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NHKラジオ第2放送

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

日本放送協会 > NHKラジオ第2放送

NHKラジオ第2放送(エヌエイチケイラジオだいにほうそう)は、日本放送協会(NHK)の中波ラジオ放送局の一つである。全国放送を行っている。

通称は「ラジオ第2」。「R2」もある。

目次

概要

NHK教育テレビジョン(Eテレ)と同じく教育の番組、特に語学番組や学生向け講座番組を多く放送している。1980年代から1990年代にかけて、廃止が度々検討されたが、リスナーからの強い反対意見もあって見送られ、今日に至っている。

沿革

NHKのラジオ放送は1925年3月に開始された時には1チャンネルだけだったが、1931年からこれを2つに分けた。スタート当初から講座番組など教育放送を主とした番組編成だったが、ラジオ第2放送の普及が東京大阪名古屋の3都市に留まったため、1939年7月に「都市放送」と改称し、都市知識層向けのより高度な教養・講座番組や文芸音楽番組に力を入れた編成に改められた。

その後、1941年12月の太平洋戦争開戦により、第2放送(都市放送)は一時休止されたが、終戦直後に再開。全国各地での第2放送の開設も進み、全国共通の教育・教養番組専門のチャンネルという性格付けをされた。

1970年代末までは、FMとは別に、クラシック音楽の演奏会が単発で録音中継されていた。また、FM放送開始までは、ラジオ第1との連動で2波によるステレオ放送を「立体放送」と称し、『立体音楽堂』や演奏会中継が放送された。

1980年代前半位までは「ラジオ農業学校」(農業経営や栽培技術などを単発で紹介する情報番組)、「漁村の皆さんへ」(漁村からのお便りや各地の水産市場情報、船舶の海上試験の模様を紹介するという週7日×再放送の情報番組)等、戦前からの流れをくむ産業支援番組もあった。

放送形態

放送時間の遍歴

年度放送開始放送終了
-2000年9月連日5:30連日24:00
2000年10月-2007年3月日曜・月曜24:00
火曜25:35
水曜-土曜25:40[1]
2007年4月-同年9月[2]連日6:00日曜・月曜24:40
火曜-土曜25:00
2007年10月-2009年3月日曜・月曜・土曜24:40
火曜-金曜25:00 
2009年4月-2010年3月日曜・月曜・火曜・金曜・土曜25:00
水曜・木曜24:40
2010年4月-2012年3月
(予定)
日曜・月曜・火曜・金曜・土曜24:40
水曜・木曜24:20
※終夜放送は行っていない。表中の曜日・時間は午前5時以後を基点としており、24:00以後は歴日上では翌曜日(日曜深夜=月曜未明など)扱いとなる。

放送機器メンテナンス実施日は連日24:00終了。2010年より23:40に終了する。[3][4]

  • 2000年4月から2006年3月まで、NHKでは唯一24時間放送を行っていなかったチャンネルでもあった。[5]
  • 放送開始は長年5:30であったが、2007年4月からは30分繰り下がり6:00となり、5時台の放送は完全廃止された。1995年3月までNHK総合テレビと教育テレビより放送開始時間が早かったが、1999年4月に教育テレビが5時開始に繰り上がってからは最も遅い放送開始時間となった。
  • 放送終了は毎日24:00であったが、2000年10月から教育テレビと同様、高校講座のアンコール放送(再放送)を行うため、日曜日深夜・月曜日深夜を除き24:00以降も放送することになった。
  • 定時放送ではNHKの中でラジオ第2が最も早く終了していたが、2007年度は日曜日に限り教育テレビがラジオ第2の10分前に終了(近畿地方を除く[6])。
  • 2008年4月からは毎日午前6時から翌日未明1時の放送で、放送7分前からチェレスタによるインターバルシグナル(IS)とIDが、放送終了後IDと君が代に続いておよそ5分間、チェレスタによる終了用ISが放送される。

編成

編成番組は語学番組高校講座NHK学園高校の放送授業でもある)と、NHK市民大学講座の流れを汲むNHKカルチャーアワーを核に、それ以外の教養番組や、委託業務である気象通報株式市況、そして、国内放送を統括する放送総局の委託により番組配給を受けているNHKワールド・ラジオ日本(NHKの国際放送)の外国語ニュース英語中国語ハングルポルトガル語スペイン語の5言語)も放送している。

日曜を除く毎朝9:30-11:00の時間帯には学校放送として小学生中学生に向けた国語音楽の教育番組が組まれていたが、近年の少子高齢化の影響を受けて、現在は9:30-9:45の「お話でてこい」「おはなしの旅」を除いてこれらの小中学校向け放送は終了となり、9:45以降の当該時間枠には一般向けの教養・語学番組が充てられた。

