交際費
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
交際費(こうさいひ、英語:Entertainment expenses)とは、広い意味では外部との付き合いまたは交渉などの際に支払われる費用のことである。個人のみならず、企業活動でも通常発生する費用であるが、法人の場合、税法上の規定により原則として損金とならない(=有税処理となる)。
目次 |
家庭における交際費
一般家庭における交際費には、付き合いのある親族・友人などに対する祝儀・お見舞い・慶弔費(香典など)・会食代などが主な交際費となる。
企業における交際費
会計
得意先などの事業関係者に対する接待費その他の支出を交際費(または接待交際費)として処理する。実務上は、次に述べる税務の取扱いとの関係から、税法上の「交際費等」の範囲をもって会計上の交際費として処理するのが一般的である。
- 税効果会計
- 税効果会計上、下記の税務上損金不算入となる交際費は永久差異に該当する。
税務
| この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。ご自身が現実に遭遇した事件については法律関連の専門家にご相談ください。免責事項もお読みください。 |
時限措置として租税特別措置法により法人税における交際費等の損金不算入を規定している。同法の趣旨からして本来は時限立法のはずであるが、現在ではほぼ恒久化した取扱いとなっている。
損金不算入の取扱いの根拠として、主に以下が挙げられる。
- 法人の冗費の濫用を防ぐ。(交際費が損金算入されると、交際費支出の結果会社の税負担が削減されることとなり、公平上の観点から好ましくない。)
- 会社の接待などに参加することで個人が享受した経済的利益について所得税課税することは困難であるため、代替的に、支出した法人の段階で税を捕捉する。
- ただし、必要経費としての性格もあることや政策的理由などから、中小規模の法人については一部損金算入を認めている。
税法上の「交際費等」の範囲
租税特別措置法(昭和32年3月31日法律第26号)第61条の4(交際費等の損金不算入)の定義によれば、以下とされる。
- 交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するもの
- なお、次に掲げる費用のいずれかに該当するものは交際費等から除かれる。
- 専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用
- 飲食その他これに類する行為のために要する費用(専ら当該法人の法人税法第2条第15号に規定する役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除く。)であって、その支出する金額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額が政令で定める金額以下の費用
- 政令(租税特別措置法施行令)で定める金額とは、飲食その他これに類する行為のために要する費用として支出する金額を当該費用に係る飲食その他これに類する行為に参加した者の数で除して計算した金額とし、同号に規定する政令で定める金額は、5,000円とする。
- 前二号に掲げる費用のほか政令で定める費用
- 同政令に掲げる費用とは、以下の費用とされる。
要約すれば、例外的に交際費等とならないのは(1)福利厚生費、(2)社外の者を交えた飲食費で一人当たり5千円以下のもの、(3)接待などを主目的としない広告費・会議費・取材費などであり、それ以外の接待・供応・慰安・贈答などに係る支出は原則交際費等として損金不算入の対象となる、ということである[1]。
損金不算入額
- 損金算入限度額(年600万円[2]と支出交際費等のうち少ない金額の90%)までが損金となり、それ以外は損金不算入。従って、少なくとも、年間支出交際費等のうち10%は損金不算入となる。
- 事業年度終了の日における資本金の額が1億円超の法人
- 支出交際費等の全額が損金不算入。
- 個人事業の場合は、全額。
国・地方公共団体における交際費
ファイル:Stubico.svg この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。
外部リンク
関連項目
脚注
- ^ 税務上の交際費等の詳細な取扱いについては、租税特別措置法関係通達(法人税編) 第8章 第61条の4関係 第1款「交際費等の範囲」を参照のこと。
- ^ 定額控除限度額は、平成21年4月1日以後に終了する事業年度から年600万円に改正。それ以前は年400万円。




