福岡空港
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| 福岡空港 Fukuoka Airport |
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| ファイル:Fukuoka Airport - Terminal 2 - 01.JPG 国内線第2ターミナルビル ファイル:Fukuoka Airport international terminal.jpg 国際線ターミナルビル |
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| IATA:FUK-ICAO:RJFF | |||
| 概要 | |||
| 国・地域 | ファイル:Flag of Japan.svg 日本 | ||
| 設置場所 | 福岡県福岡市 | ||
| 空港種別 | 商業 | ||
| 運営者 | 国土交通大臣 | ||
| 標高 | 9.1 m・30 ft | ||
| 位置 | 北緯33度35分4秒 東経130度27分6秒座標: 北緯33度35分4秒 東経130度27分6秒 |
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| ウェブサイト | |||
| 滑走路 | |||
| 方向 | ILS | 全長×全幅 (m) | 表面 |
| 16/34 | II | 2,800×60 | 舗装 |
| リスト | |||
| 国際空港の一覧 | |||
福岡空港(ふくおかくうこう、英語:Fukuoka Airport)は、福岡県福岡市博多区大字下臼井にある空港法第4条1項5号に該当する空港として政令で定める空港に区分されている空港であり、九州では最も乗降客数の多い基幹空港である。福岡国際空港(ふくおかこくさいくうこう)、板付空港(いたづけくうこう)とも称される。航空自衛隊春日基地板付地区(かすがきちいたづけちく)、海上保安庁第七管区海上保安本部福岡航空基地(ふくおかこうくうきち)を併設する。
目次 |
概要
福岡空港は中心市街地から至近距離に位置しアクセスに優れており「世界有数の便利な空港」として知られる。福岡市地下鉄空港線が乗り入れ、福岡空港駅から博多駅までは約6分、天神駅までは約11分で結ぶ。福岡高速道路のランプも至近で九州自動車道太宰府インターチェンジへも15 - 20分程度で行けるため、日本国内では最も利便性の優れた空港の一つであり、ボーディング・ブリッジ (PBB) を日本で最初に設置した空港でもある(当時のPBBはすでに取り替えられており現存しない)。
旅客ターミナルビルは国内線第1、第2、第3および国際線の4棟、貨物ビルは国内線と国際線の2棟がある。複数のターミナルビルを持つ空港では航空会社ごとに入居するビルが異なるのが一般的だが、福岡空港は大型機用スポットが第1ターミナルに無く、行き先ごとに利用するターミナルビルが異なる。振り分けは路線の節を参照のこと。また、福岡空港のシンボルとして、国内線第3ターミナル出入り口の前には駐車場を隔てて巨大看板が並んでいる(この広告看板の多くは発光でき、看板裏に巨大な蓄電池装置が設置されている)。
現在の滑走路は、方位16/34、長さ2800m×幅60mで、両側とも計器着陸装置 (ILS) 装備となっている。
福岡空港の年間発着回数14万回(国内線12.6万回、国際線1.4万回)は、羽田、成田に次いで国内で3番目に多い。2800m滑走路1本による運用のため、滑走路1本あたりの離着陸回数が日本で最も多い(日本以外ではロンドン・ガトウィック空港が3300m滑走路1本で年間発着回数26万回を処理している。しかし、福岡空港は市街地空港であり、ガトウィックと比較して住宅群が倍以上点在する為、騒音被害の観点から運用時間が午前7時から午後10時までに制限されているので、一概に比較できない)。かつては南側からの進入となる34番滑走路への旋回着陸(サークリング・アプローチ)も多く行われていたが、この場合市街地上空を長時間飛行することになるため、航空機運航は海側からの離着陸を基本とする航空機騒音軽減運航(優先滑走路方式)を採用しており、多少の追い風でも玄界灘側の滑走路16を使用する。
