小堀桂一郎
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小堀 桂一郎(こぼり けいいちろう、1933年9月13日 - )は、日本の比較文学者。東京大学・明星大学名誉教授。専攻は比較文学、比較文化、日本思想史。東京出身。
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人物
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテやフーゴ・フォン・ホーフマンスタールなどのドイツ文学研究から出発し、日本における独文学受容史などにも手を広げた。ドイツ時代の森鴎外の研究をはじめとした鴎外研究を行い、フランツ・シューベルトの歌曲の歌詞対訳なども手がける。
歴史教科書問題などが顕在化した1980年代初頭より歴史認識問題などへの活発な発言を開始し、保守派の代表的な論客の一人となる。特に極東国際軍事裁判(東京裁判)史観批判、および林健太郎との歴史認識論争が代表的。
政治活動にも積極的に関与し、「日本文化会議」(1968年 - 1994年)や、「日本会議」副会長、「教科書正常化国民会議」の設立発起人など立場で保守系政治運動に参与している。21世紀に入り、女性天皇・女系天皇を否認する「皇室典範問題研究会」の会長となり「皇室典範に関する有識者会議」の方針には反対の論陣を張った。2007年7月13日に在日アメリカ大使館に手渡されたアメリカ合衆国下院121号決議(慰安婦決議)の全面撤回を求める抗議書にも賛同者として名を連ねた[1]。映画『南京の真実』の賛同者でもある。日本文化チャンネル桜では、『桜塾講座――再検証東京裁判』の講師を務める。
ほかに「横田めぐみさんたちを救出するぞ!全国大集会」呼掛け人、「天皇陛下の御訪韓問題を考える会」代表を務める。また、日台交流教育会会長として台湾との教育交流を推進している。
東大文学部独文科時代の同期生に西尾幹二、東大時代の門下生に古田島洋介、牛村圭などがいる。
祖父は日本画家の小堀鞆音、父は洋画家の小堀稜威雄。娘に古代ローマの宗教研究者小堀馨子がいる。森鴎外についての著書を多く刊行しているが、鴎外の娘・小堀杏奴と血縁関係はない。
経歴
静岡県立沼津中学校から静岡県立沼津東高等学校に進み、1953年卒業。1958年、東京大学文学部ドイツ文学科卒業。1961年、同大学院比較文学比較文化専修修士課程修了。
ゲーテ賞を受賞し、1961年 - 1963年にかけて旧西ドイツのフランクフルト大学文学部及びミュンヘン大学留学。1963年に慶應義塾大学助手となり、1968年、東京大学大学院文学研究科博士課程修了、文学博士号取得。
1969年、東京大学教養学部助教授に就任、1986年に教授となる。1992年には同大学院比較文学比較文化専攻課程主任を務めた。1994年に東大を定年退官し名誉教授となり、同時に明星大学日本文化学部言語文化学科教授に就任。2004年に定年退職、名誉教授となる。
受賞歴
- 1970年 第21回読売文学賞研究・翻訳賞:『若き日の森鴎外』
- 1983年 第14回大宅壮一ノンフィクション賞:『宰相鈴木貫太郎』
- 2000年 第16回正論大賞
著書
単著
- 『若き日の森鴎外』(東京大学出版会 1969年、新版1980年)
- 『森鴎外の世界』(講談社 1971年)、訳・解説
- 改題 『森鴎外の「智恵袋」』(講談社学術文庫 1980年)ISBN 4061585231
- 『鎖国の思想――ケンペルの世界史的使命』(中公新書 1974年)
- 『西学東漸の門――森鴎外研究』(朝日出版社 1976年)
- 『イソップ寓話――その伝承と変容』(中公新書 1978年/講談社学術文庫 2001年)ISBN 4061594958
- 『古典の知恵袋――東と西の処世術入門』(講談社 1979年/講談社学術文庫 1986年)ISBN 4061587528
- 『鴎外とその周辺』(明治書院 1981年)
- 『森鴎外文業解題 創作篇』(岩波書店 1982年)
- 『森鴎外文業解題 翻訳篇』(岩波書店 1982年)
- 『宰相鈴木貫太郎』(文藝春秋 1982年/文春文庫 1987年)
- 『戦後思潮の超克』(日本教文社 1983年) ISBN 4531061454
- 『今上天皇論』(日本教文社 1983年)
