|---|---|
| Español ; Castellano | |
| 発音 | IPA: [espaˈɲol] / [kasteˈʎano] |
| 話される国 | スペイン、ペルー、メキシコ、コロンビア、コスタリカ、アルゼンチン、チリなどと多くの国家・地域(約20カ国) |
| 地域 | ヨーロッパ、アメリカ州、アフリカ・オセアニア・オーストラリアなどの旧植民地 |
| 母語話者数 | 4億2000万人 |
| 話者数の順位 | 4-5(基準によって順位は異なる) |
| 言語系統 | |
| 公的地位 | |
| 公用語 | 下記参照 |
| 統制機関 | スペイン王立アカデミー(Real Academia Española, RAE; [1], スペイン語アカデミー連合 (Asociación de Academias de la Lengua Española, AALE; [2]) |
| 言語コード | |
| ISO 639-1 | es |
| ISO 639-2 | spa |
| ISO 639-3 | spa |
| SIL | SPN |
スペイン語(スペインご、español)もしくはカスティーリャ語(カスティーリャご、castellano)は、インド・ヨーロッパ語族イタリック語派に属する言語。
目次 |
解説
スペイン語は世界で約4億2千万人の人々によって日常的に話されており、ラテンアメリカ地域における国際共通語である。
世界で3番目に多くの国で使用されている言語(英語は80ヶ国以上)である。使用国数は20カ国以上。英語、フランス語、中国語、ロシア語、アラビア語と並ぶ国際連合の6つの公用語の1つである。
スペイン語とスペイン語で表す場合の名称はカステリャーノ / カステジャーノ (castellano) またはエスパニョール (español)。南米ではカステジャーノということが多く、メキシコや中米諸国およびカリブ海諸国などではエスパニョールしか使われない。
エスパニョールはスペインの言葉という意味だが、カステリャーノはカスティーリャの言語という意味であり、スペイン国内でスペイン語以外を使う地域では「自分たちの言葉ではない他所者の言葉」という意味で、南米では逆に「本場カスティーリャから受け継いだ正しいスペイン語」という意味で用いられる。なお、日本では、イスパニア語とも呼ばれ、さらに漢字表記「西班牙」から西語と表記されることもある。
現在インターネットの使用人口の全体の約9%がスペイン語であり、英語と中国語に次ぐ第三の言語である[1]。
また、ポルトガル語と非常に似ており、かなりの水準で相互意思疎通が可能である(詳細はポルトガル語#スペイン語との比較にて)。その他イタリア語とも近い。
歴史
スペイン語は、俗ラテン語を元にアラビア語などの影響を受けながら発達した言語である。8世紀頃に北アフリカからイスラム教徒が半島に侵入し、その後キリスト教徒によるレコンキスタ(再征服運動)が起こるが、この時期にラテン語の方言がロマンス語に変化した。このロマンス語が後に、西ロマンス語のポルトガル語、スペイン語、フランス語に、東ロマンス語のイタリア語、ルーマニア語に分かれていく。
イベリア半島ではアラビア語の影響なども受けながらイベリア系ロマンス語が発達し、カスティーリャ、レオン、ポルトガル、そしてイスラム系タイファ王国などで使用されていた(タイファ王国ではアラビア語のアンダルス方言も広く使用され、その影響を強く受けたロマンス語をモサラベ語と呼ぶ)。やがてレコンキスタの過程でカスティーリャ王国はその中心的勢力となり、スペイン王国の誕生後は事実上統一スペイン国家の国家語となった。このため、現在でもスペイン語のことをカステリャーノ (castellano) と呼ぶ人は多い。
この歴史的経緯により、文法などはラテン語の規則を多く受け継いでいるが、単語はアラビア語から借用したものも多く使われている。(とりわけアンダルシア方言は最も強くアラビア語の影響を受けた)スペイン語の中のアラビア語起源の単語は主に、
がある。またイベリアのムスリムの間ではスペイン語もアラビア文字で表記されることが少なくなかった。イベリア半島のムスリムはベルベル人が多かったため、ベルベル語の影響も存在している。なお、同じイベリア半島で話されている言語であるバスク語はローマ帝国やケルト人の進出以前から半島で使われていた言語と思われ、スペイン語とは大きく異なる。しかし、スペイン語はバスク語の影響も受けている。