また空港の大規模拡張が困難な為、旅客数や年間発着回数が非常に多い割には旅客ターミナルや駐機場が狭い感が否めない。そのために利用客の輻輳やそれに伴う発着便の遅延も発生しやすい。なお空港告示面積353haのうち、109haが民有、7haが福岡市の所有となっており、これら116haは空港が借り受けている。借地料は約84億円で、歳出の約1/3を占めている(平成17年度)。このように民有地が多い理由は、飛行場の設置・拡張の過程で旧日本陸軍やアメリカ軍により土地の強制接収が行われたためである。
大都市圏拠点空港に次ぐ主要地域拠点空港と位置づけられ、国内線は23路線(2011年3月より25路線)、年間旅客数は1555万人(2007年度)である。特に福岡 - 東京(羽田)線は新千歳 - 東京線に次いで乗降客数が多いドル箱路線であり、4つの航空会社が1時間に最大で計4便を運航するという、新千歳 - 東京と並ぶ高頻度運航路線である。大阪や名古屋への便数も多く、これら地域へは東海道・山陽新幹線(博多駅 - 新大阪駅 - 名古屋駅 - 東京駅)と競合しているほか、高速バス[1]や新門司港発着のフェリー[2]も存在する。
2011年現在、国際線は東アジア諸国に近いという土地柄を生かして中国、韓国、台湾便などを中心に18路線(アジア17・グアム1)である。年間旅客数は227万人(2007年度)。九州・山口地域の空港輸送のシェアでは、国内旅客47%、国際旅客93%、国内貨物63%、国際貨物97%を占める(2000年)。
歴史
- 1944年(昭和19年)2月 - 旧大日本帝国陸軍の席田飛行場として建設を開始。
- 1945年(昭和20年)
- 1951年(昭和26年)10月 - 日本航空、民間航空の航空路線(福岡 - 大阪 - 東京)が開設。
- 1960年(昭和35年)6月 - 日本航空、東京国際空港(羽田空港)- 福岡空港(板付空港)間に深夜割引便「ムーンライト号」運航開始。
- 1961年(昭和36年)10月 - 日本航空、東京国際空港(羽田空港)- 福岡空港(板付空港)間にジェット旅客機就航。
- 1965年(昭和40年)9月 - 国際線(日本航空、福岡 - 釜山)が開設。
- 1969年(昭和44年)4月 - 第1旅客ターミナルビル供用開始。
- 1970年(昭和45年)12月 - 運輸省への移管が決まる。
- 1972年(昭和47年)4月 - アメリカ空軍より大部分が返還され、「第二種空港」として供用を開始。
- 1974年(昭和49年)4月 - 第2旅客ターミナルビル供用開始。
- 1981年(昭和56年)4月 - 国際線旅客ターミナルビル(現 第3旅客ターミナルビル)供用開始。
- 1993年(平成5年)3月 - 福岡市地下鉄が乗り入れ。
- 1995年(平成7年)9月 - 国内貨物ビル供用開始。
- 1999年(平成11年)5月 - 新国際線旅客ターミナルビル、国際貨物ビル供用開始。
- 2004年(平成16年)1月 - 滑走路34のILS運用開始。
- 2008年(平成20年)6月18日 - 空港法改正により、4条1項5号に該当する空港として政令で定める空港に区分される。
ターミナルビル
旅客
旅客ターミナルビルは国内線第1、第2、第3および国際線の4棟がある。複数のターミナルビルを持つ空港では航空会社ごとに入居するビルが異なるのが一般的だが、第1ターミナルは乗り入れ各航空会社の離島および中小型機専用ターミナルビルとして使用されており、行き先ごとに利用するターミナルビルが異なる。国内線第1、第2、第3ターミナルビルは横に繋がる形になっており、各ターミナル間は徒歩による移動が可能である。
