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勝海舟 (NHK大河ドラマ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

勝海舟
ジャンル ドラマ
放送時間 日曜20:00-20:45(45分)
放送期間 1974年1月6日-12月29日(全52回)
放送国 ファイル:Flag of Japan.svg 日本
制作局 日本放送協会
製作総指揮 古閑三千郎 他
演出 中山三雄 他
原作 子母澤寛
脚本 倉本聰 他
出演者 渡哲也
松方弘樹
大原麗子
久我美子
丘みつ子
大谷直子
垂水悟郎
米倉斉加年
石橋蓮司
江守徹
藤岡弘
萩原健一
戸浦六宏
板東八十助
原保美
宍戸錠
津川雅彦
加東大介
中村富十郎
小林桂樹
尾上松緑 他
オープニング 冨田勲
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勝海舟』(かつかいしゅう)は、NHKが制作し1974年1月6日から12月29日総合テレビジョンで放送した12作目の大河ドラマ。全52回。子母沢寛の同名小説を原作に、勝海舟の生涯を、彼を取り巻く人々の人間模様を織り交ぜて描く。

目次

概要

当初、主人公の勝海舟役は渡哲也だったが、急病により途中第9回までで異例の主役交代となり、第10回以降は松方弘樹が引き継いだ。しかし当時のNHKは、組合問題などで混乱していて制作体制が定まらず、松方が「NHKはモノをつくるところじゃない」と発言し物議を醸したり、脚本の倉本聰がスタッフと衝突して降板し、東京を去ったため、止む無く中沢昭二に交代するなどトラブルが続いた。しかし一般に視聴率が低いとされる幕末物にあって、年間平均視聴率は24.2%、最高視聴率は30.9%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)とまずまずであった。

特色

  • テーマ音楽は、大河作品では常連である冨田勲。爽快な調子とリズムのある旋律にのせた音楽であり、オープニングでの大海を航海する汽船をダイナミックに映した映像に画面いっぱいにクレジットされた手書きの字幕とも相まって、当時視聴した多くの者にインパクトを与えるほど好評であった。尚、映像に映る船は主人公にゆかりの深い咸臨丸の姿であるとされる。
  • 海舟の快男児ぶりを思わせる描かれ方は松方弘樹に主役交代後に顕著となったが、彼を取り巻く人物も魅力的に描かれており今なお記憶している視聴者も多い。とくに海舟の師である大久保忠寛(一翁)役の小林桂樹をはじめ、坂本竜馬役の藤岡弘が圧倒的な存在感を見せたほか、知的で冷徹な雰囲気を漂わせた大久保一蔵役の西沢利明や佐久間象山役の米倉斉加年、武市半平太役の伊藤孝雄、榎本釜次郎役の村井国夫の精悍かつ重厚なイメージも当たり役となり好評であった。一方、人斬りで名高い岡田以蔵役の萩原健一と中村半次郎役の清水綋治の強烈で偏執的な怪演も話題となった。
  • 本作は歴代大河作品のなかでも極めて次の回へのつなぎ方が絶妙であるという評価もあり、最終回まで視聴者離れを起さなかった作品のひとつとして挙げられる。人情話や政局がらみの見せ場が劇的に描写され、歴史的事象をミステリアスに進展させたりするなど工夫も見られた。また、人斬りと呼ばれた人物達にも焦点が当てられ、海舟を警護した岡田以蔵はじめ、田中新兵衛、中村半次郎、川上彦斎が揃って登場するという珍しい作品でもあり、同時に暗殺劇や拷問、惨殺シーンなどが多く盛り込まれた。

トリビア

  • 本作の最終回テロップは『無血開城』であり、奇しくも1998年に放送された『徳川慶喜』の最終回と同じ題である。ただし本作は鳥羽伏見の戦い終結後の江戸城総攻撃を回避した時点で完結しており、幕末動乱の終焉および明治維新後を描いていない。
  • 第44回『竜馬死す』での暗殺シーンでは、太刀を抜きかけて抵抗を試みた挙句額を割られて力尽きるというお決まりの場面ではなく、片手にピストルを握り一発のみ発射して絶命する、というこれまでにない演出がなされた。
  • 共演者同士でカップルが複数誕生したという珍しい現象を生んだドラマでもあり、松方弘樹と仁科明子は本作での共演がきっかけで1979年3月に結婚。また、村井国夫と音無美紀子も間接的ながら共演し、後年に結婚している。
  • 主演俳優が間接的ながら兄弟で出演した大河作品であり、降板前の海舟役であった渡哲也の兄弟である渡瀬恒彦も、田中新兵衛役で出演した。
  • 一橋慶喜役の津川雅彦は、1990年日本テレビ系列で放送された年末時代劇スペシャル『勝海舟』でも同じ役を演じ話題となったほか、1988年の同シリーズ『五稜郭』で海舟を演じた。西郷吉之助役の中村富十郎は6年後の大河ドラマ『獅子の時代』で西郷隆盛役として再登場、征韓論争、西南戦争などの維新後の西郷の姿を演じた。