音韻対応
語頭にあった f の多くは h になり、その後発音上は消滅[2]。強勢のある e, o の多くは ie, ue に二重母音化。-ct- の多くは -ch- に変化。-ll- はフランス語の -ill-, イタリア語の -gli- に対応する。cl-, pl- の多くは ll に変化。現在の音素 /θ/ は古くはç /ʦ/, z /ʣ/ であり、別音素だった。語頭の s + 閉鎖音は前に e が付加(prótesis)され、esc-/esqu-, esp-, est- となった。母音間の d は消滅していることが多い。語頭にあるあとに母音が続く i と母音にはさまれた強勢のない i は y に変化した。y は本来半母音だったが、摩擦音で発音されるのが一般的になった。二重母音における[-i]の音は英語のそれと同じように語頭や語中では -i, 語末では -y とつづる。他のロマンス系言語の多くは y は外来語以外に用いない。V は古くは/v/と発音したが、b と同じ/b/に変化し、その後、借用語において原語の v のつづりを b に置き換える傾向がある。一方、 w は v に置き換えられることがある。
方言
かつてはアラゴン地方(アラゴン語)、カタルーニャ地方(カタルーニャ語)、バレアレス諸島(カタルーニャ語)、バレンシア地方(バレンシア語)、アストゥリアス地方(アストゥリアス語)、レオン地方(レオン語)、ガリシア地方(ガリシア語)の言語がスペイン語(カスティーリャ語)の方言とされた時期もあったが、現在では、カタルーニャ語、バレンシア語、ガリシア語はいずれも独立した言語であると考えられており、それぞれの地方において公用語とされている。アラゴン語、アストゥリアス語、レオン語もカスティーリャ語から派生した言語ではなく、その他のロマンス語同様、俗ラテン語が変化して今日に至っている言語であり、言語学的には別の言語であるが、カスティーリャ語の方言の扱いを受けることが多いのが現状である。
話者分布
スペイン語は国連の6つの公用語(他は英語、フランス語、ロシア語、中国語、アラビア語)の一つであり、スペインを始め、中南米18ヵ国、アフリカ1ヵ国、計20か国における公用語である。スペイン語が公用語である国・地域は以下の通り。
- ヨーロッパ
- 中央アメリカ
- カリブ
- 南アメリカ
- アフリカ
- 北アメリカ
- アメリカ合衆国の一部の州
なお、スペインではカタルーニャ州・バレンシア州・バレアレス諸島州ではカタルーニャ語(バレンシア州ではバレンシア語)が、バスク州とナバーラ州の一部ではバスク語が、ガリシア州ではガリシア語が、スペイン語同様に地方公用語として認められている。
中南米では、ガイアナ、スリナム、ハイチなどを除く多くの国で使われている。なお、英語が唯一の公用語であるベリーズにおいても最も話されている言語はスペイン語である。ポルトガル語が公用語であるブラジルでも第二言語として広く一般に話されている。
また、アメリカではかつて南西部一帯がメキシコ領であった関係でスペイン語の地名が各地に残っており、ニューメキシコ州ではスペイン語が事実上の公用語となっている。中南米のスペイン語圏諸国をルーツに持つアメリカ人は「ヒスパニック」と呼ばれ、メキシコ領時代から存在していたものの、近年急速にヒスパニック移民が増加した。その結果、アメリカでは事実上の公用語の英語に加え、ヒスパニックの割合の高いカリフォルニア州やフロリダ州、テキサス州などではスペイン語が第二言語となりつつある。この状況を受けて、英語が母語のアメリカ人の中でもスペイン語を学ぶ人が急増している。
フィリピンは1898年までスペイン領であった関係もあり、特に上流階級の間でスペイン語が使われていたが、1986年に公用語から外された。とはいえ、現在でも主にカトリック文化などの関係でスペイン語の単語が多数フィリピン人の日常生活で使われているだけでなく、タガログ語などでスペイン語からの借用語が多くみられるほか、チャバカノ語のようにスペイン語を基にしたクレオール言語も見られる。
マリアナ諸島のチャモロ語は、スペインによる征服時に言語的にもスペイン語に圧倒された。スペイン語から非常に多くの借用語を取り入れたのみならず、固有の数詞も放棄し、スペイン語由来の数詞を用いている。
| 国・地域 | 母語話者数 |
|---|---|
| アンドラ | 40,000 |
| アルゼンチン | 41,248,000 |
