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宇宙怪獣

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

宇宙怪獣(うちゅうかいじゅう)とは、地球外出身の怪獣を指す語である。現在、地球外生命の存在は確認されていないので、現時点における宇宙怪獣は全てフィクションに登場する架空の存在である。

目次

概要

フィクションにおける「宇宙怪獣」の実例は以下の2つに分けられる。

  1. 他の「怪獣」が存在する世界
    ゴジラシリーズウルトラシリーズのように、「怪獣」と呼ばれる生命が既に存在する場合、地球出身の怪獣と区別するために使われる。
  2. 「宇宙怪獣」しか存在しない世界
    宇宙からやってきた巨大生命体が地球人の脅威となる場合、「怪獣」が存在しない世界でも「宇宙怪獣」と呼ばれる場合が多い。

尚、広義には「宇宙生物」の一種であり、知的生命体の場合は「宇宙人」あるいは「異星人」と呼ばれる。

宇宙怪獣と似た言葉に、隕石怪獣、彗星怪獣、宇宙恐竜等があるが、これらはカテゴリ分けというよりも、その怪獣の代名詞的な意味合いがあるので、宇宙怪獣としても構わないと思われる。

そもそも「怪獣」は、人間の持つ未知の生物への畏敬や想像が産み出した存在であり、かつてはアフリカ南米深海といった人知の及ばぬ場所に住むであろう生物 (UMA) をモデルとする場合が多かった。しかし、20世紀になって地球上のほぼ全域は知り尽くされ、そのような未知の生物の存在するかもしれない地は無くなってしまい、怪獣もまた宇宙からやってくることになったのである。

宇宙怪獣の例

東宝怪獣映画

東宝怪獣映画における宇宙怪獣の代表例がキングギドラであるように、宇宙から飛来した怪獣が宇宙怪獣と言える。

ガメラシリーズ

宇宙怪獣ガメラ』ではタイトルに「宇宙怪獣」とあるが、劇中でガメラは出自が宇宙の怪獣ではなく、宇宙でも活動できる地球の怪獣とされている。

ウルトラシリーズ

ウルトラシリーズにおいては、宇宙から来た、比較的知能の低い生命体の事を総称すると思われる。「知能が低い」としたのは、宇宙から来た存在のうち知能の高いものを宇宙人と定義付けられている場合が多く、また宇宙怪獣はその宇宙人によって操られていることが多いため。ただし、一部には人間と同レベルかそれ以上と見られる高度な知能を持つ宇宙怪獣も存在し、その怪獣自身が侵略などの明確な目的を持って地球に飛来する場合もある[3]

  • 棲星怪獣ジャミラについては、高性能の宇宙船を自ら作り上げた上、元は地球人であることから、宇宙怪獣とは呼べない。むしろ怪獣と名が付くこと自体に疑問が残る。
  • アントラーバニラアボラスザラガスジェロニモンは放映当時には宇宙怪獣であるという設定があった。
  • 宇宙からやってきた三面怪人ダダはかつて書籍によっては「三面怪獣」と表記されていた。
  • ギャンゴは宇宙から飛来した、人間の脳波を受信してその人間の思った物に変化する「石」が、男の願いにより怪獣になったものである。
  • 二次元怪獣ガヴァドンは土管に描いた絵が宇宙線にあたり実体化したものである。
  • 現在ではそれぞれのシリーズの相関関係が設定上しっかりしているが、放映当時はそれぞれ独立した作品として製作されていた為、『帰ってきたウルトラマン』ではベムスターが飛来した際に、初めて宇宙から怪獣が出現したという扱いになっていた[4]
  • ナックル星人がつれて来たブラックキングはナックル星人が地球で捕獲したレッドキングを改造した怪獣であるという説がある。
  • ウルトラマンA』では怪獣、宇宙怪獣、超獣といった言葉が強さのランク付けに使用されていると思われ、当作に登場した超獣は、怪獣や宇宙怪獣とその他のものを融合させて「怪獣を超えた怪獣」として誕生したものである。
  • ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』にはかつてのシリーズの地球怪獣が惑星ボリスの怪獣として登場する。また続編の『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』ではそれまでのシリーズの地球怪獣が宇宙人に操られる怪獣として登場する。

