1. TOP
  2. Kiraku辞典
  3. メインページ

東武東上本線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ファイル:Tobu Logo.gif 東上本線
50090系 TJライナー
路線総延長75.0 km
軌間1067 mm
電圧1500 V直流

東上本線(とうじょうほんせん)とは、東京都豊島区池袋駅から埼玉県大里郡寄居町寄居駅までを結ぶ、東武鉄道鉄道路線。通常は東上線と呼ばれている。

目次

路線データ

歴史

経緯

日本興業鉄道・京越鉄道(ともに未成線)など、川越の周辺で数多くの鉄道が企図・発起されるも、申請却下や免許失効で実現を見なかった。

日本興業鉄道の発起人のメンバーの中には、後に東上鉄道の発起人になる内田三左衛門や千家尊賀が名を連ねていた。内田の出地は川越の豪商、千家の出地は出雲大社の宮司の家柄で兄千家尊福貴族院に4回当選し、埼玉、静岡、東京府知事(官選)を歴任、1906年(明治39年)に第一次西園寺内閣司法大臣に推されている。片や京越鉄道の発起人は川越電気鉄道創業者の綾部利右衛門新河岸川・福岡運河(現・ふじみ野市)の回漕店福田屋の星野仙蔵らが連ねていた。星野は川越商業銀行取締役や黒須銀行を経て1904年(明治37年)に衆議院議員に当選し、当時同じく当選した初代根津嘉一郎から東上鉄道の計画を聞き協力を惜しまなかった。東上鉄道創業当初は監査役に就任したようである。日本興業鉄道計画が絶たれ、新たに千家尊賀と内田三左衛門ほか数名は新たに東上鉄道を発起した。1903年(明治36年)12月23日、逓信省にて東上鉄道の仮免許申請書を提出した。途中出資者が集まらず、紆余屈折を経て東武鉄道社長根津嘉一郎に会社創立を託すことになったようである。

1908年(明治41年)10月6日、東京府北豊島郡巣鴨町(現・東京都豊島区巣鴨) - 埼玉県入間郡川越町(現・埼玉県川越市) - 比企郡松山町(現・埼玉県東松山市) - 児玉郡児玉町(現・埼玉県本庄市)および群馬県高崎市を経て群馬県群馬郡渋川町(現・群馬県渋川市)に至る鉄道の敷設仮免許受け、1911年(明治44年)11月11日に東上鉄道創立総会を開き取締役社長に根津嘉一郎が就き、本社を東京府東京市本所区小梅瓦町(現: 東京都墨田区押上1丁目)の東武鉄道本社に置いた。資本金は450万円。実際の東上鉄道本社は川越に置かれたが、初代根津嘉一郎が東上鉄道の経営に乗り出すと本社登記地のみ押上の東武鉄道本社に変更された。

東上鉄道は設立後、初代根津嘉一郎や原邦造(愛国生命社長→東上鉄道取締役)など投資家の手により開業した。

直ちに本免許を申請し、1912年(大正元年)11月16日東京府東京市小石川区大塚辻町(現・東京都文京区大塚)から群馬県群馬郡渋川町に至る鉄道敷設の件は先ず許可され、同月30日東京府北豊島郡巣鴨村大字池袋字宮ノ下から同村大字巣鴨字向原(現・東京都豊島区東池袋)に至る軽便鉄道の免許を受け、その後1914年(大正3年)4月18日には埼玉県入間郡川越町から田面沢村に至る軽便鉄道の免許を受け、1914年(大正3年)5月1日池袋 - 田面沢間(池袋 - 下板橋間2.2km、川越 - 田面沢間2.3kmは軽便鉄道、下板橋 - 川越間29kmは私設鉄道)が開通し、旅客・貨物運輸営業を開始した。開業にあたり鉄道省から蒸気機関車3両、高野登山鉄道から蒸気機関車2両、客車13両、貨車を35両をそれぞれ購入し、東武鉄道から機関車を借り入れた。

その後の延長工事のため、1916年(大正5年)2月27日に田面沢 - 川越間軽便鉄道の旅客営業を廃止し、1916年(大正5年)川越町 - 坂戸町間5.7マイル (9.2km) が開通するや同日川越 - 田面沢間は廃止となった。東武鉄道から客車3両が譲渡された。1918年(大正7年)3月それまで私設鉄道法によって運営された区間は以後、軽便鉄道法による旨指定され、また時節第一次世界大戦の影響で物価は急騰し東武・東上両鉄道の営業費が増加したため、両社を合併し、営業上の経費節減と車両の運用諸設備の更新などを図るために1920年(大正9年)4月7日両社長間で合併の仮契約を結び、同年4月27日に開業線池袋 - 坂戸町40.6kmと未開業線坂戸町 - 高崎間62.8kmのすべての一切をあげて東武鉄道と合併した。同年7月に東武鉄道と東上鉄道の合併登記と引き継ぎが完了して東武鉄道東上本線となった。合併に際しては東武鉄道の1株当たり東上鉄道の1株を割り当てる5:5の対等合併で東上鉄道は解散となった。

現路線はすべて東上鉄道時代に建設されたもので、東武鉄道への合併後は用地買収中だった寄居以遠の延伸は、国鉄八高線の建設計画が出てきたので中断された(坂戸 - 寄居間は東上鉄道が建設し、合併直後に開通している)。

当面の終点目標は上州すなわち群馬県の渋川で、東京と上州の頭文字を取って「東上」とした。将来は新潟県長岡を結ぶ計画だったことから、上越の「上」とする説[1]があるが、この場合の「上越」の語源である上越線の開業は最も早い上越北線でも1920年であり、東上線の計画より後である。