| オーストラリア | 150,000 |
| オーストリア | 1,970 |
| ベリーズ | 130,000 |
| ボリビア | 7,010,000 |
| ブラジル | 19,700,000 |
| カナダ | 272,000 |
| チリ | 15,795,000 |
| 中国 | 250,000 |
| コロンビア | 45,600,000 |
| コスタリカ | 4,220,000 |
| キューバ | 11,285,000 |
| キュラソー | 112,450 |
| ドミニカ共和国 | 8,850,000 |
| エクアドル | 10,946,000 |
| エルサルバドル | 6,859,000 |
| 赤道ギニア | 447,000 |
| フィンランド | 17,200 |
| フランス | 2,100,000 |
| ドイツ | 410,000 |
| グアテマラ | 8,163,000 |
| ガイアナ | 198,000 |
| ハイチ | 1,650,000 |
| ホンジュラス | 7,267,000 |
| イスラエル | 160,000 |
| イタリア | 455,000 |
| 日本 | 500,000 |
| クウェート | 1,700 |
| レバノン | 2,300 |
| メキシコ | 106,255,000 |
| モロッコ | 960,706 |
| オランダ | 17,600 |
| ニュージーランド | 26,100 |
| ニカラグア | 5,503,000 |
| パナマ | 3,108,000 |
| パラグアイ | 4,737,000 |
| ペルー | 26,152,265 |
| フィリピン | 2,900,000 |
| ポルトガル | 1,750,000 |
| プエルトリコ | 4,017,000 |
| ルーマニア | 7,000 |
| ロシア | 1,200,000 |
| スペイン | 44,400,000 |
| 韓国 | 90,000 |
| スウェーデン | 39,700 |
| スイス | 172,000 |
| トリニダード・トバゴ | 32,200 |
| トルコ | 29,500 |
| アメリカ合衆国 | 41,000,000 |
| イギリス | 900,000 |
| ウルグアイ | 3,442,000 |
| アメリカ領バージン諸島 | 3,980 |
| ベネズエラ | 26,021,000 |
| 西サハラ | 341,000 |
音韻
母音は a, e, i, o, u の5つで、日本語とほぼ同じである。ただし、u は日本語の「う」よりも口をすぼめて発音する。
長音、促音は無いが、アクセントのある母音はやや長めに発音されることが多いので日本語話者には長音に聞こえることがある。
原則として、語末が母音か n、s のときは、最後から二番目の母音にアクセントがくる (grave, llana, paroxítona) 。語末が n, s 以外の子音である場合には強勢は最終音節にある (aguda, oxítona) 。このため、原則通りのときにはアクセントを示す特別な表記をしないが、それ以外の場所にアクセントがある単語はアクセントの位置を á などの記号を付けた文字で示す( á の上の部分の記号は、アセント符号だが、スペインでは一般的にはティルデと呼ばれる。本来のティルデは ñ の上部の波状記号のことであるが、両者を含めて文字に添えられる記号をティルデと呼ぶことが多い)。
スペインで話されているスペイン語とラテンアメリカのスペイン語では、発音、アクセントが若干異なる。それ以外にも、地方により発音などに差異が出ることがある。
以下の点に気を付ければ、表記がほぼ発音を示しているので、いわゆるローマ字の日本語読みと同様の感覚で単語を読むことができる。
- /k/: ca, co, cu, que, qui はカ行の発音。
- /θ/: ce, ci, za, zo, zu は、スペインの標準語では無声歯間摩擦音[θ]だが、スペイン南部や中南米では無声歯茎摩擦音[s]で発音される(セセオ)。これらの音は、15世紀以前は無声歯茎破擦音[ts]で発音されていた。
- g, j: ge, gi と j の子音は無声軟口蓋摩擦音。日本語ではハ行の発音に近くドイツ語の ach laut に近いが、それより少し奥のほうで発音する。アンダルシア南西部や米国南部ではしばしば[h]で発音する。ga, go, gu の場合はガ行の発音。gue, gui は「ゲ」「ギ」と発音し、「グェ」「グィ」にはならない。u を発音するためには、güe, güi とつづる。
