今年の漢字
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今年の漢字(ことしのかんじ)は、財団法人日本漢字能力検定協会が、毎年12月12日(ずれる場合もあり)の「漢字の日」に発表している、その年の日本や世界の世相をあらわした漢字一字のことである。
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概要
財団法人日本漢字能力検定協会が、その年をイメージする漢字一字の公募を日本全国より行い、その中で最も応募数の多かった漢字一字を、その年の世相を表す漢字として、原則として毎年12月12日の「漢字の日」に京都府京都市東山区の清水寺で発表することになっている[1]。選ばれた漢字を「今年の漢字」と呼ぶ。各メディアでも、「今年の漢字」の呼称が用いられる。
1995年に始まった。発表時には、清水寺の奥の院舞台にて、日本漢字能力検定協会の理事も務めていた貫主の森清範により巨大な和紙に漢字一字が揮毫される。その後、本尊の千手観世音菩薩に奉納される。第一生命保険のサラリーマン川柳、住友生命保険の創作四字熟語、自由国民社の新語・流行語大賞、東洋大学の現代学生百人一首と並んで、現代の日本の世相を反映する一つの指標として使われることが多い。2009年はいわゆる「漢検協会事件」が発生し、同協会の理事長とその息子の副理事長が同役職を辞任してその後逮捕される不祥事が起こり、森貫主は協会理事を辞任した上で「今年の漢字」企画への協力を拒否する可能性を示唆したが、新体制の発足に伴って姿勢を軟化させ、同年も前例通りに清水寺で森による揮毫が行われた。
また、近年では発表直前の12月上旬に、一部のニュース番組やワイドショーなどのマスメディアにおいて、いわゆる「10大ニュース」的な当年のニュース回顧を兼ねて「今年の漢字」の予想を行うことが恒例になりつつある。
日本以外では、2008年に台湾で台北市文化局が主催となり「今年の漢字」(漢語盤點)をスタートさせ、最初の漢字は「乱」に決まった。また同年に、中国においても国家言語資源観測研究センター付属のメディア言語分析センターなどが、注目を浴びた「今年の漢字」として「和」を発表した。
一覧
| 年 | 漢字 | 読み | 選考理由 |
|---|---|---|---|
| 1995年 | 震 | シン ふる-う ふる-える | 兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)発生。地下鉄サリン事件や金融機関の倒産などによる社会不安の拡大。 |
| 1996年 | 食 | ショク ジキ く-う く-らう た-べる | O157による集団食中毒の多発、それによる学校給食などへの影響。税金や福祉を「食いもの」にした汚職事件の多発。牛海綿状脳症(狂牛病)の発生。 |
| 1997年 | 倒 | トウ たお-れる たお-す | 相次ぐ大型企業の倒産や銀行の破綻。山一證券の廃業。サッカー日本代表がFIFAワールドカップのアジア地区予選で強豪を倒して出場決定。 |
| 1998年 | 毒 | ドク | 和歌山毒物カレー事件の余波で毒物混入事件が多発。ダイオキシンなどへの不安の高まり。社会問題となった環境ホルモン。 |
| 1999年 | 末 | マツ バツ すえ | 1000年代、1900年代、1990年代の最後(世紀末)。東海村JCO臨界事故発生。翌年への「末広がり」の期待を込めて。 |
| 2000年 | 金 | キン コン かね かな | シドニーオリンピックで、女子フルマラソンの高橋尚子、女子柔道の田村亮子が金メダル。金大中と金正日による初の南北首脳会談。長寿姉妹のきんさんぎんさんの成田きんが逝去。二千円紙幣誕生。 |
| 2001年 | 戦 | セン いくさ たたか-う | アメリカ同時多発テロ事件発生。対テロ戦争。アメリカのアフガニスタン侵攻が始まる。 |
