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NHK交響楽団

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

NHK交響楽団
ファイル:NHKSymphonyOrchestra.jpg
NHK交響楽団本部
基本情報
出身地 ファイル:Flag of Japan.svg 日本 東京都港区
ジャンル クラシック音楽
活動期間 1942年4月27日 -
共同作業者 首席客演指揮者:アンドレ・プレヴィン
公式サイト [1]

NHK交響楽団(エヌエイチケイこうきょうがくだん、英語: NHK Symphony Orchestra)は、日本にあるオーケストラの一つ。通称「N響(エヌきょう)」。所在地は東京都港区高輪二丁目16番49号。日本オーケストラ連盟正会員。日本最初のプロ・オーケストラ、新交響楽団が源流。

目次

オーケストラの運営

公益財団法人であり、日本放送協会(NHK)からの出向者が歴代の理事長を務めている。現在の理事長は元NHK理事の野島直樹。NHKから10億円以上の交付金を受け、楽団側は演奏の放送などで事業に協力している。その他にも民間各社からも支援を受けている。

コンサート

定期公演

月に3つのプログラムが2公演ずつ、6公演開催される。現在、NHK交響楽団ではこの2公演ずつを「1回」として定期公演の回数に入れている。

7月8月3月は定期公演が開催されないため、年間27回・54公演が定期公演として開催されている。

Bプログラムは音響の良いサントリーホールで開催されるために人気がある。そのため、定期会員券も年間会員に限られ、また、座席数もNHKホールに比べて格段に少ないこともあり、1回券として発売される枚数も少ない。

主催公演

その他の公演

演奏は海外にも配信される。CD録音は「公共放送のオーケストラ」という性格上あまり積極的ではなかったが、近年はライヴ録音を中心にリリースも目立ってきている。販売は、スタジオ録音は各レコード会社が発行・発売、ライヴ録音はNHKサービスセンター発行・各レコード会社が発売するという形態をとっている。

また、定年退職した団員を中心に構成された「N響団友オーケストラ」があり、演奏活動を行っている。

演奏

伝統的にドイツオーストリア系音楽を主なレパートリーとし、歴代の名誉指揮者もほとんどがドイツ圏の出身者か地盤とする指揮者であったが、フランス語圏スイス生まれのシャルル・デュトワを常任指揮者(のちに音楽監督)に迎える大転換の後は、色彩感の豊かな柔軟な音色を持つようになった。

放送交響楽団としての性格も有することから多様な作品の演奏を求められ、クラシック以外にもゲーム音楽、劇伴音楽を演奏するなど、演奏のジャンルは幅広い。過去には劇場用のアニメ作品科学忍者隊ガッチャマンやゲームドラゴンクエストシリーズの音楽のオーケストラ演奏を長く行っており、サウンドトラックCDとして多数発売された。特にプレイステーション2ドラゴンクエストVでは、ゲーム中のほぼ全ての楽曲においてNHK交響楽団の演奏によるものが採用されている。劇伴音楽としては、大河ドラマのテーマ音楽を毎年演奏していることで知られる。

年表

#○○は定期公演の回数を示す

戦前

戦後

21世紀

指揮者

常任指揮者・名誉指揮者・正指揮者・音楽監督他

指揮者 任期
近衛秀麿 1926年 - 1935年
ヨゼフ・ケーニヒ 1927年 - 1929年
ニコライ・シフェルブラット 1929年 - 1936年
ジョセフ・ローゼンストック専任1936年 - 1946年
常任1956年 - 1957年
名誉1951年 - 1985年
尾高尚忠専任1942年 - 1951年
山田一雄専任1942年 - 1951年
高田信一専任1944年 - 1951年
クルト・ヴェス常任1951年 - 1954年
ニクラウス・エッシュバッハー (en)常任1954年 - 1956年
ヴィルヘルム・ロイブナー常任1957年 - 1959年
ウィルヘルム・シュヒター常任1959年 - 1962年
アレクサンダー・ルンプフ (en)常任1964年 - 1965年
ヨゼフ・カイルベルト名誉1967年 - 1968年
ロヴロ・フォン・マタチッチ名誉1967年 - 1985年
ヴォルフガング・サヴァリッシュ名誉1967年 - 1994年
桂冠名誉1994年 -
岩城宏之1969年 - 2006年
オットマール・スウィトナー名誉1973年 - 2010年
ホルスト・シュタイン名誉1975年 - 2008年
外山雄三1979年 -
森正1979年 - 1987年
ヘルベルト・ブロムシュテット名誉1986年 -
若杉弘1995年 - 2009年
シャルル・デュトワ常任1996年 - 1998年
音楽監督1998年 - 2003年
名誉音楽監督2003年 -
岩村力アシスタントコンダクター2000年 - 2007年
齊藤一郎アシスタントコンダクター2000年 - 2004年
ウラディーミル・アシュケナージ音楽監督2004年 - 2007年
桂冠2007年 -
アンドレ・プレヴィン首席客演2009年 - 2012年(予定)
尾高忠明2010年 -
山田和樹2010年 -