国内線は滑走路の東側、1999年5月に移転開業した国際線ターミナルは滑走路の西側に位置し、両地区間には約10分間隔で無料のシャトルバスが運行される。なお、地下鉄駅は第2ターミナル地下にある。
第1ターミナルビル
- 供用開始 : 1969年4月
- 構造 : 地下1階、地上3階(一部4階)
- 面積 : 19,000平方メートル
離島および中小型機専用ターミナルビルとして使用。ボーディングブリッジと航空会社ラウンジはない。
Fukuoka Airport - Terminal 1 - 01.JPG
第1ターミナル |
Fukuoka Airport Terminal 1.JPG
第1ターミナル |
Fukuoka Airport Terminal 1 departure loby.JPG
第1ターミナル |
第2ターミナルビル
- 供用開始 : 1974年4月(1993年9月より第2ターミナルビルとして供用)
- 構造 : 地下1階、地上5階
- 面積 : 60,000平方メートル
Fukuoka Airport - Terminal 2 - 01.JPG
第2ターミナル |
Fukuoka Airport - Terminal 2 - Departure Lobby - 01.JPG
第2ターミナル |
第3ターミナルビル
- 供用開始 : 1981年4月(旧 国際線ターミナルビル。2000年7月より第3ターミナルビルとして供用)
- 構造 : 地上3階(一部4階)
- 面積 : 30,000平方メートル
国内線到着専用ターミナルビルとして使用されているため、航空会社カウンターなどはない。
Fukuoka Airport - Terminal 3 - 01.JPG
第3ターミナル |
Gates1to6atFukuokaAirportTerminal3Apron.JPG
第3ターミナル |
国際線ターミナルビル
- 供用開始 : 1999年5月
- 構造 : 地上4階
- 面積 : 69,000平方メートル
滑走路の西側に位置する。各ターミナルとはシャトルバスで結ばれている。
貨物
貨物ビルは国内線と国際線の2棟がある。いずれも滑走路の西側に位置する。
運航路線
航空会社名が2社以上の場合、最前の航空会社の機材・乗務員で運航する共同運航便
第1旅客ターミナル
国内地方空港路線
| 航空会社 | 目的地 |
|---|---|
| 日本航空 (JAL) [1] | 仙台空港、高知龍馬空港 |
| 日本エアコミューター (JAC) | 出雲縁結び空港、松山空港、徳島阿波おどり空港、宮崎空港、鹿児島空港、屋久島空港、奄美空港 |
| 全日本空輸 (ANA) [2] | 新潟空港、小松空港、対馬やまねこ空港、五島福江空港、石垣空港(7月中旬-8月のみ運航) |
| フジドリームエアラインズ (FDA) ・ 日本航空 (JAL) | 新潟空港、信州まつもと空港、富士山静岡空港、愛知県営名古屋空港 |
| オリエンタルエアブリッジ (ORC) ・ 全日本空輸 (ANA) | 五島福江空港 |
| 天草エアライン (AMX) | 天草空港 |
| アイベックスエアラインズ (IBX) ・ 全日本空輸 (ANA) | 仙台空港 |
第2旅客ターミナル
国内主要空港路線
| 航空会社 | 目的地 |
|---|---|
| 日本航空 (JAL) [3] | 新千歳空港、成田国際空港、東京国際空港、大阪国際空港 |
| 日本トランスオーシャン航空 (JTA) | 那覇空港 |
| 全日本空輸 (ANA) [4] | 新千歳空港、成田国際空港、東京国際空港、中部国際空港、大阪国際空港、関西国際空港、那覇空港 |