| 2002年 | 帰 | キ かえ-す かえ-る | 初の日朝首脳会談により、北朝鮮に拉致された日本人が日本に帰国。日本経済がバブル期より以前の水準に戻る。昔の歌などのリバイバルヒット。 |
| 2003年 | 虎 | コ とら | 阪神タイガースが18年ぶりにリーグ優勝。イラク戦争の勃発。「虎の尾を踏む」ような自衛隊イラク派遣。 |
| 2004年 | 災 | サイ わざわ-い | 新潟県中越地震発生。新潟・福島豪雨、福井豪雨。台風23号をはじめとする台風の連続上陸。浅間山の噴火。美浜発電所の事故や三菱リコール隠し。 |
| 2005年 | 愛 | アイ いと-しい | 愛知県で愛・地球博の開催。紀宮清子内親王と黒田慶樹が結婚。卓球の福原愛の中国での活躍。「あいちゃん」という愛称の女性の活躍が目立った。親が子を、子が親を殺すなど「愛の無い事件」が目立った。 |
| 2006年 | 命 | メイ ミョウ いのち | 悠仁親王の誕生。小学生、中学生の自殺多発。北朝鮮の核実験。臓器移植事件、医師不足などによる命の不安。 |
| 2007年 | 偽 | ギ いつわ-る にせ | 不二家をはじめ、「白い恋人」や「赤福餅」など、食品表示偽装が次々と表面化。年金記録問題の発覚。防衛省の汚職問題の発覚。テレビ番組『発掘!あるある大事典II』による捏造問題。→ウィキニュース |
| 2008年 | 変 | ヘン か-わる か-える | 日本の内閣総理大臣交代やアメリカのオバマ次期大統領の「チェンジ(変革)」、株価暴落や円高ドル安などの経済の変化、食の安全性に対する意識の変化、世界的規模の気象異変による地球温暖化問題の深刻化、スポーツや科学の分野での日本人の活躍に表れた時代の変化。政治、経済をはじめ、よくも悪くも変化の多かった一年を象徴する。→ウィキニュース |
| 2009年 | 新 | シン あたら-しい あら-た にい | 自由民主党と公明党に替わる民主党の鳩山由紀夫新政権発足、アメリカのバラク・オバマ新大統領就任など、政治の一新に加え、裁判員制度や高速道路料金割り引きなど、様々な新制度のスタート、新型インフルエンザの流行、高速水着による競泳の世界新記録ラッシュ、イチローの9年連続200本安打の新記録などの世相を反映[2]。 |
| 2010年 | 暑 | ショ あつ-い | 記録的な猛暑により熱中症にかかる人が続出し、これに伴い野菜価格が高騰し、熊なども人里に出没。また地中の「暑い」中から作業員全員が生還したコピアポ鉱山落盤事故、1万度の突入温度から帰還した「はやぶさ」なども反映[3]。 |
| 2011年 | 絆 | ハン バン きずな ほだ-す | 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)、台風などによる大雨被害(平成23年7月新潟・福島豪雨、台風12号等)、ニュージーランド地震、タイ洪水などといった国内外で発生した自然災害などにより、家族や友といった身近でかけがえのない人物に対する絆を改めて感じたり、チームワークと信頼でFIFA女子ワールドカップに優勝したサッカー日本女子代表(なでしこジャパン)の姿などに感動し、勇気を得たりしたことなど、多くの日本人が絆の大切さを改めて感じた一年であったため[4]。 |
脚注
- ^ 2009年は12月12日が土曜日である為、前日の12月11日に、2010年は同じく日曜日であるため12月10日に前倒しして発表された。
- ^ 2009年今年の漢字は「新」 J-Cast News 2009年12月12日閲覧
- ^ 今年の漢字は「暑」 史上最高気温、落盤事故も 共同通信47News 2010年12月10日閲覧
- ^ 今年の漢字は「絆」-清水寺で揮毫、2位以下も震災関連文字続く 烏丸経済新聞 2011年12月12日閲覧