計画当時は、「氷川・池袋練馬白子(現・和光市)・膝折(現・朝霞市)・大和田(現・新座市)・竹間沢大井(現・ふじみ野市)・川越・小坂松山(現・東松山市)・菅谷(現・嵐山町)・能増(現・小川町)・今市小前田(現・寄居町)・児玉(現・本庄市)・藤岡山名飯塚(現・高崎市)・金古渋川棚下沼田真庭湯原綱子万太郎土樽湯沢塩沢六日町(現・南魚沼市)・浦佐小出(現・魚沼市)・堀内十日市・長岡」として氷川 - 渋川間を第一期線、渋川 - 長岡間を第二期線としていた。川越・児玉往還(東京 - 高崎)、三国街道(現国道17号。高崎以遠)と旧街道筋に沿って敷設する計画であったことが分かる。

この計画当時の予定経路と現路線とでは多少異なっているのは、様々な誘致があったためである。志木付近の商人による誘致では、和光市からも川越街道沿いに行く予定であった路線が大きく北にカーブを描いて朝霞へと至っている。

また、川越以遠の延伸では、宿場町でなく人口が多い周辺の町を経由するように計画が見直され、坂戸、小川、寄居など当初の敷設計画になかった町を経由したため、路線は数度に亘ってうねった曲線を描いている。

1992年(平成4年)3月31日をもって秩父鉄道との直通運転を廃止したが、本線との間で車両の回送をする場合は、現在でも秩父鉄道を介して行っている。

年表

運行概況

当線は東京都都心部と埼玉県南西部を結ぶ通勤・通学路線として、また日中の生活路線として機能している。各種別の現行の停車駅は「駅一覧」を参照。

池袋 - 志木間を除き、普通列車(各駅停車)は有楽町線・副都心線直通列車を中心に設定している。和光市 - 志木間は都市高速鉄道13号線が整備され、唯一の複々線区間となっており、踏切も一切設置されておらず、速達列車は高速運転が可能となっている。また、複々線区間内においては時間帯・地下鉄線直通の有無に関係なく普通列車は内側の線路を走り、その他の優等列車(TJライナー・快速急行・急行・通勤急行・準急)は外側の線路を走る。

直通運転

都市高速鉄道13号線は、渋谷 - 池袋 - 小竹向原 - 和光市 - 志木間を結ぶ路線として計画され、これに基づき小竹向原 - 和光市 - 志木間が先行して整備・開業し(小竹向原 - 和光市: 東京地下鉄、和光市 - 志木: 東武東上線複々線)、地下鉄8号線新木場 - 有楽町 - 池袋 - 小竹向原)と合わせて有楽町線と呼ばれていた。現在は、和光市駅から東京メトロ有楽町線および副都心線相互直通運転を行っており、小竹向原飯田橋、有楽町、新木場(有楽町線)、新宿三丁目渋谷(副都心線)方面へ乗り入れている。直通列車の種別は地下鉄線内の種別にかかわらず、すべて普通となっている。

同線又は地下鉄線に輸送障害が発生した場合、直通運転を中止することがある。その際、下り方面から来た直通電車は和光市駅に進入できないため、朝霞以北で運転を打ち切る。また、同線の都内区間(池袋 - 成増間)で輸送障害が発生して運転を見合わせた場合については、運転再開までは直通運転区間である和光市 - 川越市間は平常運転される。運転再開後も平常運転を基本とするが複々線区間が終わる志木駅到着までは時刻通りで運行される。但し、運転状況によって、直通運転を中止して、副都心線からの志木行は副都心線内で和光市行に変更されることもある。運転再開後の遅延した急行の待ち合わせは志木駅で行い、急行などを先行させた後に発車する。上り線でも同様の処置が行われる。運転再開までは和光市駅や武蔵野線との乗換駅である朝霞台駅で乗客が溢れる。

なお、副都心線は2012年度から渋谷駅東急東横線(およびその先の横浜高速鉄道みなとみらい線元町・中華街駅まで)との相互直通運転も実施される予定であるが、東上線の列車が副都心線を経由して東横線・みなとみらい線へ乗り入れることに関しては協議中とされているが、隣接会社間つまり東横線及び東上線どちらか片方のみの乗り入れにした場合、メトロ車の本数が足りなくなることなどから、このまま行くと東上線も含めた全社間相互乗り入れになる可能性が高いと見られている[2]。2011年8月には東急5050系4000番台が東上線内で試運転を行い[3]、9月には東武9050系が東急東横線に入線し、武蔵小杉 - 渋谷間で試運転を行っている[4]

かつては、大和町駅(現和光市駅) - 都営地下鉄三田線高島平駅間に、新線(連絡線)を建設して、同線を経由して東急目黒線方面との相互直通運転が計画されていた。その名残として、高島平駅は2面4線のホームとなっている。

その他の概況

成増駅 - 志木駅間は整備され、成増駅近隣を除き踏切は全くないが、その他の区間は全線的に建設当初のままで地上区間が多い。経路上で交差する主要道路はほぼ全路線が立体交差化されており(川越街道新大宮バイパス山手通り環七通り環八通り笹目通り朝霞市役所通り慶應通り志木街道防衛道路浦和所沢バイパス国道16号川越一番町通り国道407号坂戸バイパス、埼玉県道39号川越坂戸毛呂山線坂戸バイパス、国道254号東松山バイパス埼玉県道47号深谷東松山線、国道254号小川バイパスなど)、上福岡川越の各駅周辺を除けば深刻な道路渋滞はほとんどないと言える。