- ll: 本来の発音はLによるリャ行。だが、実際には多くの地域でヤ行とジャ行の中間の発音になっており(ヤ行にもジャ行にも聞こえる。ジェイスモ)、ブエノスアイレス近郊ではシャ行の発音になる。単語により異なる発音をする人もいる。
- y: 本来の発音はヤ行だが、ll と同じ変化が起こっている。
- ch: 本来はチャ行の発音だが、カリブ諸国などではチャ行というよりもシャ行に近い発音になることがある。
- rr: 強い巻き舌で発音する。語頭の r もこの強い巻き舌で発音する。プエルトリコやドミニカ共和国では、J の発音[x]になることがある(ブラジルポルトガル語に起こった変化)。ペルーやボリビアの一部の地方ではザ行の発音になることがある。
- s: スペイン南部や中南米の一部の地方では音節末の s が[h]音で発音されたり、ほとんど発音されないことがある。なおスペイン語では [s] と [ʃ] の区別がない。
- d: 語中の d は摩擦音化するが、語尾ではさらに無声化するか、ほとんど発音されないことがある。
- /b/: b, v の発音上の区別がなく、どちらも /b/ と見なされている。なおこの音素は、節の頭位では [b], 他の位置では [β] で発音される。イタリア系移民の多いアルゼンチンの一部では v を /v/ と発音することがある。
- w: 外来語のみに用いられ、単語によって /w/ または /b/ (原音は /v/ )と発音。地域差もあり、ペルーでは常に /w/ と発音する傾向がある。語頭では /gw/ になることもある。
- x: 基本的には /ks/ だが、/k/ が弱化または消滅することも多い。具体的には、語末および母音に挟まれたときは /ks/, 子音の前では /s/ となる。なお、地名では例外的に J の発音 /x/ になることがある。語頭に来る語はわずかでギリシャ語に由来し、/s/ と発音する。
その他の音韻的特徴
- 破裂音は無声音(清音)と有声音(濁音)が対になって存在するが、摩擦音は両者の対応関係がないことが多い( /f/に対する /v/, /s/ に対する /z/ がない)。
- 子音として発音される半母音(語頭や母音間にあり、本来半母音だと思われる音)が安定的でなく、摩擦音や破擦音、破裂音で発音されることが多い。Y音/ʝ/がそれであり、その他、"hu+母音"は/w/だが、[gw]-[γw]と発音することもある。またこれとは逆に、"gu + 母音" /gw/ の組み合わせにおいて、単に [w] と発音する方言もある。
外来語
外来語はその発音やつづりの特徴から以下のパターンが挙げられる。
- つづりをスペイン語風に読む。
- jersey /xeɾˈsei/「ジャージー」
- 発音を優先し、つづりを書き換える。
- fútbol(←football)「フットボール」
- 原語のつづりを変えず原音に近い発音をする。分かりやすい特徴を挙げれば、j を y のように、h を j のように発音する。新しい外来語に多い。
- jazz 「ジャズ」/ˈʝaθ/,/'ʤas/
- judo 「柔道」/ˈʝuðo/,/'ʤuðo/ ただしyudoとつづることもある
- hardware 「ハードウェア」 /xaɾˈweaɾ/(d は原音では弱く、スペイン語化したうえで d を発音すると har・dwe・arのように分節されてしまうため消滅)
外来語の発音については、地域や世代、個人によって多少差がある。「1.」は古い外来語でよく見られるほか、固有名詞(商品名を含む)でよく見られ、例えば Colgate(コルゲート)は「コルガーテ」と発音する。メキシコでは商品名のスペイン語化に関する法律もある。特に人名や地名を原音に近い発音をする場合、原音の確認を要する場合が多いので、スペイン語風に発音しても間違いではない(例:Miami マイアミをスペイン語読みでミアミと発音)。また、お隣のポルトガル語はスペイン語とよく似ている一方、つづりの発音の違いやアクセントの規則の違い、独特の音韻変化などがあるため、しばしばアクセント記号が付加され、スペイン語式に読み換えられる。例えばリオデジャネイロ(Rio de Janeiro; ポルトガル語の発音は「ヒウ・ヂ・ジャネイル」に近い)は Río de Janeiro と表記し、「リオ・デ・ハネイロ」と発音する。また、サンパウロ (São Paulo) については、スペイン語に直訳されてサン・パブロ (San Pablo) と呼ばれるのが普通である。語頭の「s+子音」は/s/の前に/e/を付加して発音することが多い(付加しない人もいる)。例えば Spain は/es'pein/または/'spein/と発音する。