また、毎年12月31日から翌年1月3日の間は気象通報、外国語ニュース以外は通常編成のほぼすべての番組を一切休止して、年末年始特別編成を組んでいる(2007年12月31日は1日まるごと英語・英会話講座を放送していた)。学校の長期休校シーズン(夏休み冬休み春休み)は一部の番組(気象通報、外国語のニュース、株式市況など)を除き、新規の番組制作を休止して、これまでに放送された番組の再構成、あるいは語学・教養番組ではおさらいシリーズ(ラジオクラブ名義)を放送する。

2008年からは毎年8月末に全国盲学校野球大会を通常放送終了後、録音で放送している(ラジオ第2放送で放送される唯一のスポーツ中継である)。2008年9月2日未明(1日深夜)は通常番組の終了後、全国盲学校野球大会決勝戦の録音中継を放送するため深夜2:46まで放送時間を延長。

例外的に高校野球の地方大会を放送する事もある。

2008年4月から、名古屋局を中心に、愛知、静岡、三重、岐阜県下の各局では早朝と深夜(全国編成の放送開始前と終了後)にポルトガル語の番組を放送している。なお、放送終了時はコールサインの呼び出しIDのみ放送し、ISは流れない。

放送局のサービスエリア形態

  • ラジオ第2放送は全国共通編成を前提としているため、第1放送のような地域ブロック、圏域ブロックによるネットワークではなく、東京、札幌、秋田、熊本(以上いずれも500kW)、大阪(300kW)の5局で全国を網羅的にカバーし、100kW以下の放送局、中継局がそれらを補完する特殊なネットワークを形成している。このような体制になっているのは「海外からの電波との混信があるため」「大災害が起きた場合、上記4局と大阪局の5局で全国に電波を届けるため」といった理由がある。大阪第2放送のカバー下にある京都・徳島と、熊本第2放送のカバー下にある佐賀にはそれぞれ第1放送しかなく第2放送が存在しない。ただ2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響に於ける電力不足事情を受け、同年3月19日9月22日に於いて東京(東京電力管内)、同年7月1日9月9日(土・日除く)に於いては秋田(東北電力管内)で、昼間を中心とする一部の時間帯で出力を定格の500kWから250kWに減力した放送を実施していた(但し夜間は海外からの電波との混信があるため、サービスエリア内で放送が聞きやすくなるように定格の500kWで放送していた)。[7]
  • ラジオ第2放送の中継局は、1972年に沖縄と同時に宮古島石垣島に中波による中継局が設置され、2003年に同じく沖縄の西表島西部と与那国島に近隣諸国における中波混信対策としてFM中継局(FMによるラジオ第2放送中継局はこの2局のみ存在)開局が最後である(与那国島はラジオ第1と同時)。
  • 教育・教養番組ではないものの、気象庁の持ち込み原稿による番組「気象通報」がラジオ第2放送で放送されている理由は、上記のように一部局で500kWの高出力の電波を発信しているためである(委託番組のため、NHKは原稿内容に対する責任を負わない)。かつてから、日本近海で操業している漁船にとって、ラジオ第2放送の同番組は、気象を知る貴重な「命の電波」であり、又、ライフラインでもある。現在は、通信衛星受信設備を装備している船舶が増えたものの、ラジオ第2放送の同番組が依然重要であることには、現在も変わりはない。国内放送を担当する放送総局の依頼によってNHKワールド・ラジオ日本の外国語ニュースが放送されている理由も、高出力であり、より遠くに伝播するからであるが、これはあくまで国内放送であり、国内在留の外国人日系人などを対象としたものである(対外放送を兼ねているという意見もあるが、放送時刻が昼間であり、日本国外への到達は困難である)。
  • コールサインは、教育専門局どうしということで、各NHK放送局の教育テレビとラジオ第2放送は同一(東京:JOAB、大阪:JOBB、名古屋:JOCB、広島:JOFB、仙台:JOHB、札幌:JOIB、福岡:JOLB、松山:JOZB、など)となっている。
  • ラジオ第2は全国共通編成であるため、各局のID以外、地域放送を実施しない。ただし北海道地方では送信場所を問わず札幌局から送出されるされている(1990年代前半頃より)。
  • なおラジオ第2放送のIDについては:
    • 一日の放送開始時(5時59分50秒)
    • 気象通報終了時(9時29分55秒、16時19分55秒、22時19分55秒の一日3回)。なお青森放送局では、この枠でIDを放送しない。
    • 一日の放送終了時(水曜・木曜の24時20分00秒、不定期のメンテナンスなどでの早終了の場合は23時40分00秒、それ以外は24時40分00秒)の計5回放送される。
  • コールサインのアナウンスは「JO△△(呼出符号)」+「NHK+(設置場所の地名)+第2放送(です)。」であり、東京の場合「JOAB、NHK東京第2放送です。」となる。北海道の場合は(呼出符号)と(設置場所の地名)を省略して「NHK第2放送です。」のIDで統一。ちなみにアナウンスの担当は、総合テレビ・教育テレビ・ラジオ第1・FM放送のコールサインの読上げと同じアナウンサーで行っている。

番組一覧

1日の大まかな放送ゾーン体裁

(平日の場合)