一方、埼京線との並走区間である池袋駅 - 下板橋駅間は平日朝ラッシュ時間帯に両線相まって「開かずの踏切」となっている。

埼玉西部と東京池袋を結ぶ小川町駅以南の沿線地域は新興住宅地の開発が盛んである。近年は大型マンションが増えている。このように沿線の住宅開発が進んでいるため、多くの人が利用し、東武鉄道の中でもトップクラスの収益を上げる路線である。

2008年度の設備投資計画によると池袋 - 小川町間にATCを導入するとし、そのため2012年使用開始にむけて、引き続き工事をしている。

列車種別

現行の停車駅に関しては「駅一覧」の節を参照。

TJライナー

2008年6月14日のダイヤ改正で新設された種別。ホームライナー運用を行う種別であり、夕方以降のふじみ野以北各駅への速達性を高め、かつ「座席定員制」として快適な車内環境を確保する目的で池袋発夕方以降に設定された。池袋乗車時には運賃のほか着席整理券300円が必要である。

愛称の由来は、東上線の「TOJO」からとったもので、「TJライナー」「おかえりライナー」「アシストライナー」の3つの候補の中から投票で選ばれた。

下りのみの運行で新設時の運行本数は平日6本・土休日4本。2011年3月5日のダイヤ改正で平日に3本増発し、土休日はすべて小川町行きに変更した。

快速急行

2008年6月14日のダイヤ改正にて新設された種別。この改正で特急が廃止されたため、実質上その後身と言える。平日は夕方上りのみ、土休日は朝下りと夕方上りで運行される。

シンボルカラーは従前の特急から引き継がれる緑。

停車駅は、改正前の特急停車駅に志木が加えられた(志木は1998年3月のダイヤ改正まで特急が停車していた)。夕方の運用はTJライナーの車両を池袋に送り込むためのもので、土休日の最後の1本を除き、使用車両は50090系に限定されている。その際はTJライナー同様、席はクロスシート(進行方向向き)で運用される。土休日下り小川町行に50090系が充当される場合はロングシートで運行されている。

2011年3月5日のダイヤ改正により、土休日朝間時に下り列車が増発された。

急行

全日を通して設定されている。日中の列車では唯一川越市以北へ向かう列車である。池袋 - 森林公園・小川町の区間で運行されている。川越市で後発のTJライナー・快速急行の待ち合わせを行う列車があるほか、TJライナーが増発された2011年3月のダイヤ改正以降は平日夜に限り成増で後発のTJライナーの通過待ちを行う場合がある。この場合、川越市での待ち合わせは行われない。シンボルカラーは赤。坂戸発着の越生線、小川町発着の寄居方面列車は急行と相互接続する。

日中は池袋 - 森林公園間が2本・池袋 - 小川町間が3本の毎時5本運転となり、池袋 - 森林公園間は12分間隔、森林公園 - 小川町間はおおよそ20分間隔で運転されている。

2011年3月のダイヤ改正前までは、日中は8 - 15分間隔で運転され、2008年6月のダイヤ改正前までは、朝は10分間隔(朝通勤時間帯は下りのみの運行)、日中および池袋発着21 - 23時台は15分間隔(毎時4本)、夕方は12分間隔(毎時5本)で運転されていた。

2008年6月のダイヤ改正より、日中の毎時1本の準急を川越市以北へ延長し急行としたため急行が毎時5本(日中)となり、平日朝ラッシュ時間帯の上り急行新設、夕ラッシュ時下りTJライナー新設と相まって川越市以北各駅利用者の利便性は格段に向上した一方で、逆に日中毎時3本に減少した準急依存の志木 - 川越間の急行通過各駅では利便性が悪化した[5]ほか、ふじみ野での緩急接続がなくなったために急行列車の所要時間が池袋 - 川越間において1 - 3分ほど増加した。また、この改正では越生線の日中の運転本数は従前の毎時4本(15分間隔)のまま存置されたため、日中に池袋を毎時0分と13分に発車する急行は、坂戸での越生線接続待ち時間がそれぞれ10分、12分と悪化した。

2011年3月のダイヤ改正より、日中時間帯は池袋 - 森林公園の全区間で12分間隔で運転されるようになった。また、池袋 - 川越間の所要時間が2008年6月ダイヤ改正以前と同じ下り30分・上り31分となり、毎時5本のうち3本がふじみ野で緩急接続を行うようになった。

通勤急行

平日の朝上り、計6本のみ設定されている。平日朝ラッシュ時間帯は急行・通勤急行・準急の3種別を運転し、1つの種別への乗客集中を避け、遅れを生じないようにしている。最後の1本が小川町始発である以外は全て森林公園始発で運行されている。運転間隔は10 - 20分の間で不定である。シンボルカラーは紫(ホーム設置の時刻表の色には「桜」と表示されている)。なお、急行が停車する朝霞台を通過するため、代わりに志木で普通列車との接続が行えるようになっている。

準急

全日を通して設定されている。運行区間は朝夕が池袋 - 川越市・森林公園・小川町、日中が池袋 - 川越市のみ。シンボルカラーは青。3色LED表示は緑(2008年6月まではオレンジであった)。

日中は毎時3本(おおよそ20分間隔)で運転。このうち下り列車は、成増で急行と緩急接続をする列車・ふじみ野で急行と緩急接続をする列車・川越市まで先着する列車がそれぞれ1本ずつであり、上り列車は、ふじみ野で急行の待ち合わせをする列車が2本・池袋まで先着する列車が1本である。

