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大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ファイル:Osaka Metro Logo.svg 長堀鶴見緑地線
70系による大正行き(心斎橋駅にて)
路線番号7
路線総延長15.0 km
軌間1435 mm
電圧1500 V架空電車線方式直流
最高速度70 km/h

長堀鶴見緑地線(ながほりつるみりょくちせん、Nagahori Tsurumi-ryokuchi Line)は、大阪府大阪市大正区大正駅から大阪府門真市門真南駅までを結ぶ大阪市営地下鉄の路線。正式名称は高速電気軌道第7号線大阪市交通局では大阪市高速鉄道第7号線と称し、『鉄道要覧』では7号線(長堀鶴見緑地線)と記載されている。駅番号を表す際に用いられる路線記号は「N」。

1990年に開催された国際花と緑の博覧会(花博)会場へのアクセス路線として建設された、日本初の鉄輪式リニアモーターミニ地下鉄である。ラインカラーは花博会場となった鶴見緑地をイメージした萌黄色(黄緑色 ファイル:Subway OsakaNagahori.png )である。

目次

概要

長堀鶴見緑地線は大阪花博に合わせて1990年に京橋駅 - 鶴見緑地駅間が開業したが、当初の路線名は花博会場にちなんで鶴見緑地線であった。京橋駅から心斎橋駅まで延伸された1996年に、長堀通の地下を通ることから他の路線のように道路の名を付け、長堀鶴見緑地線と改称された。名称が長いので、以前の路線名の鶴見緑地線や、長堀線長鶴線[要出典]などと略して呼ばれることがある。

日本初の鉄輪式リニアモーターミニ地下鉄であるため、開業に先立ち南港の埋立地に実験線を建設して、データ収集、乗務員の習熟運転に充てた。鉄輪式リニアモーター地下鉄はその後都営地下鉄大江戸線神戸市営地下鉄海岸線福岡市地下鉄七隈線横浜市営地下鉄グリーンラインなど、その他の都市の路線でも採用されている。

心斎橋駅では御堂筋線のほか、四つ橋線四ツ橋駅とも改札内の通路で繋がっており、乗り換えが可能。そのため長堀鶴見緑地線も、全ての他の大阪市営地下鉄路線との乗り換えが可能(新交通システムである南港ポートタウン線は除く)な路線となっている。ただし、最初の区間が開業した1990年3月から心斎橋まで延伸された1996年12月までは他の地下鉄路線とは接続しておらず、その場合は京橋駅から大阪環状線などを経由した上で乗り継ぐ必要があった。

後発で建設された地下鉄路線のため、既存の路線(のちに開通した今里筋線を除く)より深部を走ることとなることから、他の地下鉄路線と交差する都心部を中心に駅ホームがかなり深い。このため、乗り換えやホームから地上までの移動に時間がかかることが多い。また、全般的に他の鉄道路線との乗り換えが不便な駅が多い。

今後の計画として、大正駅からは同じく大正区の鶴町方面への延伸が検討されている。

全駅に可動式ホーム柵が設置されている。2007年(平成19年)の予算案で、2010年度(平成22年度)までに設置されることが検討され、その後、2010年6月より大正駅を皮切りに順次設置工事が行われ[1]、2011年2月10日までに大正駅 - 鶴見緑地駅間の各駅で設置が完了して使用が開始された。なお、門真南駅はこのときは設置対象外であったが、2011年度(平成23年度)に設置されることになり[2]、2011年10月31日に全駅で稼動開始した[3]

路線データ

  • 路線距離(実キロ):15.0 km(営業キロ(運賃計算キロ)も同じ)
  • 軌間:1435 mm
  • 駅数:17駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:全線
  • 電化区間:全線電化(直流 1500V架空電車線方式、車上一次鉄輪式リニアモーター方式)
  • 閉塞方式:車内信号式 (CS-ATC, ATO)
  • 最高速度:70 km/h
  • ホーム有効長:135 m
  • 編成両数:4両(1990年 - )
  • 最大編成両数:8両
    • 鶴見緑地駅 - 京橋駅間などを除く一部の駅のホームは、6両分のみ壁が施工されている。
  • 混雑率(大正方面行き):107%(2009年度:蒲生四丁目駅→京橋駅間)
  • 混雑率(門真南方面行き):63%(2009年度:心斎橋駅→長堀橋駅間)