トップをねらえシリーズ

トップをねらえ!』及びその続編にあたる『トップをねらえ2!』に登場する、人類の天敵たる生物(STMC[5])。基本的に本能で活動し、その総体数は天文学的数字であり、その種類も多岐に渡る。

  • 巣は銀河系の中心に存在し、恒星に卵を産みつけ繁殖しながら人類の文明目指して破壊を伴う進軍を行う。また、バニシングドライブ波(ワープ時に発生する波動)を感知し、ひたすらその方向に向かう習性(走VDW性)を持つ。
  • 宇宙怪獣の行動目的は通常の生物とは異なり繁殖ではない。彼らの目的は人類文明の破壊そのものとの分析が為されている。それ故彼らの最終目標は太陽ではなく地球であり、人類の抹殺そのものが彼らの目的である。ヱクセリヲン所属のヨンピル博士は宇宙怪獣を独立した生物ではなく銀河系の免疫抗体とし、人類という銀河に沸いたバクテリアを駆除しようとしているとの仮説を唱えている。
  • 最小単位が「兵隊」であり、宇宙空間では2~3時間が寿命と思われる。また、非戦闘時は「巡洋艦級」内で増殖している。個々の戦力は極めて低いが、その数は全種類中最大である。
  • 「巡洋艦級」クラス以上から単体でワープが可能であると思われる。戦闘時は「兵隊」を放出し、形状は円錐型をしている。また亜空間でも正確に敵位置を捕捉し、攻撃する事が可能。ヱクセリヲン艦隊が太陽系へ向けて超長距離ワープを行った時、そのバニシングドライブ波を感知し、その亜空間へ侵入したことがある。
  • 旗艦クラスは基本的に巨大であると思われ、全長約1000キロ近い「母艦クラス」の存在も確認されている。その防御力は光子魚雷でさえ歯が立たなかった。
  • 最大の脅威はその数であり、最大で100億を越える宇宙怪獣が同時に確認された。また約30億という数が冥王星の公転軌道に匹敵する大きさの集団で太陽系の雷王星(架空の第13番惑星)付近にまで侵攻した事があり、その侵攻を察知した観察員は、視野の七割が敵影に覆われて宇宙の色さえも変わって見えた事を報告している。
  • 第一作『トップをねらえ!』では最終話にて宇宙怪獣の巣窟、銀河の中心「いて座A*」を超大型ブラックホール爆弾「バスターマシン3号機」にて破壊する「カルネアデス計画」を実行し、一時は消滅を確認したが、続編『トップをねらえ2!』でも変動重力源として生存しており、『トップをねらえ! NeXT GENERATION』でも出現している。
  • 『トップをねらえ!』サウンドトラックCDのライナーノートに記された「トップをねらえ! TV版放映リスト(架空)」及びドラマCDでは「巡洋艦怪獣ギドドンガス」「兵隊怪獣バボラー」などの名前が登場するが、本編ではこれらの名称は使われていない(作中で使われる宇宙怪獣断面図の原画には「Gidodongas」の記述が有るが画面上には写っていない)。
  • 『NeXT GENERATION 発掘戦艦アレクシオン編』に登場したマイク・ロフトとジェニー・カールは、人類への潜入調査のために進化し、人類の姿に擬態化した個体であるという。それまで本能で行動し、高等な知性など持たないと思われていた宇宙怪獣だが、少なくとも彼女達は本能的反射行動が極限まで進化したものという「意思」を持っていた。なおジェニー・カールはオリオン腕~銀河中心まで破壊可能な反陽子爆弾生物でもある。
  • 小説版『トップをねらえ! ネクストジェネレーション』では、銀河中心殴り込み艦隊の別働隊だったツインエクセリオン級戦艦が、宇宙怪獣の進化を人為的に制御して旧来の宇宙怪獣にとっての「天敵」を作り出そうとして失敗し、宇宙怪獣に乗っ取られた姿で登場する。艦内に生息する宇宙怪獣には備品や食材、マシーン兵器などに擬態したものや機器を操作するために腕や脚だけが人間のような形になっているものの他、知性と意識に加えて精神感応能力を持つ巨大な人の首のような姿をしたものもおり、脳を摂取することによって人間の記憶を取り込むことができるらしい。