日中以外の時間帯では、川越市で急行より先に発車するため、ふじみ野で急行の待避接続が行われる。また、平日ダイヤの夕方ラッシュ時にある小川町行き準急の4本については、森林公園で森林公園行きTJライナーの接続を行う。列車によっては、ふじみ野で急行と快速急行(またはTJライナー)の計2本を待避する列車もある。

2008年6月のダイヤ改正まで、朝が8 - 10分毎、日中が15分毎、夕方が12分毎、早朝と深夜が5 - 22分毎だった。また、急行列車の運転時間帯はふじみ野で、後発の急行に待避接続するダイヤ設定であったが、同改正以後、日中は毎時4本から毎時3本に減便されたため、志木 - 川越間の急行通過駅では減便となった。また、ふじみ野での緩急接続もなかった。

かつては朝ラッシュ時間帯の上りの準急がときわ台に停車していたことがあった。これは当時、当該時間帯において準急と普通が平行運転を行っていたため、準急は途中駅での時間調整が必要であったためである。

普通

全日を通して設定されている。シンボルカラーは白ないし黒。3色LED表示はオレンジ(2008年6月までは緑であった)。駅での案内放送・自動放送に対応した車両または車掌によっては「各駅停車」とアナウンスされる。

池袋発着の列車

主に池袋 - 成増・志木間で運行される。朝夕や日中の一部列車では池袋 - 上福岡・川越市・森林公園・小川町間でも運行される。

日中の池袋発着は毎時8本(4 - 13分毎)が運行され、志木発着と成増発着が交互に運行されている。池袋 - 成増間ではほとんどの列車が中板橋上板橋のどちらかで次発の優等列車の通過待ちを行う。ただし、平日朝ラッシュ時の上り列車は上板橋・中板橋の両駅で通過待ちをする。また、TJライナーが発車する直前に池袋を発車する普通列車は、中板橋でTJライナーと準急の通過待ちを行う。なお、2008年6月のダイヤ改正までは、日中・夜間は7.5分毎で夕方は6分毎であった。

2011年3月のダイヤ改正より、日中の時間帯においても、池袋 - 成増間で優等列車の通過待ちを行わない列車や、急行と準急の2本を待避する列車が設定された。

有楽町線・副都心線直通列車

有楽町線・副都心線(副都心線内急行・通勤急行を含む)に直通する列車は、東上線内は全て普通列車として新木場・渋谷 - 志木・川越市・森林公園間で運転されている。日中は新木場 - 川越市間が毎時3本、渋谷 - 志木間(副都心線内各駅停車)が毎時1本、渋谷 - 川越市間(副都心線内急行)毎時2本運行されている。地下鉄線内各駅停車の列車は「各停」の種別表示を行っているため、全ての直通列車は和光市駅で種別変更を行う。

日中時間帯の直通列車のうち、有楽町線直通の上下毎時1本と副都心線直通の下り毎時1本はふじみ野で急行と緩急接続をする。

原則として、有楽町線直通列車は全区間各駅停車として運行され、副都心線直通列車は志木発着が副都心線内各駅停車として、川越市・森林公園発着が副都心線内急行・通勤急行として運転されている。ただし、ラッシュ時には渋谷 - 川越市間の全区間を各駅に停車する列車、土休日夜には副都心線内急行の志木行きがそれぞれ1本ずつ運行されている。このほか、2008年6月のダイヤ改正から同年11月のダイヤ改正まで、有楽町線内準急の列車が東上線(東上線内は各駅停車)に直通運転していたが、平日は有楽町線 → 東上線の1本のみ、土休日も朝の東上線→有楽町線3本と夕方以降の5往復が運転されるのみであった。

小川町 - 寄居間の列車

この区間は全列車ワンマン運転を行っており、日中は20 - 40分間隔で運転されている。小川町では同一ホームで池袋方面の列車と接続している。

使用車両

東武鉄道が保有する有楽町線・副都心線乗り入れ兼用車(9000系、9050系50070系)と地上運用専用車(8000系10000系、10030系30000系50000系、50090型)のほか、直通先の東京地下鉄が保有する7000系10000系が使用されている。詳細は以下の項目を参照。

編成両数は、池袋 - 小川町間では志木発着の副都心線直通列車の一部に東京地下鉄保有の8両編成の運用がある以外すべて10両編成で運行されている。小川町 - 寄居間はすべて4両編成である。以前見られた6両編成の列車は、池袋 - 寄居間直通列車の廃止と小川町 - 寄居間ワンマン運転化に伴う編成両数の統一により、2005年3月17日のダイヤ改定をもって消滅している。

2008年6月14日のダイヤ改定以前では、池袋を発着する列車に8両編成列車があったが、改定後は10両編成に統一された。一方、同改定前は東京地下鉄の全編成が10両であったが、改定後は副都心線直通列車に再編成された7000系および10000系(いずれも東京地下鉄保有車両)の8両編成が志木 - 和光市間で運行されるようになった。