運賃計算には、西長堀駅 - 森ノ宮駅間のキロ数が他線経由と同じになるよう調整された営業キロに対応する区数を用いる。

運行形態

ATO(自動列車運転装置)によるワンマン運転で乗務員が乗務する。ドア操作は運転台にあるモニターとホーム上のミラーを確認して行う。非常時やATO装置の故障の場合は手動運転に切り替える場合がある。

全列車が大正駅 - 門真南駅間の全区間の通し運転のみで、ラッシュ時2 - 4分毎、閑散時は7分毎の運転されている。京セラドーム大阪でイベント等が開催される時は大正駅 - 心斎橋駅・横堤駅間で列車が運転されることがある。

車両

歴史

当初は大阪府庁舎前(上町筋)を経由する経路も検討され、大阪府は府庁へのアクセスが容易となるこのコースを推したが、埋蔵物の多い大阪城西側や難波宮跡を通過することから、埋蔵物への影響や工事遅延が懸念され、また上町筋ルートでは中央線との連絡が不便であったために、森ノ宮駅で中央線と接続できる大阪城東側の玉造筋を通過する現在のコースが選定された。

  • 1990年平成2年)3月20日:鶴見緑地線 京橋駅 - 鶴見緑地駅間 (5.2 km) が開業。
  • 1994年(平成6年)12月31日:大晦日の終夜運転実施開始。
  • 1996年(平成8年)4月30日:ワンマン運転開始。
  • 1996年(平成8年)12月11日:長堀鶴見緑地線に改称。心斎橋駅 - 京橋駅間 (5.7 km) が開業。
  • 1997年(平成9年)8月29日:大正駅 - 心斎橋駅間 (2.8 km) 、鶴見緑地駅 - 門真南駅間 (1.3 km) が開業し全通。
  • 2006年(平成18年)12月24日:大阪ドーム前千代崎駅をドーム前千代崎駅に改称。
  • 2010年(平成22年)3月15日:車内信号機故障でATC, ATOを解除していた門真南行き列車が鶴見緑地駅で切り替わっていない分岐器を直進して破損させ、門真南駅で列車が停車していた2番線手前で急停止する運行障害が発生。大阪市は「長堀鶴見緑地線の人的ミスによるインシデント調査委員会」を立ち上げて原因などを調査。3月26日終電後に運転指令機能を輸送指令所に統合し、指令系統の明確化と緊急時の応援体制の強化につなげる[4]
  • 2010年(平成22年)7月7日:大正駅で可動式ホーム柵の使用を開始。以降順次各駅で可動式ホーム柵の使用が開始。
  • 2011年(平成23年)10月31日:全駅で可動式ホーム柵稼動開始。

※上記のキロ数は実キロ

未完の構想・答申・計画路線

区間は構想・答申・計画が出された時点において未完のものを示す。

  • 都市交通審議会答申13号(1971年12月8日)
    • 区間:大正 - 鶴町
    • 答申内容:可能な限り需要の多様化と高度化にこたえるための路線。
    • 備考:新交通システムを想定。
    • 区間:本町 - 谷町四丁目 - 野江 - 交野付近
    • 答申内容:1985年を目標に新設すべき路線。
  • 鉄道網整備調査委員会(大阪府・大阪市の合同構想)(1982年2月)
    • 路線名:大正長堀線
    • 区間:鶴町 - 大正 - 玉造 - 今里
    • キロ程:13 km
    • 路線名:鶴見・十三本町茨田線
    • 区間:十三 - 本町 - 茨田
  • 運輸政策審議会答申10号(1989年5月31日)
    • 区間:門真南(茨田) - 交野方面
    • 答申内容:今後路線整備について検討すべき区間
    • 区間:大正 - 鶴町四丁目
    • 答申内容:2005年までに整備に着手することが適当である区間。
  • 近畿地方交通審議会答申8号(2004年10月8日)
    • 区間:大正 - 鶴町
    • キロ程:5.5 km
    • 答申内容:中期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線。

