E-6 (航空機)
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E-6 マーキュリー
E-6は、アメリカ海軍が運用している航空機。超長波(VLF)を用いて、潜水艦と通信中継を行う機体である。製造はボーイング社で、愛称はマーキュリー(Mercury)。
概要
海中においては、短波・超短波などは非常に減衰が激しく、通信には全く適していない。海中の潜水艦と長距離通信を行うためには、減衰が少ない超長波が用いられている。超長波はアンテナの長さがキロメートル単位となり、通信施設を地上に設置した場合、軍事的に見て、その大きさから攻撃に対し非常に脆弱である。そのため、通信設備一式を航空機に搭載し、そこから通信中継を行うことが考えられた。この機体はTACAMO(Take Charge And Move Out)機と呼ばれる。
アメリカ海軍は、1960年代よりC-130輸送機を改造したC-130GおよびC-130QをTACAMO機として使用していたが、旧式化に伴い、後継機としてE-6が新たに開発されることとなった。開発は1986年より開始された。ボーイング707-320を改造母機とし、通信機材の充実、胴体上部へのフライングブーム式空中給油受油用リセプタクルの付加、エンジンはF108ターボファンエンジンへの換装による強化が行われた。また、急旋回に対応するため、一部胴体の強度が強化されている。
通信機材は、VLF用のものとして1,220mおよび7,925mのアンテナが装備されており、重しを兼ねる吹流しをつけて胴体後部より展開される。翼端のフェアリングにESMアンテナやHFアンテナを装備している。
初飛行は1987年6月18日に行われた。1989年より部隊配備が始まり、16機が生産された。当初の愛称はハーミーズであったが、1991年にマーキュリーに変更されている。1992年から通信中継のみではなく、それまでEC-135ルッキング・グラス退役に伴い、同機が担っていた戦時におけるアメリカ戦略軍空中指揮機(コマンドポスト)の任務が付与され、通信機材の更なる増強などの改造が全機に対して行われた。この型はE-6Bと呼ばれ、機体上部への衛星通信アンテナの設置などが行われている。
配備当初は奇襲核攻撃をさけるために、24時間空中待機任務についていたが、1992年以降は地上待機となり、オクラホマ州ティンカー空軍基地にあるアメリカ海軍第一戦略通信航空団で集中運用されている。通常の運用方法は、指揮官1名・パイロット4名・通信員7名を載せ、基地より約2,000キロ進出し、そこで通信中継を行う。VLF通信時は長大なアンテナを空中に垂らし、それを垂直に保つために旋回を続ける事となる。
要目
- 全長:46.6m
- 全幅:42.1m
- 全高:12.9m
- エンジン:CFM F108-CF-100(推力:9.9t)4基
- 最大速度:980km/h
- 巡航速度:840km/h
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