日本から来た外来語で有名なものに「ecchi(えっち)」がある。[要出典]意味は日本での意味と同じで、「やらしい」である。
アルファベット
基本的には、母音 (a,e,i,o,u) は、ローマ字の様にそのままに発音し、子音は、子音+eを足した発音をする。
| 大文字 | 小文字 | 文字名称 |
|---|---|---|
| A | a | a: ア |
| B | b | be: ベ be grande: ベ・グランデ(大きい「ベ」の意味、v と区別する) be alta: ベ・アルタ(高い「ベ」の意味) be larga:べ・ラルガ(長い「ベ」の意味) |
| C | c | ce: セ |
| Ch | ch | che: チェ* |
| D | d | de: デ |
| E | e | e: エ |
| F | f | efe: エフェ |
| G | g | ge: ヘ |
| H | h | hache: アチェ(単語中では発音しない) |
| I | i | i: イ i latina: イ・ラティーナ(ラテン語の「イ」の意味) |
| J | j | jota: ホタ |
| K | k | ka: カ |
| L | l | ele: エレ |
| Ll | ll | elle: エジェ、エリェ* doble ele: ドブレ・エレ |
| M | m | eme: エメ |
| N | n | ene: エネ |
| Ñ | ñ | eñe: エニェ |
| O | o | o: オ |
| P | p | pe: ペ |
| Q | q | cu: ク |
| R | r | ere: エレ(歯茎はじき音 [ɾ]) |
| - ** | rr | erre: エルレ* (歯茎ふるえ音 [r]) doble erre: ドブレ・エレ erre doble: エレ・ドブレ |
| S | s | ese: エセ |
| T | t | te: テ |
| U | u | u: ウ |
| V | v | ve: ベ(b と同音) uve: ウベ ve baja: ベ・バハ(低い「ベ」の意味、b と区別する) ve corta: ベ・コルタ(短い「ベ」の意味) |
| W | w | doble u: ドブレ・ウ doble ve: ドブレ・ベ ve doble: ベ・ドブレ uve doble: ウベ・ドブレ |
| X | x | equis: エキス |
| Y | y | ye: イェ i griega: イ・グリエガ(ギリシア語の「イ」の意味) |
| Z | z | zeta, ceta: セタ zeda, ceda: セダ |
*ch, ll, rr: 1994年以降、これらの文字を独立した一字として扱うことはやめた。また現在では、Real Academia Española (王立スペイン語アカデミー)の発行する辞書でも独立した文字としては、扱っていない。
**また、rrで表される歯茎ふるえ音[r]は語頭ではr一文字で記すという正書法上の規則があるため、rrは語頭には現れない。したがって、大文字はない(例:rosa、薔薇は、rrosaとは、表記しない)が、派生複合語を構成する第二要素となる場合にはrrで表す(例:rey、王。副王:vi + rey > virrey)。
| スペイン語アルファベット
| ||||||||||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| A | B | C | D | E | F | G | H | I | J | K | L | M | N | Ñ | O | P | Q | R | S | T | U | V | W | X | Y | Z | Á | É | Í | Ó | Ú | Ü |
| a | b | c | d | e | f | g | h | i | j | k | l | m | n | ñ | o | p | q | r | s | t | u | v | w | x | y | z | á | é | í | ó | ú | ü |