| アイベックスエアラインズ (IBX) ・ 全日本空輸 (ANA) | 大阪国際空港 |
| スカイマーク (SKY) | 仙台空港(2013年2月から就航開始予定)、成田国際空港(2012年2月1日から就航開始予定)、東京国際空港、那覇空港 |
| スターフライヤー (SFJ) | 東京国際空港 |
第3旅客ターミナル
国内線到着専用
- 旧・国際線ターミナル
国内線統計
| 行き先 | 旅客数 | 国内線順位 |
|---|---|---|
| 東京国際空港 | 約814万人 | 2位 |
| 那覇空港 | 約136万人 | 15位 |
| 中部国際空港 | 約115万人 | 21位 |
| 大阪国際空港 | 約85万人 | 31位 |
国際線乗継便
成田国際空港、中部国際空港、関西国際空港の各便には、コードシェア便として海外航空会社便名が付与される便がある。海外航空会社便名での利用は国際線乗継旅客に限られ、国内区間のみの利用は国内航空会社便名となる。
- 日本航空 - 成田国際空港便
- 全日本空輸 - 成田国際空港便
- 全日本空輸 - 中部国際空港便
- ルフトハンザドイツ航空、中国国際航空、タイ国際航空
- 全日本空輸 - 関西国際空港便
国際線旅客ターミナル
国内線の第1~3ターミナルとは滑走路を挟んで反対側に位置する。地下鉄は乗り入れていないが、国内線ターミナルとの間に無料シャトルバスが運行されている。
下記のほか、国内外航空会社による国際チャーター便やチャーター貨物便も多数飛来する。
就航都市
国内線
- 北海道 : 札幌/新千歳
- 東北 : 仙台
- 関東 : 東京/羽田、東京/成田
- 甲信越 : 新潟、松本
- 北陸 : 小松
- 中部 : 名古屋/中部、名古屋/名古屋小牧、静岡
- 関西 : 大阪/伊丹、大阪/関西
- 中国 : 島根/出雲
- 四国 : 徳島、高知、松山
- 九州 : 対馬、福江、天草、宮崎、鹿児島、屋久島、奄美
- 沖縄 : 沖縄/那覇、石垣
国際線
- 東アジア
- 東南アジア
- オセアニア・太平洋
- ファイル:Flag of Guam.svg グアム:グアム
- ファイル:Flag of the United States.svg アメリカ合衆国:ホノルル(2011年12月28日から就航開始予定)
過去の乗り入れ航空会社・路線
- ハーレクィンエア(2005年事業終了)
- 大韓航空
- ファイル:Flag of South Korea.svg 大韓民国・済州国際空港(済州)
- 中国南方航空
- バンコク・エアウェイズ
- ファイル:Flag of Thailand.svg タイ・スワンナプーム国際空港(バンコク)
- マレーシア航空
- ファイル:Flag of Malaysia.svg マレーシア・クアラルンプール国際空港(クアラルンプール)
- エアランカ航空(現・スリランカ航空)
- ブリティッシュ・エアウェイズ
- ファイル:Flag of the United Kingdom.svg イギリス・ロンドン・ヒースロー空港(ロンドン)経由テッド・スティーブンス・アンカレッジ国際空港(アンカレッジ)経由大阪国際空港(大阪)
- デルタ航空
- ニュージーランド航空
- ファイル:Flag of New Zealand.svg ニュージーランド・オークランド国際空港(オークランド)、クライストチャーチ国際空港(クライストチャーチ)
- カーゴルックス航空(貨物便)
空港内に配置される官公庁・自治体の部隊・施設
- 航空自衛隊春日基地板付地区(飛行場地区)
- 在日アメリカ軍
- 常駐する航空機はないが、アメリカ軍機が不定期で飛来し利用する。
- 海上保安庁第七管区海上保安本部福岡航空基地
- ビーチクラフト350「うみかもめ1号・2号」MA862,MA866(JA862A,JA866A)
- ベル412EP「はまちどり1号・2号」MH756,MH908(JA6756,JA908A)