現用車両

自社車両

  • 8000系
    • 東上線系統には8両・6両・4両・2両の各固定編成があり、組み合わせて10両編成を組み、池袋 - 小川町間の運用に充当されている。また、小川町 - 寄居間はワンマン仕様車4両編成が限定的に使用されている。一部、秩父鉄道を介して伊勢崎線系統の車両と入れ替える際の回送に対応する編成も存在する。
  • 9000系・9050系50070系(地下鉄直通対応車)
    • 10両固定編成のみの系列であり、有楽町線副都心線直通運用を中心に用いられているが、池袋 - 小川町間のみを走る10両編成の運用や有楽町線・副都心線のみを走る10両編成の運用にも入る。ただし、例外的に9101Fは地下鉄線には入らず、池袋 - 小川町間のみの運用である(詳細は東武9000系電車の項を参照)。
  • 10000系
    • 東上線系統には10両・8両・2両の各固定編成があり、10両単独または8両+2両の組み合わせで10両編成を組み、池袋 - 小川町間の運用に充当されている。かつては10両・8両固定編成のみで、単独運用されていた。2両固定編成は、2008年ダイヤ改正における東上線池袋口の全列車10両編成化に際して、本線系統から転属してきたもの。
  • 10030系
    • 東上線系統には10両・6両・4両の各固定編成があり、10両単独または6両+4両の組み合わせで10両編成を組み、池袋 - 小川町間の運用に充当されている。かつては4両+4両の8両編成や4両・6両固定編成の単独運用も見られた。
  • 30000系
    • 2011年1月26日に東武本線系統から31601F・31401Fが転属し2011年6月13日より営業運転を開始した[6]。転属の際、6両編成と4両編成を連結して10両固定編成にする工事が行われていて、池袋 - 小川町間の運用に充当されている。
  • 50000系
    • 10両固定編成のみの系列であり、単独で池袋 - 小川町間の運用に充当されている。
  • 50090系
    • 10両固定編成のみの系列であり、単独で池袋 - 小川町間の運用に充当されている。夕方および夜間は主にTJライナーおよびその送り込み列車に充当されるが、普通・急行など他の種別の列車にも使用される。TJライナー・上り快速急行の座席配置はクロスシート、それ以外はロングシートで運行される。

乗り入れ車両

  • 東京メトロ7000系
  • 東京メトロ10000系
    • 上記2形式は東京地下鉄有楽町線・副都心線からの乗り入れ車両であり、10両編成と8両編成がある。このうち、10両編成は有楽町線直通と副都心線直通(主に副都心線内急行・通勤急行)で使用され森林公園まで(大部分は川越市まで)乗り入れる。なお、Yマークの付いたゴールド帯の7000系は有楽町線直通のみで使用されていた(改造や廃車により現存しない)。一方、8両編成は副都心線直通(副都心線内各駅停車)で使用され、志木まで乗り入れる。なお、同社の車両は2008年6月14日のダイヤ改正以前は森林公園までの定期乗り入れはなく、走行キロ数調整のための精算運転のため臨時的に乗り入れるのみであった。また、西武6000系は東京メトロ線を和光市駅まで乗り入れるが、和光市以遠の東上線には入線できない。

過去の車両

女性専用車

女性専用車
← 池袋・新木場・渋谷
小川町 →
10両編成
10 9 8 7 6 5 4 3 2 1
8両編成
8 7 6 5 4 3 2 1

以下の列車に女性専用車が設定されている。

  • 平日朝7:23 - 9:29に池袋駅に到着する上り急行・通勤急行・準急の進行方向最後尾車両(実施区間は全区間)
  • 平日朝7:09 - 9:05に和光市駅に到着する上り東京地下鉄有楽町線・副都心線直通の全列車の進行方向最後尾車両(同線内は9:20を過ぎた時点で扱いが取りやめとなる。実施区間は全区間)
    • 志木駅7:41始発・志木駅7:57始発の副都心線直通列車は8両編成のため、上り列車の志木方停止位置が10両編成と8両編成で異なる朝霞台駅では乗車位置が他の対象列車と異なる。

8000系も含む在籍全編成に女性専用車を示すステッカーが貼付されている。かつては10000系列も10両貫通編成のみの貼付で、10000系8両編成2本と10030系4両・6両編成にはステッカーは貼付されていなかったが、2008年6月14日のダイヤ改正に合わせて、4両編成ならびに伊勢崎線から転入した10000系2両編成2本の最後尾車両にも貼付された。また、2011年には8000系4・2両編成の最後尾車両にも貼付された。

駅構内放送

発車ベル

現在、寄居駅と大山駅で発車時にベルが使用されている。

発車メロディが導入される前は川越駅 - 北池袋駅間では朝ラッシュ時に限り、上り列車で使用されていた。川越駅・志木駅・成増駅の各駅は通年使用、その他の駅は冬季(新河岸駅 - 柳瀬川駅間・朝霞台駅 - 和光市駅間は11月1日 - 4月30日、下赤塚駅 - 北池袋駅間(大山駅を除く)は12月1日 - 3月31日)に使用されていた。この発車ベルは、発車メロディ導入の際に使用を終了した。

発車メロディ

池袋駅では、1992年(平成4年)6月の改良工事完成時から2008年6月のダイヤ改正まで発車メロディ伊勢崎線浅草駅などと別バージョンの半音高い「passenger」が使用されていた。曲はエンドレスになっており、信号が開通すると切れる方式である。2008年6月のダイヤ改正より、1・2番線は伊勢崎線浅草駅、亀戸線曳舟駅と同じ「passenger浅草(ただし浅草・曳舟駅と違い、信号が開通するまでなり続ける)」、3・4番線では野田線船橋駅と同じメロディ、TJライナーが発着する5番線では池袋駅独特のメロディが使用されている。最終電車発車時は通常よりも長くなるのが特徴である。

中間駅では、以下の時期より導入されており[1]、2011年4月現在、北池袋駅 - 小川町駅間(大山駅を除く)で導入されているが、2008年度の安全報告書では、導入区間は森林公園以南の全駅としていた[2]