文法の特徴
- 名詞は男性名詞と女性名詞に分かれるが、-oや-eなどで終われば男性、-a, -ción や-dadなどで終われば女性という規則があるため比較的判別が容易である。
- 名詞の複数形は(e)sをつけて作るが、これはフランス語やポルトガル語同様西ロマンス語の特徴であり、語尾の母音を変化させる東ロマンス語(イタリア語やルーマニア語)とは異なる。
- 定冠詞は男女・複数の別ごとに存在する(男性単数el、女性単数la、男性複数los、女性複数las、中性lo)。ただ、女性名詞でもアクセントの落ちるaまたはhaで始まる単数名詞の場合はelを使う(el agua)。deの後に定冠詞elが来る場合には1つのdelという単語になる。
- 形容詞は基本的に名詞に対して後置される(例:un coche moderno)が、若干の形容詞あるいは話者の主観を述べる場合は前置されることもある。また、掛かる名詞の性数に応じて変化する(moderno, moderna, modernos, modernas)。
- フランス語のenやイタリア語のne, あるいはフランス語の y やイタリア語の ci に相当する代名詞は存在しない。
- 2人称は親称 tú(複数形vosotros/as)と敬称 usted(複数形ustedes)の2つ。中南米では古いスペイン語で使われていたvosが相手に対する蔑称として用いられることがある。vosは元々は相手に対する尊称であったが現在は親称・蔑称の意味に成り代わっている。日本語の「貴様」のようなもの。ただし、一部では親称として用いられることもあり、特にアルゼンチンでは全国でvosのみが使われるといっても構わない。2人称複数である vosotros/as は、vos と otros(「他」の複数形)が接合したものである。なお、vosotros/as が使用されるのはスペインと赤道ギニアに限られ、中南米やスペインのアンダルシア、カナリア諸島では親称としてもustedesが一般的に使用される。usted は vuestra merced(直訳すれば「あなたの厚意」)(表記として単数の場合UdやVd、複数形でUdsやVdsが使われるが、これはUとVが母音と子音にわかれる前の影響で、発音はウステとウステデスとなる)が2人称尊称として(主に騎士が主君に対して)用いられ、短縮されたもので、動詞の活用は3人称である。Tú と usted の用法はスペインと中南米では違いがあり、スペインでは改まった場面でなければ初対面でも tú を使うことがよくあり、また、部下が上司に対して tú を使うこともよくある。しかし、中南米では、 tú を使うのは親しい人や目下の人に限られる。但し、キューバではスペイン同様 tú をよく使う。
- 1人称複数の nosotros/as は古スペイン語では nos で男女の区別もなかった。Vosotros/as も同様で、vos だったが、vos が単数の敬称として使われるようになると複数形はそれと区別するため vosotros/as となった。Vos を敬称として始めて用いたのは宮廷においてで、vosotrosももともと貴族の言葉である。宮廷文化をもたないアンダルシアや中南米では vosotros の使用は浸透せず、ustedes が汎用2人称複数となった。
- 1人称や2人称が主語になる場合、主語の強調や意味の明確化が必要でない場合には主語をあえて表現しない。
- 動詞の基本形の語尾は-ar, -erまたは-irのいずれかである。
- 動詞には直説法、接続法、命令法がある。直説法は現在、点過去(完了過去)、線過去(不完了過去)、未来、過去未来(「可能」・「条件」・「遡及未来」という語が用いられることもある)、現在完了、直前過去完了、過去完了、未来完了、過去未来完了が、接続法では現在、過去、現在完了、過去完了が存在する(中世には未来や未来完了も存在した)。また、各時制で主語の人称・数に応じて6通り(中南米では実質5通り)に活用される。
規則動詞の現在時制における活用形
| 原形 | hablar(話す) | comer(食べる) | vivir(生きる、住む) |
|---|---|---|---|
| 一人称単数 | hablo | como | vivo |
| 一人称複数 | hablamos | comemos | vivimos |