駅一覧

全駅大阪府に所在。

駅番号 駅名 駅間
営業
キロ
累計
営業
キロ
累計
実キロ
接続路線 所在地
N11 大正駅 - 0.0 0.0 西日本旅客鉄道大阪環状線 大阪市 大正区
N12 ドーム前千代崎駅
京セラドーム大阪
0.6 0.6 0.6 阪神電気鉄道阪神なんば線 …ドーム前駅 西区
N13 西長堀駅 1.0 1.6 1.6 大阪市営地下鉄:ファイル:Subway OsakaSennichimae.png 千日前線
N14 西大橋駅 0.6 2.2 2.3  
N15 心斎橋駅 0.5 2.7 2.8 大阪市営地下鉄:ファイル:Subway OsakaMidosuji.png 御堂筋線ファイル:Subway OsakaYotsubashi.png 四つ橋線四ツ橋駅 中央区
N16 長堀橋駅 0.7 3.4 3.5 大阪市営地下鉄:ファイル:Subway OsakaSakaisuji.png 堺筋線
N17 松屋町駅 0.6 4.0 4.1  
N18 谷町六丁目駅 0.4 4.4 4.5 大阪市営地下鉄:ファイル:Subway OsakaTanimachi.png 谷町線
N19 玉造駅 1.3 5.7 5.7 西日本旅客鉄道:大阪環状線 天王寺区
N20 森ノ宮駅 1.0 6.7 6.7 大阪市営地下鉄:ファイル:Subway OsakaChuo.png 中央線
西日本旅客鉄道:大阪環状線
中央区
N21 大阪ビジネスパーク駅
大阪城ホール前)
1.1 7.8 7.8  
N22 京橋駅 0.7 8.5 8.5 西日本旅客鉄道:大阪環状線・片町線(学研都市線)・JR東西線
京阪電気鉄道京阪本線
都島区
N23 蒲生四丁目駅 1.7 10.2 10.2 大阪市営地下鉄:ファイル:Subway OsakaImazatosuji.png 今里筋線 城東区
N24 今福鶴見駅 1.2 11.4 11.4  
N25 横堤駅 1.1 12.5 12.5   鶴見区
N26 鶴見緑地駅 1.2 13.7 13.7  
N27 門真南駅 1.3 15.0 15.0   門真市

特徴

各駅にテーマが設定されており、全ての駅のデザイン特徴が異なっている。最初に開業した京橋駅 - 鶴見緑地駅間では花博にあわせて各駅ごとに駅の花を設定している。コンコース部分に花の大きな壁画が描かれているのが特徴である。この区間の駅のデザインは後にできた駅のデザインと比べてややおとなしめでありホームの意匠は各駅共通である。1996年と1997年に開業した京橋駅 - 大正駅間の各駅は、駅の所在地にちなむテーマを設定し、各駅のホームやコンコースに非常に特徴のあるデザインを施している。ただし、大正側と同時に開業した門真南駅は、京橋駅 - 鶴見緑地駅間の駅のデザインにあわせている。

また、各駅の駅サインなどについても、日本語フォントについては、他線区で用いられるもの(その殆どが、見出ゴMB31のような、しなやかな形状のゴシック体である)とは異なった、比較的直線的なスタイルのゴシック体(ゴナまたは新ゴ)となっている。新しい路線だけあってエスカレーターやエレベーター等のバリアフリー設備は完備している。