- 国土交通省
- ベル412EP「はるかぜ」(JA6784)
- 福岡県警察航空隊
- 福岡市消防局航空隊
- AS365N3「ゆりかもめ」(JA08FC)
- AS365N2「ほおじろ」(JA119F)
空港内施設
- 福岡空港内郵便局
- 福岡銀行福岡空港支店(国内線第2ターミナル地下1階)、国際線ターミナル出張所 外貨両替/ATMコーナー(国際線2階)
- 西日本シティ銀行福岡空港支店(国内線第2ターミナル地下1階)
- セブン銀行ATM(国際線ターミナル1階・国内線第1ターミナル1階に各1台ずつ)
- コンビニエンスストアは福岡空港商事直営のものが3店舗。
- 福岡入国管理局は本局が国内線第3ターミナル内にある。
- 大阪航空局福岡空港事務所
- 福岡航空測候所
- 福岡空港警察署
- 航空会社ラウンジ、クレジットカード会員向けラウンジ
- 宝くじ売り場
- 医療機関 - 内科・胃腸科、歯科および薬局がある。
シャトルバス
空港内各施設(国内線第1ターミナル、同第2ターミナル、同第3ターミナル、貨物ターミナル、国際線ターミナル)を結ぶシャトルバスが西鉄バス二日市宇美支社により運行されている。
乗車運賃は無料だが、空港施設勤務者、空港見学者、空港利用者以外の利用は出来ないことになっている(しかし、バス車内で該当者かどうかのチェック等は行わないので、実質は誰でも利用可能)。空港施設勤務者も利用可能なことから、空港関係者も乗ることがある。特に早朝は乗客の大部分は国際線にある会社の部署に向かう空港施設勤務者である。
バスは一般道でなく、国内線ターミナルの少し北に行ったあたりでリモコンで門を開けて空港構内に入り、空港内の専用道路を通り貨物ターミナル前で再び一般道に出て国際線に到着する。一般道の渋滞に巻き込まれずに定時運行が可能となっている。
空港へのアクセス
博多駅から国際線ターミナルまで約2.7km、国内線ターミナルまで約3.4kmに位置している。空港内に駐輪場は整備されていないが、福岡空港駅 に隣接して福岡市営駐輪場が設置されている。
鉄道
福岡市地下鉄空港線 福岡空港駅 - 日本の地下鉄で唯一空港まで乗り入れている。地下鉄をアクセス手段とする人は多く、空港利用者の約6割を占めている[8]。駅は国内線ターミナル側に位置する。
路線バス
路線バスは、九州各地からの高速・急行バスと、西鉄による市内バスとがある。
一般路線バス
下記の行き先のバスが発着している。なお、下記以外にも国内線ターミナル前の道路上にあるバス停には福岡市内・近郊への路線バスが停車する。
- 国内線ターミナル発着
- 福岡タワー南口
- 博多駅
- イオンモール福岡ルクル(東平尾公園経由)
高速・特急・急行バス
福岡空港へは、下記の地区からのバスが発着している。それぞれ末尾の括弧内は運行会社。
- 国内線ターミナル発着
- 国際線ターミナル発着
道路
- 国内線ターミナル
- 国際線ターミナル
問題点と計画
空港が抱える問題点
福岡空港はターミナルから住宅が確認できるほど市街地にあるため、利便性に優れている反面、問題も多い。
空港の南から進入あるいは南へ離陸する際に、かつての香港の啓徳空港(旧香港国際空港)を思わせる様な市街地(中央区、博多区、大野城市、春日市)低空を航空機が頻繁に飛行する。また、北からの進入・北へ離陸する際にも、東区九州大学箱崎地区周辺の市街地上空を低空で飛行する。航空機の技術的進歩で1機あたりの騒音は減少しているが、便数増大に伴い騒音レベルは1980年代からほぼ横ばいのままである。早朝深夜の離着陸が規制されているため、深夜の航空貨物便の就航ができないなど、今後の発展を阻害する要因も大きい。 なお、空港自体は羽田、関空、中部と同様に24時間運用の空港であるが、空港周辺が市街地化しており騒音問題、周辺への配慮等から、緊急時の海上保安庁、自衛隊機当の使用をのぞき、滑走路の使用時間帯は7時から22時までとなっている[9]。定期便は22時までに着陸せねばならないため、一番需要の多い東京 - 福岡便の羽田発最終便の時刻が20時となっている。(福岡空港発羽田行き最終便は21時30分発である)