| 二人称単数 | hablas | comes | vives |
| 二人称複数 | habláis | coméis | vivís |
| 三人称単数(二人称の敬称含む) | habla | come | vive |
| 三人称複数(二人称の敬称含む) | hablan | comen | viven |
不規則動詞の活用(ser)
| 叙法 | 直説法 | 接続法 | 命令法 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 単純時制 | 現在 | 点過去 | 線過去 | 未来 | 過去未来 | 現在 | 過去 | 未来 | |
| 1人称単数 | soy | fui | era | seré | sería | sea | fuera / fuese | fuere | - |
| 2人称単数 | eres | fuiste | eras | serás | serías | seas | fueras / fueses | fueres | sé |
| 3人称単数 | es | fue | era | será | sería | sea | fuera / fuese | fuere | sea |
| 1人称複数 | somos | fuimos | éramos | seremos | seríamos | seamos | fuéramos / fuésemos | fuéremos | seamos |
| 2人称複数 | sois | fuisteis | erais | seréis | seríais | seáis | fuerais / fueseis | fuereis | sed |
| 3人称複数 | son | fueron | eran | serán | serían | sean | fueran / fuesen | fueren | sean |
| 叙法 | 直説法 | 接続法 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 複合時制 | 現在完了 | 過去完了 | 未来完了 | 過去未来完了 | 現在完了 | 過去完了 | 未来完了 |
| 1人称単数 | he sido | había sido | habré sido | habría sido | haya sido | hubiera / hubiese sido | hubiere sido |
| 2人称単数 | has sido | habías sido | habrás sido | habrías sido | hayas sido | hubieras / hubieses sido | hubieres sido |
| 3人称単数 | ha sido | había sido | habrá sido | habría sido | haya sido | hubiera / hubiese sido | hubiere sido |
| 1人称複数 | hemos sido | habíamos sido | habremos sido | habríamos sido | hayamos sido | hubiéramos / hubiésemos sido | hubiéremos sido |
| 2人称複数 | habéis sido | habíais sido | habréis sido | habríais sido | hayáis sido | hubierais / hubieseis sido | hubiereis sido |
| 3人称複数 | han sido | habían sido | habrán sido | habrían sido | hayan sido | hubieran / hubiesen sido | hubieren sido |
- 上記のように、過去が点過去と線過去にはっきり分かれているのが特徴である。点過去は過去のある時点で起こったことを述べるときに用い、線過去は過去の一定の期間における継続的な状態を述べるときに用いる。点過去と線過去を、それぞれ「不定過去」と「不完了過去」と呼ぶこともある。また点過去は単に「過去」ということもある。なお、pretérito perfectoは現在完了のことであり、完了過去とも言われるが、完了過去を点過去の意味で用いる場合もあり、現在完了との意味での完了過去との区別のために、形式に注目して単純完了過去と呼ぶ場合もある[3]。