  • 『トップをねらえ2!』では、前作までに登場した宇宙怪獣は変動重力源と呼称される。これは『トップ2』の物語冒頭より登場する「その時代に宇宙怪獣と呼称されているモノ」との兼ね合いから、便宜上こう呼ばれているのである。この「宇宙怪獣と呼称されているモノ」の正体は、かつて『NeXT GENERATION』後の世界に太陽系絶対防衛システムとして人類によって建造された無数の「バスター軍団」であり、長い年月を経て自己進化を繰り返した末に、敵である宇宙怪獣そっくりの形態へと行き着いた姿であった。バスター軍団の建造から数百~数千年の時が過ぎ、地球の情勢変化から、彼らの存在は既に忘れられてしまっていたのである。
  • 『トップ2』時点で確認されている最大の宇宙怪獣は、太陽系新11番惑星ブラックホールエグゼリオに封印されていた変動重力源であり、全長約12,000km以上である。今まで自身を封印していたブラックホールエグゼリオすら取り込み、その強大な重力操作によって重力レンズを形成、バスターマシン7号のバスタービームさえ捻じ曲げ、さらにバスター雷王星落としの直撃さえ物ともしない耐久力で人類を絶望させた。
  • 一部の宇宙怪獣から、トップレスと同じクレフシン発光が確認されており、その超・能力によるワープや、亜空間での敵艦隊の正確な位置把握、本来宇宙空間では脆弱な宇宙怪獣の体組織を強靭なものとしているという可能性が示唆されている。また、その肉を食べることにより「あがり」を迎えるまでの期間が延びるらしく、これらが「あがり」を迎えなかったトップレスの姿だと語られる由来である。そういう意味ではタイタン変動重力源が、他の星で「あがり」を迎えなかったトップレスだというのは的を射た表現かもしれない。「この時代に宇宙怪獣と呼ばれていたモノ」、すなわちバスター軍団は、トップレスたちのなかに彼らの敵である宇宙怪獣(変動重力源)と同じ能力を感知し、トップレスを宇宙怪獣とみなし攻撃をしかけていたのである。
  • 宇宙怪獣よりも上位の力を持つ「宇宙超獣」の存在も、『トップをねらえ! NeXT GENERATION』で確認されている。これら宇宙怪獣に対抗できるのは縮退炉搭載のバスターマシン初期ナンバー(シズラーも含む)のみであり、トップレスの力で稼動する20番台以降のバスターマシンではせいぜい巡洋艦クラスが限界らしい。

小説

A・E・ヴァン・ヴォクト『宇宙船ビーグル号の冒険』のクァール、イクストル、アナビス

その他の作品

  • 宇宙害虫(無敵英雄 エスガイヤー)あろひろし
    惑星上の利用可能なエネルギーに対応して進化。惑星を食いつぶした後、恒星爆発を起こして「種」を宇宙に撒き散らす。

脚注

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  1. ^ ただし成層圏が生息域である。
  2. ^ 宇宙生物が地球のヘドロと融合した怪獣なので正確には宇宙起源の地球怪獣であり宇宙怪獣と言うべきでは無いかもしれない。
  3. ^ウルトラマンレオ』に登場したアンタレス、バットン、ドギュー、アシュランや『ウルトラマン80』に登場したデビロン、ギマイラ、ガモスなどがこれに該当する。
  4. ^ 劇中ではともかく、シリーズとしては『ウルトラQ』以来度々襲来している。
  5. ^ 『NeXT GENERATION 発掘戦艦アレクシオン編』。

関連項目