現在の福岡空港は発着容量の面からも限界に近づいているとされる。混雑時は2分17秒程度毎に離着陸が行われており、滑走路1本あたりの年間離着陸回数は、日本一である。 そして、滑走路が1本しかないため、事故やトラブルが発生した場合には離着陸そのものが不可能になる可能性を孕んでいる。なお、旅客機が市街地に墜落する等の事故は現在のところないものの、1968年の九州大学電算センターファントム墜落事故や、1996年、離陸時にオーバーランし滑走路を飛び出した後炎上したガルーダ航空機離陸事故など2010年までに3回の航空事故が発生している。
都市圏に近接していることによる利便性の犠牲とする形で、福岡市中心部には超高層ビルを建設出来ない。航空法に定める制限表面による建造物の高さ制限により、JR博多駅周辺やキャナルシティ博多辺りでは60m、天神で70m程度、西部副都心のシーサイドももちで150m程度[10]など、空港から半径16.5kmに至るまで徐々に高さ制限が緩和され、24kmより外側で制限がなくなる。すなわち、福岡空港の存在により、都心で10階程度、副都心で30階程度のビルしか建てられず、高層ビルが都心部にはなく副都心のシーサイドももち(福岡タワー〈234m。但し展望室部分は123mで、それより上はアンテナ〉・ヒルトン福岡シーホーク〈143m〉等)や香椎・千早・アイランドシティにはあるという状況を生んでいる。
さらにBSアナログ放送などの放送電波と干渉をきたし、電波障害を発生させるなど、福岡空港は市民にとって便利でもある反面悪影響も与えており、早期の対策が望まれている。
なお、移転補償費・住宅防音対策工事・テレビ受信障害対策などの環境対策費として年間約74億円(平成18年度実績)を支出している。 また、空港用地には多くの民有地が存在することから、その土地を空港に供するために膨大な賃借料が発生し財政難をまねく原因ともなっている。
需要増への対応方策議論とPI活動
上記のような安全性の問題や慢性的な混雑状況、ターミナル容量の逼迫の中で、新空港建設ないし現空港の滑走路増設が検討されている。行政側も、国、福岡県、福岡市で構成する福岡空港調査連絡調整会議を設置し、2005年度から2008年度までパブリック・インボルブメント (PI) の手法を用いて今後の福岡空港のあり方を検討した。
PIでは、2007年度までの調査で、現空港では今後の需要増に対応は不可能であるとし、新空港建設・滑走路増設・近隣空港(佐賀空港、北九州空港)との連携の三方策を提示した。2008年度は新空港建設・滑走路増設の詳細な検討と、これらの比較検討を行った。
2009年4月、PIの終了をうけて福岡県と福岡市は共同記者会見を行い、新空港の建設を行わず現在の滑走路に平行する滑走路を新設する案を地元としては支持することを発表した。新設する滑走路は2,500mで、高速道路との干渉をさけるため1.5m盛り土して設置される予定。これにより発着可能回数は3割程度増加する。事業規模は約2,000億円。[11]今後は、空港管理者である国が最終決定を行う。
事件・事故
- 1968年(昭和43年)6月2日、アメリカ軍板付基地のRF-4Cファントム偵察機が着陸進入中に九州大学箱崎キャンパスに建設中だった大型計算機センターに墜落炎上。(九州大学電算センターファントム墜落事故)
- 1970年(昭和45年)3月31日、羽田発福岡(当時名称:板付)行日本航空351便が赤軍派9名によってハイジャックされる。当該機は福岡空港に着陸、一部人質を解放後北朝鮮へ飛び立つ。(よど号ハイジャック事件)