- El avión salió el lunes.(飛行機は月曜日に出発した。)点過去の例。
- El avión salía cada lunes.(飛行機は月曜日毎に出発していた。)線過去の例。
- 接続法は、予想・憶測・希望など、事実であると認識していないときに使われる。希望から転じて、弱い命令の意味にも使われる。
- ¡Ojalá sea bonita!(かわいいといいなぁ)seaがser(〜である)の接続法。
- 接続法過去の語尾は-ra型と-se型の2種類があるが、一般には-ra型が用いられる。-se型の活用は堅苦しい印象を与え、いわゆる文語で用いられる。
- 能格動詞は、再帰代名詞(se/me/te/nos/os)をとる再帰動詞の形で表現される。このとき、再帰代名詞とともに一つの動詞であると考えることも多い。(levantarse, acostarse, lavarse, fumarse, irseなど。)この場合、動詞の基本形を示す際には左記のように代名詞を語尾につけた一つの単語のように表記するが、文中で動詞が活用されると代名詞は分かれて前置される。なお、命令文の場合には能格動詞が活用されても代名詞は前置されないことが多い。
- No puedo levantarme tan temprano(そんなに早く起きる事はできない。) 再帰動詞が1単語として扱われる例。
- Me fumo cigarrillos.(私はタバコを吸う。)fumarse → me fumoの活用の例。
- ¡Vete rápido!(さっさと行け!)命令形の例。
表現
あいさつ
- 「Hola」(オラ)= やあ(〃どこの国でも共通。時間関係なしに使用できる)
- 「Buenos días」(ブエノス・ディアス)= おはようございます。(お昼ご飯を食べるまで)
- 「Buenas tardes」(ブエナス・タルデス)= こんにちは(日がある間)。[4]
- 「Buenas noches」(ブエナス・ノーチェス)= こんばんは/おやすみなさい。
- 「Dulces sueños」(ドゥルセス・スエニョス)= おやすみなさい。
- 「Mucho gusto」(ムーチョ・グスト)= はじめまして
- 「Encantado/a」(エンカンタド:男性形/エンカンタダ:女性形)=はじめまして
- 「Gracias」(グラシアス)= ありがとう。
- 「Disculpe」(ディスクルペ)= すみません。
- 「Por favor」(ポル・ファボール)= お願いです。
- 「Soy japonés」(ソイ・ハポネス)= 私は日本人です。(♂)
- 「Soy japonesa」(ソイ・ハポネサ)= 私は日本人です。(♀)
- 「Oiga」(オイガ)電話での「もしもし」(電話をかけた側)もしくは「ちょっとすみません」にあたる。
- 「Hasta luego」(アスタ・ルエゴ)=またあとで
- 「Adiós」(アディオス)=さようなら
注意
- 「Para」(パラ)= やめろ!
- 「Quita」(キタ)= やめろ!
- 「Silencio」(シレンシオ)= しずかに!
- 「Ten cuidado」(テン・クイダード)= 気をつけて!
日本とスペイン語
スペイン語に由来する日本語には以下のようなものがある。
脚注
- ^ “Internet World Users by Language”. Miniwatts Marketing Group (2008). 2008-11-01閲覧。
- ^ 例:
- ^ 山田善郎監修(2002) 『中級スペイン文法』第17章動詞-時制p.301 白水社
- ^ 日本語の「こんにちは」は、メールの書き出しなどでは時間帯に関わらず使われることがあるが、こういう場合の「こんにちは」に相当するのはBuenas tardesではなくHolaである。
関連項目
- スペイン語の日本語表記
- ポルトガル語
- イタリア語
- フランス語
- ミランダ語
- カタルーニャ語
- ジュデズモ語
- ガリシア語
- ヒスパニック
- 中世スペイン語
- ラテン語
- チャモロ語
- ポルトゥニョール
- ハポニョール
- リオプラテンセ・スペイン語
- ネイティブスピーカーの数が多い言語の一覧
外部リンク