開業当初から接近・入線・発車メロディを使用している。接近・入線メロディについては、各駅とも門真南方面行きが大阪弁アクセントの「つるみりょくち(鶴見緑地)」をメロディ化したもの、大正方面行きが同じく大阪弁アクセントの「きょうばし(京橋)」をメロディ化したものを採用。また全駅が島式ホームとなっており、日本の多くの鉄道車両では左側に設置されている運転台が、長堀鶴見緑地線の電車ではワンマン運転を行うため、安全確認などを行いやすいよう右側に設置されているのも特徴である。

輸送実績

調査年月日 乗車人員(人) 降車人員(人)
定期利用 定期外利用 合計 定期利用 定期外利用 合計
1998年11月10日 39,59853,58793,18539,25650,69789,953
2007年11月13日 33,85746,70180,55834,59945,46780,066

駅別乗降人員

1998年11月10日調査結果
駅名 乗降人員(人) 降車人員(人) 備考
定期利用 定期外利用 合計 定期利用 定期外利用 合計
大正 2,3112,6444,9551,7652,0023,767  
大阪ドーム前千代崎 1,3042,2533,557 1,6741,4883,162  
西長堀 1,1871,6192,806 1,0901,4752,565  
西大橋 1,4032,2203,623 1,6412,0943,735  
心斎橋 2,4854,8867,371 2,7306,8319,561  
長堀橋 2,4402,9655,405 2,8133,3496,162  
松屋町 1,5052,1343,639 1,5811,8373,418  
谷町六丁目 1,0361,9312,967 1,1201,6862,806  
玉造 2,0822,9315,013 2,0132,3304,343  
森ノ宮 9601,4422,402 1,1031,4982,601  
大阪ビジネスパーク 1,2053,3684,5731,5612,7814,342  
京橋 7,09810,28817,3867,1929,65516,847  
蒲生四丁目 2,3413,1625,5032,2552,8625,117  
今福鶴見 4,8884,4969,3844,2864,2178,503  
横堤 3,8083,2097,0173,2892,9366,225  
鶴見緑地 2,1942,3664,5601,9022,1844,086  
門真南 1,3511,6733,0241,2411,4722,713  
2007年11月13日調査結果
駅名 乗降人員(人) 降車人員(人) 備考
定期利用 定期外利用 合計 定期利用 定期外利用 合計
大正 2,5693,2825,8512,1262,8184,944  
大阪ドーム前千代崎 1,2062,1583,3641,7302,1643,894  
西長堀 5,1427,47112,6135,4287,44612,874 千日前線を含む
西大橋 2,3343,2955,6292,7903,6656,455  
心斎橋 39,33457,85797,19140,71562,127102,842 御堂筋線・四つ橋線(四ツ橋駅)を含む
長堀橋 8,29813,72622,0249,52215,65125,173 堺筋線を含む
松屋町 1,6762,4234,0991,7912,4224,213  
谷町六丁目 5,7319,51915,2505,9789,62115,599 谷町線を含む
玉造 2,3323,6655,9972,4763,2685,744  
森ノ宮 6,4259,03115,4566,4278,44114,868 中央線を含む
大阪ビジネスパーク 1,6333,7085,3411,9833,7605,743  
京橋 6,5759,57016,1456,4609,69716,157  
蒲生四丁目 2,7634,4567,2192,6914,1006,791 今里筋線を含む
今福鶴見 4,8645,37610,2404,9525,23910,191  
横堤 3,5973,8537,4503,4193,5426,961  
鶴見緑地 2,2752,5474,8222,1712,4764,647  
門真南 2,0332,3684,4012,0102,3164,326  

乗車及び輸送人数

なお、ここで用いられる「前回」とは、1998年(平成10年)の調査。また、単位は「人」とする。ただし、「%」等の単位が振られているものは除く。詳細は、大阪市交通局 (PDF)を参照。

  • 乗車 : 100,675(7,490 / 8.0%増加)
  • 輸送 : 147,820(20,139 / 15.8%増加)
  • ( )は、前回との比較。

脚注

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関連項目