  • 2005年3月17日: 中板橋駅(上りホームのみ、池袋駅の発車放送前の冒頭チャイムを発車メロディとして使用)
  • 2007年4月5日: 和光市駅(有楽町線・副都心線方面の3番線は、装置が東京メトロのものであるため装置を更新せずベルを引き続き使用)
  • 2007年4月27日: ときわ台駅・成増駅・朝霞台駅
  • 2008年3月18日: 下赤塚駅・朝霞駅・志木駅・ふじみ野駅・川越駅・川越市駅
  • 2008年12月22日: 中板橋駅(他の中間駅で使用されているメロディに変更され、下りホームにも導入)
  • 2009年3月18日: 北池袋駅・上板橋駅
  • 2009年3月31日: 下板橋駅・東武練馬駅
  • 2009年5月18日: 柳瀬川駅・みずほ台駅・鶴瀬駅・上福岡駅・新河岸駅
  • 2009年10月8日: 霞ヶ関駅・鶴ヶ島駅・若葉駅
  • 2009年10月15日: 北坂戸駅・高坂駅・東松山駅・森林公園駅
  • 2010年1月20日: つきのわ駅・武蔵嵐山駅・小川町駅(上り列車のみ)
  • 2011年4月21日:坂戸駅(3・4番線のみ)

中間駅に使われるスイッチの操作方法が東日本旅客鉄道(JR東日本)のものに似ているが、スイッチの形が異なりONスイッチはと表示されている。また、スピーカーは従来のスピーカーとは別に設置されている。

駅一覧

  • 普通列車は全駅に停車する。東京地下鉄に直通する列車は和光市駅 - 森林公園駅間の各駅に停車(副都心線に直通する優等列車も東上線内は各駅に停車する)。
  • 通勤急行は上りのみ、TJライナーは下りのみ運転される。
  • 地下鉄線の () 内の英数字は駅番号を表す。
凡例
●: 停車、|・↑・↓: 通過(矢印はその方向のみ運転)
※: この駅間の乗り換えでの連絡運輸はなし
駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 準急 通勤急行 急行 快速急行 TJライナ丨 接続路線・備考 所在地
池袋駅 - 0.0 東日本旅客鉄道: 埼京線湘南新宿ライン山手線
西武鉄道: 池袋線
東京地下鉄: ファイル:Subway TokyoMarunouchi.png 丸ノ内線 (M-25)・ファイル:Subway TokyoYurakucho.png 有楽町線 (Y-09)・ファイル:Subway TokyoFukutoshin.png 副都心線 (F-09)
東京都 豊島区
北池袋駅 1.2 1.2  
下板橋駅 0.8 2.0  
大山駅 1.0 3.0   板橋区
中板橋駅 1.0 4.0  
ときわ台駅 0.7 4.7  
上板橋駅 1.3 6.0  
東武練馬駅 1.4 7.4  
下赤塚駅 1.5 8.9 東京地下鉄: ファイル:Subway TokyoYurakucho.png 有楽町線(地下鉄赤塚駅:Y-03)※・ファイル:Subway TokyoFukutoshin.png 副都心線(地下鉄赤塚駅:F-03)※
成増駅 1.5 10.4 東京地下鉄: ファイル:Subway TokyoYurakucho.png 有楽町線(地下鉄成増駅: Y-02)※・ファイル:Subway TokyoFukutoshin.png 副都心線(地下鉄成増駅: F-02)※
東京地下鉄線直通運転区間 ファイル:Subway TokyoYurakucho.png 有楽町線…新木場駅まで
ファイル:Subway TokyoFukutoshin.png 副都心線…渋谷駅まで
和光市駅 2.1 12.5 東京地下鉄: ファイル:Subway TokyoYurakucho.png 有楽町線 (Y-01)・ファイル:Subway TokyoFukutoshin.png 副都心線 (F-01)
(両線とも川越市・森林公園方面から直通運転: 上記参照)
埼玉県 和光市
朝霞駅 1.5 14.0   朝霞市
朝霞台駅 2.4 16.4 東日本旅客鉄道: 武蔵野線北朝霞駅
志木駅 1.4 17.8   新座市
柳瀬川駅 1.5 19.3   志木市
みずほ台駅 1.3 20.6   富士見市
鶴瀬駅 1.4 22.0  
ふじみ野駅 2.2 24.2  
上福岡駅 1.7 25.9   ふじみ野市
新河岸駅 2.4 28.3   川越市
川越駅 2.2 30.5 東日本旅客鉄道: 川越線
川越市駅 0.9 31.4 西武鉄道: 新宿線本川越駅)※
霞ヶ関駅 3.4 34.8  
鶴ヶ島駅 2.2 37.0   鶴ヶ島市
若葉駅 1.9 38.9   坂戸市
坂戸駅 1.7 40.6 東武鉄道: 越生線
北坂戸駅 2.1 42.7  
高坂駅 3.5 46.2   東松山市
東松山駅 3.7 49.9  
森林公園駅 2.7 52.6   比企郡
滑川町
つきのわ駅 2.8 55.4  
武蔵嵐山駅 1.7 57.1   比企郡
嵐山町
嵐山信号場 - 60.1 営業キロは概算
小川町駅 7.0 64.1 東日本旅客鉄道: 八高線 比企郡
小川町
東武竹沢駅 3.0 67.1            
男衾駅 3.7 70.8             大里郡
寄居町
鉢形駅 2.7 73.5            
玉淀駅 0.9 74.4            
寄居駅 0.6 75.0           秩父鉄道: 秩父本線
東日本旅客鉄道: 八高線