  • 6:00-9:10 語学番組が中心(8:40-8:50 ラジオ体操
  • 9:10-9:30 気象通報(午前6時)
  • 9:30-9:45 学校放送お話でてこいおはなしの旅
  • 9:45-11:00 文化・教養番組(朗読カルチャーラジオなど)
  • 11:00-17:00 語学番組と外国語ニュースが中心(12:00-12:10と15:00-15:10 ラジオ体操、16:00-16:20 気象通報(正午))
  • 17:00-18:00 株式市況
  • 18:00-19:30 語学番組と外国語ニュースが中心
  • 19:30-20:30 NHK高校講座
  • 20:30-21:00 文化・教養番組(カルチャーラジオ)
  • 21:00-23:40 語学番組(22:00-22:20 気象通報(午後6時))
メンテナンス実施日は23:40終了。
  • 23:40-0:40(水曜・木曜-0:20) NHK高校講座(半年前の再放送)

緊急時の放送

同局は、震度6弱以上の地震および津波注意報、津波警報発表時や緊急警報放送実施時に英語韓国語(朝鮮語)・中国語ポルトガル語の4言語で情報を提供する。同じ内容がテレビジョン副音声でパラレル送信される場合もある。

  • こういった場合、放送されなかった番組は、後日、スケジュールをやりくりして振替放送される。ただ、気象通報及び株式市況は振替放送されない。こういった場合、各番組の本編終了直前にも振り替え放送に関するお知らせを放送する。この他、緊急地震速報についても放送されることになっている(教育テレビも同様)。
  • 実際には2006年11月19日は深夜2:00近くまで放送時間を延長。2007年1月15日は深夜2:30まで放送時間を延長した。
  • 東北地方太平洋沖地震において、2011年3月11日の発生時から3月13日午前8時まで津波警報や生活情報(外国語)をほぼ終日放送したため、第2放送の番組が過半数休止となったが、13日午前8時からほぼ通常編成となった。NHK教育テレビジョンは13日以後も引き続き震災被災者の安否情報や生活情報を断続的に続けたが、3月14日からは児童向け番組の一部を再開し、3月19日から定時番組の編成に戻している。
  • 昭和天皇崩御した1989年1月7日の放送では、7:55から崩御の特別ニュースを数分間放送した以外は通常編成を放送したが、君が代の演奏は中止されている。1月8日、並びに2月24日大葬の礼が行われた時は終日通常番組を放送したが、国歌斉唱の省略は同様であった。

津波警報発表時の自動音声は以下のとおり。

(日本語)「津波警報が出ました。NHKでは、津波警報についての緊急ニュースを、英語でお伝えしています。日本語による緊急ニュースは、ただいまお聞きの放送以外の、NHKのテレビとラジオでお伝えしています」
(英語)「Please stay tuned for an emergency broadcast in English. This is an emergency warning about tsunami tidal waves. The meteorological agency has announced that tsunami tidal waves are expected to strike in following areas. (津波が予想される地域) in the area mentioned, tsunami tidal waves are expected to strike. The waves will be up to (予想される津波の高さ) meters high in some areas. Everyone near the coast must evacuate to higher ground. Please follow the instruction of police and fire officials.」
(以上の内容がほかの言語(既出)も含め、繰り返して放送される)

関連項目

脚注

  1. ^ 同年10月よりNHK高校講座ライブラリー(教育テレビも同)の放送を始める。
  2. ^ 2007年4月2日3日は5:40開始で、6時開始は4日からだった。6日7日は25:40、8日は25:20まで放送していた。
  3. ^ 高校講座アンコールの放送が20分繰り上がるため(原則23:40-0:40、水曜と木曜のみ0:20まで)
  4. ^ 開始時期の出典・NHKステラ(2010年8月20・27日合併号)ラジオ第2放送番組表
    それ以外の休止時期の出典・NHK高校講座・ライブラリー放送日程
  5. ^ NHKが24時間放送を行う理由は自然災害や有事発生時の速報義務があるためでもある。ラジオ放送の休止が各局任意となった2000年7月以後もラジオ第2が終夜放送しなくてもラジオ第1とFM放送で充当出来る為に終夜放送を実施していない。
  6. ^ 2007年度は本来総合テレビで日曜深夜に放送されるべきウィークエンドジャパノロジーが、編成の都合で近畿地区のみ1週遅れの日曜深夜の教育テレビで放送されていたため。それ以外の地区は0:30までで終了していた。
  7. ^ 東京では同年3月19日より毎日10時~16時の間、定格の500kWから250kWにした減力放送を開始し、(NHK報道資料 菖蒲久喜ラジオ放送所・ラジオ第2放送 減力放送について)更に同年7月1日からは時間が拡大し、東京及び秋田で平日8時50分~20時10分の間減力放送を実施し、東京では土・日の10時~16時も同様の減力放送が実施されていた(NHK報道資料 菖蒲久喜ラジオ放送所と秋田大潟ラジオ放送所での第2放送減力放送について )。