- 1989年(平成元年)12月16日、ハイジャックされた中国民航(当時、現 中国国際航空)機が時間の徒過で燃料が枯渇する危険性があったため、福岡空港に緊急着陸した。(中国民航機ハイジャック事件)
- 1996年(平成8年)6月13日、ガルーダ・インドネシア航空865便(マクダネル・ダグラスDC-10)が滑走路16からの離陸に失敗しオーバーラン、炎上。乗客3人死亡。乗客乗員18人が重傷を負う。(福岡空港ガルーダ航空機離陸事故)
- その他
- 2005年(平成17年)8月12日、ホノルル国際空港行きJALウェイズ58便(DC-10)が離陸直後に第1エンジンが異常燃焼し火を噴いてタービンブレードの金属片が暴発、飛散した。エンジン本体および機体は概ね無事であった。その後同機は福岡空港に引き返し緊急着陸した。乗客ら229名は無事であった。なお、本件は統計上は事故ではなく、イレギュラー運航扱いである[12]。(JALウェイズ58便エンジン爆発事故)
- 2007年(平成19年)9月8日、アメリカ本土からアメリカ合衆国空軍ホノルル・ヒッカム空軍基地を経由し在韓米軍オーサン空軍基地へ向かっていたF-16がエンジントラブルにより福岡空港に緊急着陸した。第2種空港化した福岡空港への戦闘機着陸は今回が初である。
- 2008年(平成20年)2月22日、韓国・仁川行きアシアナ航空131便が、管制官の許可を得ずに無断離陸した。このとき、管制官の離陸許可を得たヘリコプターが西側エプロンから離陸を始めていたが、航空機の滑走に気づいた管制官が当初許可した滑走路を横断するルートから滑走路に並行するルートに変更するよう指示したため、事故を避けられた。国土交通省では重大インシデント(事故が発生する恐れ)にはあたらないとみている。
脚注
- ^ ジェイエア、JALエクスプレス、日本トランスオーシャン航空の機材・乗務員で運航する便あり
- ^ エアーニッポン、ANAウイングスの機材・乗務員で運航する便あり
- ^ ジェイエア・JALエクスプレス・日本トランスオーシャン航空の機材・乗務員で運航する便あり
- ^ エアーニッポン・ANAウイングスの機材・乗務員で運航する便あり
- ^ 平成19年度航空運輸統計速報 - 国土交通省(2008年6月26日付) ※上位50位までを記載。
- ^ 日本航空便名での搭乗の場合、台湾桃園国際空港の利用不可
- ^ ハワイアン航空、来年4月に福岡-ホノルル就航へ - MSN産経ニュース(2011年9月13日付、同月29日閲覧)
- ^ 地方中核都市におけるICカード乗車券について (PDF) p.113 - 八城年伸(安田女子大学紀要、2009年、2011年9月29日閲覧) ※2001年に発表されたデータの引用部に、57.9パーセントとの数値が記されている。(元データ : (財)アジア太平洋観光交流センター「航空機を利用する観光旅客等の実態調査〈福岡空港編)」 2001年3月)
- ^ 24時間空港にかかわらず滑走路の使用時間帯を制限しているのは、国内では他に成田空港がある。
- ^ 福岡空港の制限表面区域図 (PDF) - 国土交通省 大阪航空局 福岡空港事務所
- ^ 福岡空港プロジェクト - 国土交通省 九州地方整備局
- ^ イレギュラー運航の発生状況(平成17年8月) - 国土交通省航空局[リンク切れ]
関連項目
- 空港
- 空港連絡鉄道
- 西日本鉄道
- 福岡市地下鉄空港線 - 終点である福岡空港駅が所在する。
- 航空交通管制
- 航空会社
- 福岡空港警察署 - 福岡空港敷地内を管轄する。ほかは博多警察署の管轄である。
- ロイヤルホールディングス - 空港での国内線機内食事業を担当。1951年の民間航空路開設時に納入を開始するとともに、空港で食堂と売店をオープンし、事業の礎を築いた場所でもある。
外部リンク
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