留置線のある駅

  • 下板橋駅 - 閑散時の車両留置に使用。8本ほど存在する。
  • 上板橋駅 - 10両編成まで対応。以前は8両編成対応であったが、2008年6月のダイヤ改正で池袋発着の全ての列車が10両編成化されたため、10両編成対応に改良された。引き上げ線として1本存在する。
  • 成増駅 - 引き上げ線として1本存在する。
  • 志木駅 - 駅の1番線横に2本、引き上げ線として4本の計6本存在する。
  • 上福岡駅 - 乗り入れ計画があった都営地下鉄三田線の折り返し線として使用する計画もあった。引き上げ線として1本存在する。また、2番線横にも1本存在したが入線することができず、2010年3月頃に撤去された。
  • 川越市駅 - 元川越電車区、現川越工場を併設。駅の1番線横に2本、引き上げ線として2本の計4本存在する。なお、他に工場内の留置線も存在する。
  • 高坂駅 - 主に川越工場出場車の試運転の折り返しに使われる。かつては貨物列車の運転停車にも使われたが、貨物廃止後に行われた駅舎改築時に大規模な構内の配線替えが行われたため、当時の配線はプラットホームを含め現在とは全く異なる。駅のホームを挟む形で2本存在する。
  • 森林公園駅 - 森林公園検修区を併設。有楽町線・副都心線直通列車は当駅が終着である。
  • 小川町駅 - 駅の4番線横に1本、引き上げ線として1本の計2本存在する。駅の横の線路は主に回送列車が使用する。
  • 男衾駅 - 駅の改札口と2番線の間に1本存在するが通常は使用しない。
  • 寄居駅 - 秩父鉄道経由で新車の受け渡し、転入出車、東武鉄道南栗橋工場入出場車の受け渡しなどが行われる。駅の2番線横に1本存在する。

廃駅

  • 田面沢駅(現・川越市 - 霞ヶ関間、1914年5月1日 - 1916年10月27日)
  • 入間川水泳場駅(現・川越市 - 霞ヶ関間、1920年7月11日 - 1951年8月20日、夏季のみの臨時駅
  • 金井窪駅(現・下板橋 - 大山間、1931年9月27日 - 1945年4月15日)

過去の接続路線

  • 上板橋駅: 東武啓志線
    • 日本が太平洋戦争に敗れ、米軍を中心とした連合国軍の占領下に置かれたため、米軍の住宅地が必要になった。このため、上板橋からグラントハイツ(現在の光が丘)に向けて路線を建設した。「啓志」というのは、当時のグラントハイツ建設工事責任者のケーシー中尉の名から取られた。上板橋より近い東武練馬や下赤塚などから路線を建設しなかった理由は、東京第一陸軍造兵廠練馬倉庫(現在の陸上自衛隊練馬駐屯地)付近まで、上板橋から引き込み線が既に敷設され、それを延長して建設されたためである。
  • 霞ヶ関駅(当時は的場駅): 埼玉県営鉄道霞ヶ関砂利線
    • 元は入間川砂利株式会社が建設した専用鉄道、軌間762mmの軽便線。1920年(大正9年)7月20日全通(入間川 - 的場駅、全長2.4km)。1923年(大正12年)県営砂利事業開始のために埼玉県に譲渡された。1957年(昭和32年)(推定)廃止[3]
  • 高坂駅: 日本セメント東松山専用線・秩父鉱業高本線
    • 高坂駅 - 葛袋駅 - 高本駅間にあった貨物専用線。1955年10月に開通し晩年は電化されたが、1984年(昭和59年)8月1日全線廃止。関越自動車道高坂SA - 東松山IC間にかかる架線柱の残された橋が残存している。
  • 小川町駅: 東武根古屋線
    • 小川町駅 - 根古屋駅。石灰石運搬用の貨物線。1926年(大正15年)開通。1967年(昭和42年)4月1日廃止。

周遊券

東上線では下記の周遊券を発売している。

かつての特急と秩父鉄道直通

特急

フライング東上

1949年から1962年まで、モハ5310形・クハ350形を使用した有料特急「フライング東上」[4]が、春と秋の行楽シーズンの休日に運転されていた。この愛称はイギリス国鉄(当時)の「フライング・スコッツマン」にあやかったもので、専用のヘッドマークが用意されたほか、音楽を流す放送装置を備え「ミュージックカー」と称していた。

しかし、あまり乗車率は良くなく、1956年頃を境に特急料金は廃止され、さらに1962年には伊勢崎線急行増発のために5310系は本線へ異動になり、8000系などの通勤形電車のみでの運行となった。

行楽急行・特急

ファイル:Musashino.jpg
かつての特急ヘッドマーク
(のちに特急の愛称名は廃止される)
ファイル:Tojo8111F-Tsuruse.jpg
2008年6月14日のダイヤ改正まで運転されていた特急

通勤車両による運行となった後も1992年まででは秩父鉄道線への直通運転が行われていた(後述)。また、下記のような愛称もあり、先頭車の前面にはヘッドマークも掲出されていた。

