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JR

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ファイル:JR logo JRgroup.svg
JRグループ共通ロゴ

JR(ジェイアール)とは、東日本旅客鉄道東海旅客鉄道西日本旅客鉄道北海道旅客鉄道四国旅客鉄道九州旅客鉄道日本貨物鉄道を初めとする法人の総体(企業群)である。1987年4月1日日本国有鉄道(日本国鉄、JNR)から、地域又は分野別に事業を継承した12(その後、合併等によって数は変化している)の法人の総体であり、または各々の法人単体を指す呼称でもある。「Japan Railways(ジャパンレールウェイズ=日本諸鉄道)」の頭字語

目次

JRグループ

総体として強調する場合、単にJRではなくJRグループと呼ぶことが多い。ただし、これらのグループ各社は別個の法人格を有する独立の会社であり、鉄道総研およびJRシステムを除く会社同士の株式持ち合い関係や、グループを代表して各社を統括する持株会社は存在しない[1]。このような分散的なグループ体制に起因して、営業施策や経営戦略等において各社の独自性が強いのが特徴であるが、一方で列車の相互乗り入れや乗車券制度の事実上の共通化等を通じた広域的な協調・連携・協力体制も構築している。

JRグループには6つの旅客事業会社と1つの貨物事業会社、鉄道の研究機関(財団法人)やコンピュータシステムを担当する会社があり、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(JR会社法)を設立根拠とする会社とそうでない会社が混在している。そのうち旅客事業を担当する会社はそれぞれJRバスJRホテルグループに属する会社を傘下に収めている。

事業領域 法人名 略称 コーポレートカラー 本社 主な事業区域
旅客鉄道 北海道旅客鉄道 JR北海道 ファイル:JR logo (hokkaido).svg 萌黄 札幌市中央区 北海道
東日本旅客鉄道 JR東日本 ファイル:JR logo (east).svg 東京都渋谷区 東北関東および甲信越地方
東海旅客鉄道 JR東海 ファイル:JR logo (central).svg 名古屋市中村区 東海地方
西日本旅客鉄道 JR西日本 ファイル:JR logo (west).svg 大阪市北区 北陸近畿および中国地方
四国旅客鉄道 JR四国 ファイル:JR logo (shikoku).svg 水色 香川県高松市 四国
九州旅客鉄道 JR九州 ファイル:JR logo (kyushu).svg 福岡市博多区 九州
貨物鉄道 日本貨物鉄道 JR貨物 ファイル:JR logo (freight).svg コンテナブルー[2] 東京都渋谷区 沖縄県等を除く日本
研究機関 鉄道総合技術研究所 鉄道総研 ファイル:JR logo RTRI.svg 薄紫 東京都国分寺市
情報処理 鉄道情報システム JRシステム ファイル:JR logo systems.svg エンジ 東京都渋谷区
ファイル:Japan location map with side map of the Ryukyu Islands.svg

四国旅客鉄道を除き、JRグループでは各社とも社名ロゴに「鉃」(金偏に矢、本来は「(やじり)」の意)を使用している[3]。これは「金を失う」に繋がる「」の字を避けるためのゲン担ぎであり、背景にはJRは国鉄の赤字が原因で発足したという経緯がある[4]。かつては、近畿日本鉄道等にも同様の例があった。

現在、「JR-GROUP」の文字を堂々と目にできる物としては、JRの駅などにあるデスティネーションキャンペーン青春18きっぷのポスターがある。ただし、この場合のJRグループは旅客鉄道の6社を意味する。JR系の社員の健康組合はおおむね、「ジェイアールグループ健康保険組合」の加入となる。JRグループのロゴカラーを出すときは、黒あるいは青系が多い。

JRグループについて

JRグループ各社は、日本国有鉄道改革法昭和61年12月4日法律第88号)(第6条第2項(旅客会社)、第8条第2項(貨物会社))の規定により、1987年4月1日に発足した。運営等については、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(JR会社法)に定められた。「JR」という呼称は、同年2月20日に決められたものである。

JR発足当初は、国鉄から移行した日本国有鉄道清算事業団が全株式を保有する特殊会社であった。なお、同事業団解散に伴い1998年10月22日以降日本鉄道建設公団国鉄清算事業本部、2003年10月1日以降独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が株式を継承した。