スタッフ

  • 原作:子母沢寛
  • 脚本:倉本聰、中沢昭二
  • 音楽:冨田勲
  • 演奏:プラズマ・ミュージック
  • テーマ演奏:NHK交響楽団
  • テーマ指揮:岩城宏之
  • 殺陣:高倉英二
  • 時代考証:稲垣史生
  • 語り:石野倬アナウンサー
  • 協力:運輸省航海訓練所、東京商船大学、石垣安造、小曽根邦治郎、野津親男、示現流薬丸自顕流
  • 制作:古閑三千郎、伊神幹
  • 美術:寺門昶、斉藤博巳、田嶋宣助
  • 技術:加藤多満喜、三村三三郎
  • 効果:高橋美紀、鈴木泰雄、矢島清、浜口淳二
  • 演出:中山三雄、山中朝雄、勅使河原平八、伊予田静弘、三井章、加藤郁雄、高松良征、東海林通

キャスト

放送

放送回放送日
第1回 1月6日青年
第2回 1月13日武州徳丸ヶ原
第3回 1月20日禁足
第4回 1月27日
第5回 2月3日転向
第6回 2月10日貧困
第7回 2月17日虫けら
第8回 2月24日残り火
第9回 3月3日幕臣
第10回 3月10日海鳴り
第11回 3月17日黒船渡来 
第12回 3月24日風浪
第13回 3月31日巣立ち
第14回 4月7日長崎海軍伝習所
第15回 4月14日対岸
第16回 4月21日巨木果つ
第17回 4月28日黒い波濤
第18回 5月5日薩摩路
第19回 5月12日大獄
第20回 5月19日出航
第21回 5月26日咸臨丸渡航
第22回 6月2日天誅
第23回 6月9日冬牡丹
第24回 6月16日幽霊
第25回 6月23日寒月
第26回 6月30日攘夷
第27回 7月7日捨て犬
第28回 7月14日奔流
第29回 7月21日海軍伝習生春山弁蔵
第30回 7月28日以蔵無惨
第31回 8月4日別れ
第32回 8月11日池田屋
第33回 8月18日三条木屋町
第34回 8月25日禁門の変
第35回 9月1日孤独
第36回 9月8日焦燥
第37回 9月15日こぼれ花
第38回 9月22日竜馬遭難
第39回 9月29日慟哭
第40回 10月6日特使
第41回 10月13日足音
第42回 10月20日ええじゃないか
第43回 10月27日大政奉還
第44回 11月3日竜馬死す
第45回 11月10日三田薩摩屋敷
第46回 11月17日重荷
第47回 11月24日暴発
第48回 12月1日壮士西へ
第49回 12月8日赤心
第50回 12月15日江戸焦土作戦
第51回 12月22日前夜
最終回 12月29日無血開城
平均視聴率 24.2% (視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

総集編

  • 総集編は前半・後半が現存。
  • 総集編はNHKアーカイブスで視聴可能。ちなみに2010年現在視聴できるのはこれのみ。

映像の現存状況

第38回、第39回、第44回と総集編の現存が判明しているが、権利元より放送許諾を得られなかったために時代劇専門チャンネルで放映されている大河ドラマアーカイブスでは放映ラインナップに入っていない。現在(2010年)は各都道府県のNHK番組公開ライブラリーで総集編上下編として視聴可能である。NHKではマスターテープが失われた過去の放送番組の収集(制作関係者や一般視聴者らへのビデオテープ提供の呼びかけなど)を進めているが、本作の通常放送回が録画されているビデオテープの寄贈は今のところ確認されていない。

関連項目

NHK 大河ドラマ
前番組 番組名 次番組
勝海舟