1971年より急行の運行を開始したことに伴い、名称を「特急」としているが、それ以前は「行楽急行」と称していた。

なお、昭和40年代には秩父鉄道線直通の「ちちぶ」や越生線直通の「くろやま」「かまきた」が存在していた。 「くろやま」「かまきた」は越生線内は各駅停車であった。

昭和50年代の運行形態は以下に挙げる通りである。

  • 運行区間
    • みつみね: 池袋駅 - 三峰口駅 … 秩父鉄道線直通(休日運転)
    • ながとろ: 池袋駅 - 上長瀞駅 … 秩父鉄道線直通(同上)
    • たまよど: 池袋駅 - 寄居駅(同上)
    • さだみね: 池袋駅 - 小川町駅(平日運転)
    • むさしの: 池袋駅 - 森林公園駅(休日運転)
  • 車両: 8000系
  • 停車駅: 池袋駅・志木駅川越駅川越市駅坂戸駅東松山駅 - 寄居駅間の各駅(1979年ダイヤ改正以前の東松山 - 寄居間は、森林公園・小川町のみ停車)

昭和60年代までは先頭車の前面にヘッドマークを掲出して運行されていた。その後、種別幕の使用開始に際し、種別幕へ種別と愛称を併記する方式に変更し、愛称の廃止まで続いた。

  • 1989年から小川町 - 寄居間無停車となる。
  • 1992年3月31日をもって秩父鉄道直通運転および列車愛称を廃止。
  • 1998年3月26日より志木駅を通過し、小川町 - 寄居間の各駅への再停車開始。
  • 2005年3月17日のダイヤ改正より平日の運行がなくなり、土曜・休日も寄居発着が廃止。停車駅に和光市を追加(同日は平日だったため、ダイヤ改正後の特急運転と和光市停車は同月19日からとなった)。
  • 2008年6月8日の運用で特急の運転が終了。
  • 2008年6月14日のダイヤ改正により特急の種別が廃止。代わってTJライナー・快速急行を新設。TJライナーはフライング東上以来の有料列車である。

秩父鉄道直通

秩父鉄道に直通を開始したのは1949年(昭和24年)4月3日からのことで、当時は準急列車が乗り入れていた。特急「フライング東上」号も長瀞まで直通していた列車もあった。

昭和30 - 40年代には様々な秩父鉄道直通列車が運転され、「みつみね」「ながとろ」「ちちぶ」「うらやま」などの愛称を付けて運転されていたが、昭和50年代後半には休日運転の特急「みつみね」(池袋 - 三峰口)と「ながとろ」(池袋 - 上長瀞)に固定された。これらは8000系6両固定車限定で運用され、東上線内の特急と同じくヘッドマークを掲出していた。

だが、東上線の長編成化のため、「みつみね」と「ながとろ」は小川町で系統分割され、同駅以南は10両編成で運転し、同駅からは6両編成の接続列車として秩父鉄道線に乗り入れる形に変更された。

しかし、西武鉄道の秩父鉄道乗り入れ開始(当時は野上駅まで)に対抗するため、1989年(平成元年)のダイヤ改正から分断されていた「みつみね」と「ながとろ」の池袋駅 - 秩父鉄道直通が再開された。

再開にあたり、西武鉄道との対抗上それまで東松山駅以遠が各駅停車だった停車駅体制が見直され、小川町駅 - 寄居駅間の途中駅が全駅通過運転となった。なお、この2列車は全区間8000系6両編成で運行され、混雑を緩和するために小川町発着の10両編成の急行が数分の間隔で前後に運転される方式となった。

そのため、急行の後を追って途中追い抜くことなく運転されたことから、所要時間は急行と大差なかった。また、当時の「ゆぁ東上」では行楽シーズン時には寄居方に増結を行い森林公園で切り離しを行うことがあると書かれていたが、実際には行われていない。

復活時の停車駅は以下の通り。

運転時刻は以下の通り。

  • みつみね号: 池袋駅8:20発→三峰口駅10:43着/三峰口駅16:41発→池袋駅18:59着
  • ながとろ号: 池袋駅9:00発→上長瀞駅10:48着/上長瀞駅15:10発→池袋駅16:59着

しかし、秩父鉄道が東武鉄道と互換性のないATSを導入することになり、特定車両使用の困難さから1992年(平成4年)3月31日をもって秩父鉄道への直通は中止され、「みつみね」と「ながとろ」は愛称名なしの池袋 - 寄居間の特急となった。なお、これ以後も本線系統との回送があるため、その牽引用として8000系2両編成3本に秩父鉄道のATSを搭載した。また、ほぼ同時期に西武鉄道による秩父鉄道乗り入れ列車の運転区間が野上駅から寄居駅に延長されている(その後、2007年(平成19年)3月6日から運転区間が長瀞駅までに短縮されている)。

2007年7月21日に開催された秩父鉄道・東武鉄道合同リレーイベントでは、森林公園から寄居まで「東武リレー号」を、秩父鉄道では寄居 - 三峰口間の往復で「SLパレオエクスプレス」(貸切扱い)をそれぞれ運転し、寄居駅での接続体制を取った。

脚注

[ヘルプ]
  1. ^ 導入時期については、その都度『ゆぁ東上』(沿線情報誌)・駅ポスターにて公表されている
  2. ^ 東武鉄道2008年度安全報告書http://www.tobu.co.jp/anzen/houkoku/2008houkoku.pdf (PDF)
  3. ^ 山本智之「ふる里で走っていた砂利運びの小さな鉄道 埼玉県営鉄道をめぐって」、中川浩一「埼玉県営鉄道で見かけた2両の蒸気機関車」(交友社鉄道ファン』2004年8月号 No.520 pp.143 - 149)
  4. ^ 1956年の広告には「特急フライング・トージョー号」と記されている。これは、近刊雑誌では2007年12月刊行の「鉄道ピクトリアル」臨時増刊号(第799号)のP148や、「鉄道ファン」2008年9月号に掲載されている。

関連項目

外部リンク