2001年6月27日にJR会社法が改正され、本州3社(JR東日本、JR東海、JR西日本)が本法の対象から外され、純粋民間会社(非特殊会社)化が実現した。また、本州3社の株式については順次民間への売却が行われ、2002年6月にはJR東日本、2004年3月にはJR西日本、2006年4月にはJR東海の全株式の売却が完了し、上場している本州3社の「完全民営化」が実現した。

ただし、完全民営化した本州3社については、2001年にJR会社法の対象から外され、一部経営に関する部分の認可制から解放され「普通の会社」になったが、国鉄改革趣旨に則った事業運営が行われるよう「本州3社が配慮すべき指針」の公表、事業経営への指導及び助言、勧告及び命令を国土交通大臣が行うことができる旨を改正附則に明記された。

一方、三島会社(JR北海道、JR四国、JR九州)およびJR貨物の4社はは独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が全株式を保有する特殊法人であり、また、もともと採算の厳しい路線が多く、経営努力だけでは限界があったため、固定資産税の減免および三島会社で依然経営安定基金により損失補填している等経営環境の厳しい状況にあり、現在のところこの4社は上場や民間への株式売却の目途は立っていない。

また、経営安定基金の主な運用先として鉄道建設・運輸施設整備支援機構への高金利による貸付であり、実質的に補助金にあたる。なお、JR北海道は、2000年頃のITバブル株価が急回復したことを受けて、2002年頃の上場を計画していたが、その後の株価低迷により、見送りの状態が続いている。現時点では九州新幹線 (鹿児島ルート)開業により収益が黒字に転じたJR九州が上場を目標に掲げており、最も実現の見込みが高いといわれている。

「JR」という呼称の起源

国鉄の英文字略称が「JNR」(Japanese National Railways)であったことから、「国有」を表すNを除いて「JR」とした、と説明されることも多いが、実際には「NR」(Nは日本の頭文字)などの案も検討された。

ロゴデザイン東京オリンピックポスタートヨタロゴ、アサヒビールロゴ等を考案した日本デザインセンターが担当し[5]永井一正が製作した。JR、NR共にシンプルなものから遊びの要素が強いものまで数種のデザイン案が作られたが、選考会で「誰にでもわかりやすい」という理由から現在のシンプルなロゴに落ち着いた。

JRグループにおける各社の略称、コーポレートカラーについては、分割民営化前の国鉄時代に原案が作られており、それらを元に決定され、1987年2月20日に発表された。「鉄」の字についてはロゴ文字では「金矢」(金偏に弓矢の矢、鉃)という字を採用するとした[6]

なお、仮に「○日本旅客鉄道」→「○鉄」のように「最初の1文字+鉄」とすると、東日本と東海が「東鉄」で重複する上、東濃鉄道の略称でもあり、西日本が「西鉄」(西日本鉄道)、北海道が「北鉄」(北陸鉄道)となってしまう。

1987年4月1日の新体制の発足に際し、呼称としての「JRグループ」「JR○○」を前面に押し出した結果、「JR」の定着はスムーズに進んだ[7]

一方「国電」の代替呼称としてJR東日本が採用した「E電」という言葉は定着せず、後に旅客案内では使用しなくなった。

なお、JRマークは「ジェイアアル」という呼称で1999年12月3日に商標登録が完了している[8]。各社毎にロゴが商標登録されており、各JR旅客各社のロゴは、全旅客各社が共同で権利を申請し、所有している模様である。 このほか、JRグループではJR貨物が独自の「JRF」マークを制定しており、所有するコンテナ機関車に使用しており、こちらも商標登録されている。

脚注

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  1. ^ 但しグループ各社による共同出資会社は存在する。
  2. ^ 国鉄時代の名称から青22号ともいう。
  3. ^ JR四国も他のJR各社同様に金偏に矢の「鉃」を使用していた時期もあった。
  4. ^ 参考リンク
  5. ^ 媒体別実績:CI・VI・サイン計画|日本デザインセンター” (日本語). 株式会社日本デザインセンター. 2010-04-10閲覧。
  6. ^ 朝日新聞(1987年1月21日夕刊、1987年2月21日)
  7. ^ 発足当初は、「○○線」、「○○鉄道」、「○○会社線」の呼称も存在した。
  8. ^ 登録第4323175号 - 特許庁 商標出願・登録情報検索

関連項目

外部リンク