ウラディーミル・アシュケナージが2007年8月末に音楽監督を退任した後は後任を置かず、アンドレ・プレヴィンが首席客演指揮者として就任している。

主な客演指揮者

NHK交響楽団は、「日本の音楽そのものの歴史」(朝比奈隆)と言われるように、世界でもトップクラスの指揮者たちが客演している。

指揮者主な来演年特筆事項
フェリックス・ワインガルトナー1937年朝日新聞招聘。夫人も指揮
朝比奈隆1940年2000年N響75周年を祝う2001 ‐ 02シーズンの終わりの定期公演も振る予定だった
ジャン・マルティノン1953年1963年
ヘルベルト・フォン・カラヤン1954年1957年1957年はベルリン・フィルとの合同演奏
アンドレ・コステラネッツ1955年
ベンジャミン・ブリテン1956年自作シンフォニア・ダ・レクイエムを指揮
イーゴリ・ストラヴィンスキー1959年大阪国際フェスティバルでの「火の鳥組曲がDVD化
小澤征爾1962年、1995年、2005年
ジャン・フルネ1963年
ヴィリー・ボスコフスキー1963年
コンスタンティン・シルヴェストリ1964年
エルネスト・アンセルメ1964年
ハインツ・ワルベルク1966年2004年
ピエール・ブーレーズ1967年、1995年1967年は大阪国際フェスティバルでの「トリスタンとイゾルデ」上演
ルドルフ・バルシャイ1970年、2004年2004年はシャルル・デュトワの急病により、代役で登場
ダニエル・バレンボイム1973年
マクシム・ショスタコーヴィチ1974年ドミートリの作品を中心に指揮
ハンス・ツェンダー1974年
ミヒャエル・ギーレン1975年、1977年
フェルディナント・ライトナー1976年1990年
ヴァーツラフ・ノイマン1978年1990年
ネヴィル・マリナー1979年2007年2010年2011年
ギュンター・ヴァント1979年、1982年、1983年1986年はキャンセル
キリル・コンドラシン1980年
イーゴリ・マルケヴィチ1983年
渡邉暁雄1985年
ペーター・マーク1986年キャンセルになったギュンター・ヴァントの代役で登場
ガリー・ベルティーニ1987年
エサ=ペッカ・サロネン1990年2002年
エフゲニー・スヴェトラーノフ1993年 ‐ 2000年
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ1996年
クシシュトフ・ペンデレツキ1996年、2003年他
ヴァレリー・ゲルギエフ1996年、2002年、2009年2009年はNHK音楽祭で指揮
アラン・ギルバート1996年 ‐
ズービン・メータ1996年N響創立70周年記念演奏会で指揮
準・メルクル1997年 ‐
チョン・ミョンフン1998年、2001年2008年、2011年
パーヴォ・ヤルヴィ2001年、2005年
ネルロ・サンティ2001年 ‐
ロジャー・ノリントン2006年、2011年
ファビオ・ルイジ2001年、2002年、2004年、2008年
デイヴィッド・ジンマン2009年
エド・デ・ワールト2009年
クリストファー・ホグウッド2009年
クルト・マズア2009年第九演奏会
セミヨン・ビシュコフ2010年
イオン・マリン2011年

公演の放送

NHK交響楽団の定期公演は、各回それぞれ1度目の公演がNHK-FMラジオで随時生中継される(Aプログラムは土曜18時〜21時の特別枠、Bプログラム及びCプログラムは『ベストオブクラシック』枠内、放送開始は19時、21時10分終了。NHKネットラジオ らじる★らじるでも同時配信される)。また録画で、NHK BS2NHK BShi(内容により5.1サラウンド放送)においてノーカット(休憩時間を除く)でテレビ放送される(2011年4月以降はBSプレミアムで毎週日曜の6:00~7:55に「特選オーケストラ・ライブ」としてその枠内で放送される)。

また、関連番組として『N響アワー』をNHK教育テレビの毎週日曜日21時 - 22時で放送している。毎回クラシック初心者にも楽しめるように様々なテーマを絡ませながら、N響の演奏会の模様を挿入している。

この他、年末恒例の「第9」演奏会はNHK-FMラジオで生放送、テレビのBS(BS2・BShi)と教育テレビ(大晦日)で録画放送される。

関連記事

参考文献

  • NHK交響楽団『NHK交響楽団40年史』日本放送出版協会、1967年。
  • NHK交響楽団『NHK交響楽団50年史』日本放送出版協会、1977年。
  • 小川昴『新編 日本の交響楽団定期演奏会記録1927-1981』民主音楽協会、1983年。
  • 松本善三『提琴有情 日本のヴァイオリン音楽史』レッスンの友社、1995年。
  • 岩野裕一「NHK交響楽団全演奏会記録・「日露交歓交響管弦楽演奏会」から焦土の《第9》まで」『Philharmony 99/2000SPECIAL ISSULE』NHK交響楽団、2000年。
  • 岩野裕一「NHK交響楽団全演奏会記録2・焼け跡の日比谷公会堂から新NHKホールまで」『Philharmony 2000/2001SPECIAL ISSULE』NHK交響楽団、2001年。
  • 岩野裕一「NHK交響楽団全演奏会記録3・繁栄の中の混沌を経て新時代へ-"世界のN響"への飛躍をめざして」『Philharmony 2001/2002SPECIAL ISSULE』NHK交響楽団、2002年。

外部リンク