- 改題『昭和天皇論』(日本教文社 1989年)ISBN 4531015045
- 『続・昭和天皇論』(日本教文社 1989年)ISBN 4531015134
- 『さらば、敗戦国史観――何が日本人の歴史観を歪めたのか』(PHP研究所 1992年)
- 改題 『さらば東京裁判史観』(PHP文庫 2001年)
- 『鏡の詞・剣の詩――反時代的考察』(展転社 1994年)
- 『再検証東京裁判――日本を駄目にした出発点』(PHP研究所 1996年)
- 『東京裁判の呪ひ――呪縛から日本人を解き放て』(PHP研究所 1997年)
- 『靖国神社と日本人』(PHP新書 1998年)ISBN 4569601502
- 『森鴎外――批評と研究』(岩波書店 1998年)ISBN 4000252836
- 『昭和天皇』(PHP新書 1999年)ISBN 4569607020
- 『国民精神の復権』(PHP研究所 1999年)
- 『奪はれた歴史――未来ある国家観の再生に向けて』(PHP研究所 2001年)
- 『和歌に見る日本の心』(明成社 2003年)ISBN 4944219237
- 『皇位の正統性について――「万世一系の皇祚」理解のために』(明成社 2006年)ISBN 4944219466
- 『日本に於ける理性の傳統』(中央公論新社[中公叢書]2007年)ISBN 4120038629
- 『なぜ日本人は神社にお参りするのか』(海竜社 2009年)ISBN 4759310703
- 『日本人の「自由」の歴史』(文藝春秋 2010年)ISBN 4163730303
- 『鞆乃音 楓蔭書屋家集』(近代出版社 2011年2月)、歌集、著者名は三清庵居士
- 『「國家理性」考 國家學の精神史的側面』(錦正社 2011年6月)ISBN 4764602903
共著
- (入江隆則・占部賢志・加瀬英明・小柳陽太郎・高山亨・名越二荒之助)『明治天皇と日露戦争――世界を感動せしめた日本武士道』(明成社 2005年)ISBN 4944219296
- (藤原正彦)『これでよいのか?皇室典範改定――破壊か継承か 百二十五代の伝統』(日本政策研究センター 2006年)ISBN 4902373157
- (櫻井よしこ・八木秀次)『「女系天皇論」の大罪』(PHP研究所 2006年)ISBN 456964807X
- (大原康男・小林よしのり・高森明勅・中西輝政・西尾幹二・長谷川三千子・百地章)『日本人なら知っておきたい靖國問題』(青林堂 2007年)ISBN 9784792604028
- (中西輝政)『歴史の書き換えが始まった!――コミンテルンと昭和史の真相』(明成社 2007年)ISBN 9784944219629
- (井尻千男・入江隆則鼎談)『主権回復 本当の終戦記念日は、四月二十八日である』(近代出版社 2008年)
編著
- 『これが正しい小・中学校教科書だ――この問題をどう教えるか』(山手書房 1984年)
- 『東京裁判日本の弁明――「却下未提出弁護側資料」抜粋』(講談社学術文庫 1995年)
- 新版『東京裁判 幻の弁護側資料―却下された日本の弁明』(ちくま学芸文庫 2011年8月)
- 『叢書比較文学比較文化(4)東西の思想闘争』(中央公論社 1994年)
- 『「ゆとり教育」が国を滅ぼす――現代版「学問のすすめ」』(小学館文庫 2002年)
共編著
- (平川祐弘・亀井俊介)『文章の解釈――本文分析の方法』(東京大学出版会 1977年)
- (岡田英弘)『家族――文学の中の親子関係』(PHP研究所 1981年)
- (江藤淳)『靖国論集――日本の鎮魂の伝統のために』(日本教文社 1986年)ISBN 4531015053
- 『新版 靖國論集』(近代出版社 2004年)ISBN 4907816146
- (渡部昇一)『新世紀の靖國神社――決定版全論点』(近代出版社 2005年)ISBN 4907816189
訳書
- グスタフ・ラートブルフ『ラートブルフ著作集 (9) 人と思想』(東京大学出版会 1964年)
関連項目
- ダグラス・マッカーサー(マッカーサー米議会証言録) - 日本の対米開戦動機についてコメントした1951年の同証言を小堀は重視しており、自らが編集した東京裁判当時の被告側弁護資料の抜粋資料集『東京裁判日本の弁明』(1995年)において、裁判と直接は無関係ながらこの証言を収録している。
- 自衛戦争




